伝統のFCカラーに黄金の脚が輝く!

【詳細解説】2019新型CB1300SPは10月下旬発表へ

初代1000から数え、25年目を迎えた王道ネイキッドのCB1300シリーズ。四半世紀に及ぶ歴史の中で、初めて「SP」の名を冠する最高峰モデルが衝撃デビューを果たすことになった。正式発表はまだだが、現時点で得られた全情報をここに公開し、実像に迫る! ※ヤングマシン2018年9月号(7月24日発売)より

オーリンズ+ブレンボで操る歓びを高めた上級版

ステージ上のマシンからベールが外されると、大きな歓声が巻き起こった──7月9日に開催されたCBオーナーズミーティングで突如、CB1300SF/SBの新バージョン「SP」が世界初公開されるサプライズがあったのだ。本誌スクープがまたも的中となった今回のSP仕様。この称号は、走りを追求したホットバージョンに与えられ、レーサーレプリカ世代にはなじみが深い。近年は、CBR1000RRなどにSPが用意されるが、BIG-1=CB1000/1300シリーズに設定されるのは、25年に及ぶ歴代モデルで初。「スペシャル」と呼称するモデルは存在したが、これほど足まわりを強化した仕様は前例がない。

目玉は、ご覧のとおり前後オーリンズショックとラジアルマウントのブレンボキャリパーだ。サスは、既製品のオーリンズをベースに、ホンダとスウェーデンのオーリンズ本社が共同開発。上質さやコントロール性を追求したCB専用セッティングとなる。カラーリングにも注目されたい。名車CB750Fの’82年型(FC)をオマージュしたトリコロールは、SP専用色で、現行1300では初採用。まさに、SPの名に恥じないパッケージである。限定ではなく、レギュラーモデルとして販売されるのも朗報だ。

【HONDA CB1300 SUPER BOLD’OR SP 2019年型国内仕様市販予定車 予想価格:196万円 予想発表時期:10月下旬 予想発売時期:10月下旬】威風堂々としたスタイルが魅力のCB1300。ハーフカウルを備えた高速ツアラー仕様がSBだ。SPは専用色とブラックアウトした各部によりゴールドのサスが際立っている。

【HONDA CB1300 SUPER FOUR SP 2019年型国内仕様市販予定車 予想価格:186 万円 予想発表時期:10月下旬 予想発売時期:10月下旬】SFは、丸目1眼ヘッドライトに砲弾型メーター、リヤ2本サスを備えた正統派ジャパニーズネイキッド。昔懐かしいカラーリングが王道のスタイルによく映える。

車高8mmアップで軽快に!

サスの開発にあたって入念なテストを行い、スポーツ性能のみならず、街乗りやツーリングを含め、トータルで楽しく快適なセッティングを狙った。車高は、STDから前後とも8mmアップし、一段と軽快感が増すという。ブレンボ製Fキャリパーは、現行CBR1000RR SPと同じ高剛性なモノブロック4ピストン。さらに、CBのキャラクターに合わせ、マスターシリンダー径とホースの硬さを変更し、効力はそのままにコントロール性を重視した設定としている。また、既製品のCB1300用オーリンズFフォークは、キャリパーのマウントが一般的な横締め(スラストマウント)だが、SPでは縦に締結するラジアルマウントに。より高い制動力を発揮する。

このSP、価格も大いに魅力的だ。’16年に発売されたZRX1200ダエグ用のオーリンズプレミアムパッケージは、サスのみの前後セットで44万2800円。一方、CB1300SPの予想価格設定(STD+約40万円)はキャリパーも装着されていることを考慮すると相当なお買い得と言えそうだ。さらに、SPの足まわりは純正部品としても設定される。既にCBを所有しているオーナーでも、後付けでSPにバージョンアップ可能なのだ。

最新のオーリンズ正立フォーク「RWU」をベースにラジアルマウント化などを施す。バネレートや減衰力も変更しサス長をSTDより8mmロング化した。インナー径はSTDがφ43mm、SPは未発表。アルミ削り出しのアウターに合わせフェンダーも新設計となる。前後ホイールも金→黒とし、SP専用色のトリコロールとオーリンズのゴールドを引き立てる。

SPは、インナーフォークも金色に低摩擦コーティングされ、極小コンパウンドによる研磨を施す。SPのSFのみ砲弾型メーターのケース下部もブラックに統一している。

シート高は8mmアップ。小径マフラーと小型のLEDウインカーで構成されたシンプルなテールに、スポーティなオーリンズが似合う。鍛造製エンドピースを採用したアルミ製スイングアーム&チェーンカバーは、STDが無塗装なのに対し、SPではブラックに塗装。

リヤショックも既存のオーリンズ製品をベースに独自開発&専用セッティングを施し、STDより8mmロング化。上下取り付けブロックの形状も変更された。品番は、既製品にない「HP161」となる。STDのショーワ製に対しスプリングの巻き数は1段多い。

SPはフルアジャスタブル。左フォークトップ中央に圧側、右に伸側アジャスターを備え、20段階に調整できる。外側の六角ナットがイニシャルで無段階式。STDはイニシャル&伸側を無段階に調整可能。

新排ガス規制に対応しつつ9㎰アップと使い勝手向上

1300として2代目のSC54に深化してからも14年が経過しているCB1300。既にスタイルやディメンジョンは完熟の域に達している。’08年型では、基本フォルムを踏襲しつつ、細やかなモデルチェンジで、より魅力を増した。’14年型で6速化した1284㏄直4エンジンは、平成28年排ガス規制に対応しながら、+9㎰の110㎰にアップ。握る力を約26%軽くし、エンジンブレーキを緩和するアシストスリッパークラッチも新採用した。電源ソケットや耐久性の高いウェーブキー、ヘルメットホルダーを新採用するなど、かゆい所に手が届く変更点も随所に施される。この完成度に、強化した足まわりをインストールしたSPは、まさに鬼に金棒だろう。

CBR1000RR SPと共通のラジアルマウント式ブレンボ4ピストンキャリパーを奢る。パッドも同様に、制動フィールが安定した高μタイプだ。STDはニッシン製の対向4ポッド。ディスク径は共通のφ310㎜だが、SPはインナーディスクとホイールをCB1100RS用とした。

マスターシリンダーのピストン径はSTDがφ14mm。SPは数㎜大径化することで、コントロール性をアップ。

CB1100RS用のインナーディスク+フロントホイールでオフセットし、大型のブレンボに対応。アウターディスクはSTDと共通。ブレーキホースもSP 専用。硬めのタイプとし、長さや配管の分岐位置も最適化されている。SP、STDともABSが標準設定だ。

広々としたシート下。STDはETC車載器を標準で搭載するが、SPはホンダ製バイクで初のETC2.0車載器を装備する。シート下の後方にDC12Vのシガープラグを新設。スマホなどの充電に活躍する。グリップヒーターも標準装備に。

SP専用色の名称はパールホークスアイブルー。通常グレードより手の込んだ方法で塗り分けられ、高級感抜群。この’82CB750FCカラーは、’00年代のCB750(RC42 )、’02CB1300SF(SC40)スペシャルに採用されたが、現行のSC54では初。オーリンズと相まって’90年代にブームとなったCB750F改の趣が漂う。

文:沼尾宏明
撮影:山内潤也

ヌマ王

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ヤングマシン編集部出身の敏腕フリーライター。特にバイクの社会&時事ネタに詳しく、20年以上にわたって特ダネを追い続けている。趣味はユーラシア大陸横断。

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