
ヤマハが「JOG ONE」なる商標を出願していることがわかった。出願は2024年9月20日、公開は10月1日で、区分は「乗物」で、商品役務には電動二輪車や自転車など46種類の文字が並ぶ。
●文:ヤングマシン編集部
新種のジョグだとすれば電動と考えるのが妥当か
ホンダは2023年に初のパーソナルユース向け電動スクーター「EM1 e:(イーエムワン イー)」をリリースし、「BENLY e: Ⅰ(ベンリィ イー ワン)」などの個人向け販売も開始。そして2024年8月にホンダは「EM1 e:」と「BENLY e: Ⅰ」をベースとした日本市場モデルをヤマハへOEM供給することに合意したと発表した。
2016年10月より協業における業務提携の検討を開始し、主に「50cc原付スクーターのOEM供給」「次期50cc原付ビジネススクーターの共同開発・OEM供給」「原付一種クラスの電動二輪車普及に向けた協業」について検討。2018年3月よりホンダが50ccガソリン車の原付スクーターをヤマハにOEM供給してきている。ヤマハの「ジョグ」(左写真)はホンダ「タクト」、同じくヤマハ「ビーノ」(右写真)はホンダ「ジョルノ」がベースだ。
その後に両社間で契約締結に向けた検討を進めるとしていたが、これに足並みをそろえるようにヤマハが商標を出願していたことがわかった。
JOG ONE
その名も「JOG ONE(ジョグ ワン)」は、はっきりと電動バイクを指した商標と明らかになっているわけではないが、新しい原付一種扱いの電動バイクと見るのが自然だろう。
なぜなら前述の流れだけでなく、50cc原付のジョグ(ホンダタクトがベース)とビーノ(同ジョルノがベース)の生産終了が確実視されるなか、新たにエンジン車を開発することは考えにくいからだ。さらにエンジン車の原付二種で言えば、ジョグ125はコスパ重視かつ軽量コンパクトな人気車で、プレミアムなモデルはNMAXなど別途ラインナップされている。
これがeビーノをベースとしたヤマハオリジナルの電動スクーターになるか、ホンダEM1 e:をベースとしたOEM供給車になるかといえば、後者になる可能性のほうが高いのでは、というのがヤングマシンの見立てである。または、E01をベースに新開発の原付二種スポーツ電動スクーターになる可能性も?
とりあえず出願しました……ということでもない限り、近い将来に答えは明らかになるだろう。
なんらかの電動原付バイクが登場するのは2025年春
ホンダ製のヤマハEVの発売は2025年春とされ、これがジョグ ワンになるかは確定的とは言えない段階だが、いずれにしてもなんらかの機種が登場するのは間違いない。また、ヤマハは独自の原付一種EVの開発をやめるわけではないとしており、今後も独自モデルが登場する可能性はある。
以下の2車、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」を動力用電源とするEM1 e:、BENLY e:Ⅰをベースとした車両が発売されることは確実なので、車名など続報が入り次第お伝えしたい。
Honda Mobile Power Pack e:
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(新型原付一種 [50cc以下])
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
110ccベースの4kW制限モデル=新基準原付 2025年11月の新排出ガス規制導入によって50cc原付・現行モデルの継続生産が困難になり、新たに110~125ccのモデルをベースとした車両に4kW([…]
根強い人気のズーマー 2000年代、若者のライフスタイルに合ったバイクを生み出すべく始まった、ホンダの『Nプロジェクト』。そんなプロジェクトから生まれた一台であるズーマーは、スクーターながら、パイプフ[…]
PEV600のおすすめポイントをご紹介 さて、本題に入る前に昨今の電動車事情について簡単に触れておきますね。 乗り物の電動化が徐々に加速していく中で、昨年夏には特定小型原付が新たな車両区分として加わり[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
ひと目でEVとわかる先進的なスタイリング こちらが今回発表された「CUV e:」! Hondaはこれまで、EVバイクとしてパーソナル向けに原付一種の「EM1 e:」を市販化していますが、CUV e:は[…]
【本田技研工業 電動事業開発本部 二輪・パワープロダクツ電動事業開発統括部 CUV e: LPL(開発責任者) 後藤香織さん】2006年入社。以来一貫して2輪車開発に従事し、おもに車体設計としてEV-[…]
パワフルで坂道も得意、実用的な原付二種EV 2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトモデル「SC e: Concept」として参考出品されていたものが車名を「CUV e:」と改め、2025年6[…]
高まるペット移動ニーズに応える革新的モビリティ ガソリン価格の高騰と50ccクラス原付の製造終了という時代の転換期において、経済的かつ環境に優しい移動手段への需要が急速に高まっている。その一方で、近年[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
人気記事ランキング(全体)
【ご注意】本記事は、エンジンオイルの過剰注入がエンジンに与える影響を確認するための実験であり、一般使用車両での実施や再現を推奨するものではありませんのでご了承ください。 オイルの規定量は守らなくちゃイ[…]
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
実は”ホンダエンジン”時代からの愛車だった マンセルがF1のパドックで乗っていたのは、ホンダのダックス70(CT70)でした。1988年モデルとも、1987モデルとも言われていますが、いずれにしろ当時[…]
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
2ストレプリカの原点にして、TZRへの橋渡し役だったRZシリーズ 最後の2ストロードスポーツを作るという情熱が込められ、1980年に登場したRZ250。同車が「最後」と言われたのは、環境問題も絡めて今[…]
最新の投稿記事(全体)
ヤマハ主催のナイトミーティング 去る5月10日(土)、ヤマハ発動機販売が主催するヤマハMTシリーズのイベント『The Dark side of Japan Night Meeting 2025(以下D[…]
『エンジンの振動・騒音低減技術 二輪・四輪・汎用』(グランプリ出版) 内燃機関を搭載するモビリティで、快適性や信頼性に大きな影響を与えるのが振動と騒音。その対策技術を二輪/四輪、そして汎用分野に至るま[…]
「KB4RC」「KB998 Rimini」の2機種を展示(予定) 株式会社カワサキモータースジャパンは、イタリアの⾼級ハンドメイドモーターサイクルブランド ・bimota(ビモータ)の⽇本総輸⼊元とし[…]
レジャーバイク人気の主役となった初代ダックスホンダ(1969年~) 国産レジャーバイクの元祖と言えば、ホンダが多摩テックで子供向け遊技用に用意したモンキーバイクZ100、それに続く市販車のモンキーZ5[…]
CBR650R&CB650Rをもっと楽しく、ジェントルに! マフラーカスタムは出力特性を向上させるもの。そんなイメージを抱いている方はとても多いと思います。しかし、近年のバイクはノーマルでも十分パワフ[…]
- 1
- 2