一般社団法人 日本自動車工業会(自工会)発行のモーターサイクルインフォメーション2019年5月号によれば、今年の3月27日に警視庁が「運転免許統計 平成30年版」を公表。2018年における二輪車の運転免許取得件数が明らかになった。
普通二輪免許、大型二輪免許とも取得減少が止まる
3月27日発表の「運転免許統計 平成30年版」で明らかになった数字によると、2018年(平成30年)の運転免許交付件数は普通二輪免許、大型二輪免許ともに4年連続していた減少が止まり、5年ぶりの前年比プラスを記録した。下記は運転免許交付件数(新規+併記)の推移(過去10年・男女合計)/警視庁「運転免許統計」より集計されたものだ。
過去10年間の傾向では徐々に減少が続く
普通二輪免許の取得件数は、この10年間で徐々に減少が続いているが、2018年1年間の普通二輪免許交付件数(新規+併記)では2017年よりも5765件多い16万4554件となり、2013年以来5年ぶりでプラスに転換。前年比で3.6%の増加となった。
一方、大型二輪免許の取得状況はというと、ここ10年間はほぼ横ばい。近年はやや減少傾向となっていたが、2018年の大型二輪免許交付件数(新規+併記)は普通二輪免許同様に2017年よりも1026件多い7万1570件となり、こちらも2013年以来5年ぶりのプラス転換となった(前年比1.5%増)。続いて各年代での傾向を見ていこう。
普通二輪免許は、20代以降の全年代でプラス
少子化の影響もあって、四輪免許も含め若い世代の運転免許取得は減少傾向。普通二輪免許についても同様の状況となっており、やはり若年層の免許取得はこの10年間でも減少傾向が続いている。
だが、2018年については普通二輪免許のボリュームゾーンである20代が6万③5①3件で前年比5.4%の増加、30代も2万4009件で4.7%の増加となり、全体実績を持ち上げる原動力となった。また、40代と50代以上には二輪免許の取得志向が高まっており、40代では初めて年間2万1000件を超え、50代以上でも過去最多の交付件数となっている。ちなみに当WEB調べでは、2009年当時の20代はおよそ157人に1人が普通二輪免許を取得したのに対し、2018年は197人に1人となる。
大型二輪免許は20代がプラス転換、50代も伸長した
2018年の大型二輪免許取得に関しては、20代が2万2777件で前年比4%の増加、また50代は1マン1521件で前年比10.4%と大きく伸びている。これが全体の底上げに寄与し、トータルでの増加という結果となっているわけだ。
運転免許統計:警視庁
集計・情報提供:一般社団法人自動車工業会
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