250ブームの立役者、ニンジャ250が’18モデルで待望のフルモデルチェンジを敢行! 完全新設計でクラス最強の39ps、最軽量タイの167kgをマークしつつ、フレンドリーさもアップしている。同時に、250と車体を共有する400も披露された。
エンジンは33年ぶりの新作だ
初代の’08ニンジャ250Rから数えて10年目を迎えるニンジャ250。2018年モデルで、’13年以来となる2度目のフルチェンジを果たす。しかも今回は初めてエンジンもフレームも全面刷新。共通パーツは「ミラーのボディのみ」という徹底ぶりだ。従来型の並列2気筒は’85年登場のGPZ250Rをベースとしていたが、ついに完全新作となる。また、従来の400は旧ニンジャ650をベースとする日本専用車だったが、新たに250がベースに。従来のニンジャ300に代わるグローバルモデルとして世界展開される。ただしエンジンは専用設計で、250とは大幅に異なる。——本誌が前々から何度も報じてきた次期ニンジャ250/400のスクープが、またも見事的中と相成った。
ここが変わった! Ninja250の新旧比較
新型250と400のフォルムはほとんど一緒
250は驚異の8psアップ!
新設計の水冷パラツインは、250で39ps、2.4kg-mを発生(海外仕様)。プラス8ps&0.3kg-mもの大幅パワーアップを達成した。これはクラス王者であるCBR250RRの38ps&2.3kg-mをも上回る数値だ。400は1ps増の45ps、0.1kg-m増の3.9kg-mとなる。
この高出力化に最も貢献したのが、新採用のダウンドラフト吸気だ。吸気経路が短く、効率的に新気を送り込めるため、高回転域のパワー増強に有利。さらにスロットルバルブをφ28→32mmに大径化し、排気系も直線的な構造に変更した。
超軽量化は250で−7kg! 400ではなんと−43kg!
250の車重は174→167kgと7kgものダイエットに成功。400に至っては211→168kgと全くの別物だ(ともにABS仕様)。これは、先進の解析技術を用いた鉄製パイプフレームの賜物。H2に似たトレリス構造に加え、一部にプレートを採用することで、剛性を確保しつつ大幅な軽量化を可能にした。さらに、リンク式リヤサスはクランクケースにプレートを介してマウント。エンジンを剛性メンバーとすることで、その分フレームが軽くなった。Fフォークは、従来型の持ち味である軽やかなステアリングと扱いやすい乗り味を継承するため、敢えて正立を選択。ただし、φ37→41mmに大径化し、スポーティな走りに応える。
狙うはレーシーさではなく、トータルバランス
新型ニンジャ250/400は、軽量ハイパワー化を推し進め、剛性をアップした足まわりも投入。明らかに向上したスポーツ性能を予感させる。しかし、追求したのはレースでの戦闘力ではなく、あくまでエキサイトメントな走り。そして、従来型の持ち味である「イージーさ」も同時に一段とアップさせている。狙うは、スポーティさを求めるベテランも、扱いやすさを求めるビギナーをも満足させる、より間口の広いグッドバランスなマシンだ。
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