走行風だけじゃもう無理!? 酷暑は水冷で乗り切れ!
着体を冷却するためのホースが仕込まれた「アイスフロー バックパックタイプ クールベスト」を試してみて、まず最初に驚いたのは動きやすさだ。体にフィットしやすい伸縮素材が使われていて、軽く圧着されているような着心地なのだが、体の動きそのものは邪魔されない。
実際に着用してバイクで走ってみたが、よほど激しいライディングをしないかぎり、バイクの運転には支障がない着用感だ。なんでもこの水冷ウェアは、開発のきっかけが四輪レーサーが炎天下のサーキットで快適に運転することだったというが、この動きやすさならそれも納得だ。
【アイスフロー バックパックタイプ クールベスト】重さは水を除いて実測2.5kgほど。軽いデイパックを背負っているぐらいの装着感だ。単体で着ると少し物々しいが、ジャケットを着てしまえば、目立つのはホースの存在だけに。バイクに乗ってしまえばそれほど気にならなくなる印象だ。●サイズ:フリーサイズ ●価格:6万5780円
冷感の具合も、ベストに取り付けられたベルクロのアジャスターが水の通るホースを体に密着させてくれるおかげで効果的に冷却してくれる。
冷たさに関しては、氷嚢状のアイスパック内部の温度に左右されるのだろうが、スイッチを10秒間ほどオフにしてから、再びスイッチを入れると、冷たい冷水がベストの中を循環していくのがはっきり体感できる。単に冷たいだけではなく、しっかり体温を奪ってくれているのが感じられるのだ。
ベスト内部には何本もの細い水路が通っており、この内部をポンプ圧送された冷水が巡って体温を奪うという、まさに水冷エンジンと同じ仕組みになっている。
今回のテストにあたっては、出先のコンビニエンスストアで手に入る氷と水で稼働させてみたのだが、効果に関しては十分実用的だと感じた。またこの手のアイテムにありがちな稼働時間の短さに関してもしっかり対策されている。
(上左)テストでは、ツーリング先での補充を想定し、コンビニで手に入れたかち割り氷と水でテスト。(上右)氷嚢には1.5kgずつの水と氷が入った。(下)冷却効果を最大限活かすためには、氷嚢そのものを冷凍庫で凍らせ、水を入れて循環させるのが効果的。3ℓの容量で5時間ほどの効果があるという。
付属の専用バッテリーのほか、USB端子による運転が可能で、モバイルバッテリーや車載の給電装置があれば継続使用できるってワケだ。これなら通勤通学での使用に限らず、ツーリング先でも困ることはないだろう。
電源は充電式の専用バッテリー(最大8時間駆動)のほか、5V-USB端子からの給電にも対応。モバイルバッテリーなどを使えば出先で電源に困ることもない。
ホースの接続部には逆止弁があるようで、ホースを外した途端に内部の水が溢れ出すようなことがないのが秀逸。屋内でも十分使えるレベルだ。
背負い以外にも選べるアイスパック形態
【アイスフロー レッグバッグタイプ クールベスト】レッグバッグ型の氷嚢は内容量1.5Lで、冷却時間は3時間ほど。車両によっては車載も可能だ。●価格:6万5780円
【アイスフローウエストバッグタイプクールベスト】ウエストバッグ型の氷嚢は内容量1.5Lで、冷却時間は3時間ほど。動きやすい印象だ。 ●価格:6万5780円
【アイスフロー クーラーBOXシステム】 大容量のクーラーボックスタイプは、容量6Lで冷却時間は6時間ほど。荷台などに固定すれば一日中涼しい。●価格:7万5460円
●文:谷田貝洋暁 ●写真:武田大祐 ●取材協力:キノクニエンタープライズ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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