
以前の記事で紹介したとおり、2023年12月にX350がウィズハーレー編集部に仲間入りした。その後、今までハーレー系に力を入れていなかったパーツメーカーを巻き込んでカスタムプロジェクトが進行し、適合確認のとれた汎用品や開発中の専用パーツなどの情報が集まってきた。ウィズハーレー号はまず、ミツバサンコーワのETCドライブレコーダーを装着し、慣らし運転を開始。車種それぞれ工夫が必要となる本体/カメラ/配線などの装着位置と取付作業を紹介しよう。
●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●外部リンク:ミツバサンコーワ
ETCのない生活はもう考えられない!?
フルカスタムを施したとしても、使用用途の大半はツーリングになるだろうと考える。そこで編集部所有のウィズハーレー号の最初のカスタムは、ツーリングが楽に安全になるためのパーツ装着にした。用意したのは、ミツバサンコーワ製ETCとドライブレコーダー。どちらもバイク用に特別に開発された品なので、防水のみならず振動に対しても強い逸品だ。
X350を購入したハーレーダビッドソン川口に初回点検の折に、装着を依頼した。一緒に装着したドライブレコーダーは、H-D正規ディーラーで取り扱っている特別仕様。パッケージにハーレーのロゴが入り、前後カメラのステーが同梱。さらに3年保証がつくという、従来モデルとは一線を画す仕様だ。
ドライブレコーダーを装着後、スマホに専用のアプリをダウンロードし、Wi-Fiを経由して無線接続をする。カメラが撮影した映像をスマホで確認できるので、カメラの左右の向きや上下角度の調整をすれば完成だ。万が一の事故の記録として使用するのが本来の使い方だが、ツーリングの記録としても活躍できるのが常時電源式のドラレコの強みだ。
同梱の64GBの記録メディアはドラレコ用にフォーマットされており、すぐに使用可能。日帰りツーリングの一部始終を余裕で録画できる容量だ。アプリを介することで即時にスマホへ保存できるので、SNSへの投稿や同行している友人とシェアするなどの楽しみ方もある。
煽り運転などの危険運転や交通事故時の記録として普及が進むドライブレコーダー。装着をまわりにアピールすることで予防運転も可能だ。もちろん日頃から安全運転を意識し、交通ルールを守り自己防衛にも努めたい。
【EDR-22GHD 前後2カメラ+Gps】H-D正規ディーラーのみで販売されている特別モデル。パッケージにはハーレーダビッドソンのロゴが入り、取付用のステーを同梱。しかも従来品と違い、保証期間が3年に延びている。本体/カメラともにIP66/67クラスの防水性能を持ち、堅牢。万が一の事故の時の記録に信頼のおけるドラレコだ。小型なボディのおかげで装着しやすい。●価格:9万9551円 ※全国のH-D正規販売網、またはハーレーダビッドソン公式オンラインショップで購入可能
【MSC-BE700S Gps搭載ETC2.0車載器】ETC2.0に対応したバイク専用のETC。本体とアンテナ部が別体となっており、本体をシート下へ収納できるので、スマートかつカードの盗難防止にも有効だ。●価格:2万6950円
※詳細はメーカーホームページにて確認を
シート下に入れるとはいえ、本体は防水仕様で、カード挿入口には防水パッキンが装着される。2輪車専用設計なので振動にも強い。ETCカードが正しく入っているかどうか、またその有効期限が切れていると、LEDが光り教えてくれる。なお、2.0だと高速道路料金割引などで優遇されるので、新たに購入する場合はGps付きのETC2.0をお勧めしたい。
カード挿入口にはパッキンがあり、防水性能の高さを窺える。本体部/コネクター部はIP55で、アンテナ/インジケーターは、 防水/防塵規格の最高条件=IP68/IP66を達成。
EDR-22GHDは、ドラレコ本体/カメラ/アンテナ/スイッチすべてがIP66/67の防塵/防水性能を持つ。バイク用に設計されているので、対振動性能が高く、振動が多いハーレーでも安心して装着ができる。
このハーレー正規販売網用の特別モデルには、前後カメラを固定するためのステーが同梱されている。使用しても良いし、両面テープもあるので、装着するときの自由度が高い。なお、EDR-22Gはカワサキ エリミネーター400SEに純正パーツとして初めから装着されている。これは2023年時点では世界初で、モーターサイクルショーではかなりの話題となった。
本体と余った配線は、シートカウルの右手側裏側に収納。データをパソコンなどに保存するため、マイクロSDカードの抜き差しをする場面があるので、取り出しやすい場所に設置した。
電源の取り出し、カメラ/本体/アンテナ/スイッチを仮固定したのちに、配線の取り回しを決める。作業性が良く、外装を取り外すことなく作業ができた。スイッチはトップブリッジ上、Gpsはメインフレームに貼り付けた。リヤカメラは同梱のステーを利用し、ナンバープレートの脇に設置。
フロントカメラを貼り付けられる場所がないので、PLOT社の「ドラレコカメラステー フォーククランプタイプ(1980円)」を使用して装着。X350の倒立フォークのアウターチューブはΦ52mm。他にもステーが出ているので、自分の好みを模索してみよう。(PLOT「ドラレコカメラステー」)
ミツバサンコーワのドラレコにはマイクロSDカード(64GB)が同梱されている。フォーマット済みですぐに使用できる。過酷な使用環境に対応したメーカー推奨品だ。
動画はフルHDサイズで録画される。カメラは対角162度(水平137.4度 垂直73.6度)とかなりワイド。夕暮れ時の撮影にもかかわらず、車のナンバーも交差点のLED信号機もはっきりと確認ができる。
ミツバサンコーワのYouTubeチャンネルで製品、録画動画の品質を確認できる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
ウィズハーレーの最新記事
FLHX ストリートグライド:ワイドグライド譲りのファイヤーカラーも選べる! 2025年式ストリートグライドは、その象徴的なバットウイングフェアリングとLEDライトを融合させたモダンなスタイルを持つグ[…]
FLHXU ストリートグライドウルトラ:ストリートグライドを名乗る、伝統のウルトラモデルがついにデビュー! ハーレーダビッドソンのフラッグシップモデルが、フルモデルチェンジを果たした。その名は「FLH[…]
RH975S ナイトスタースペシャル:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 レボリューションマックス搭載モデルでは、燃料タンクをシート下にレイアウトすることでダウンドラフト吸気を実現。従来タンク[…]
RH1250S スポーツスターS:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 121HPを発揮するレボリューションマックス1250Tエンジンをオールブラックにし、精悍さを強調するデザインとなった202[…]
RA1250ST パンアメリカ1250ST:オンロードを制するためのニューマシン“ST”登場 アメリカで人気沸騰中のスーパーフーリガンレースでは、公式バイクとして位置づけられ、H-Dファクトリーのサポ[…]
最新の関連記事(カスタム&パーツ | ハーレーダビッドソン)
ローライダーS/STユーザーに朗報 小ぶりでスタイリッシュな仕上がりのシートが、TRIJYAにて受注生産スタートとなった。 足着き性に優れるのはもちろん、日本人の体型にジャストフィットするライディング[…]
高剛性高精度なアルミビレットパーツ続々登場! 高強度アルミニウム合金素材A6061-T6を高精度切削加工し、鮮やかな発色を維持する独自のアルマイト処理を施すことで変色や腐食を防ぎ、優れた耐摩耗性を発揮[…]
モーターサイクルショーなどに展示され、注目を集めたカスタム ナイトスターをよりスタイリッシュにしつつ、機能的なパーツをふんだんに盛り込んだのが、ハーレーダビッドソンのリプレイスパーツで実績と信頼のある[…]
ブレスクリエイションの提案するカーボン外装X350 ダートライメージの強いX350を、小変更ながらもヨーロピアンムードを感じさせるほどに変えている点にまずは驚いた。外装デザインを少し変更するだけでここ[…]
トリックスター初となるハーレー用マフラー トリックスター初となるハーレー用マフラーが、X350向けにリリースされた。今回、初の試みとして“ツインタイプ”のサイレンサーが採用されている。 X350の特徴[…]
最新の関連記事(ドライブレコーダー)
取り付けから録画までスマートすぎるドライブレコーダー ドライブレコーダーを取り付ける際、ネックになるのが電源確保のための配線作業だ。バイクへの取り付けともなると、専門知識や工具、あるいは高めの工賃が必[…]
注目ポイント:高画質と長時間駆動のバランス 「AKEEYO AKY-710S」は、SONYのStarvis IMX335センサーを採用し、2K 55fpsや4K 28fpsでの録画に対応。142度の広[…]
ヘルメット装着で手軽に使えるバイク専用ドラレコ 「MiVue MP30Gps」は、バイクヘルメットに直接取り付けられるドライブレコーダー。これまでの車体取り付け型と違い、視界や操作性を損なわずに取り付[…]
取り付け簡単!バイク用4K超高画質ドラレコ このたび、タナックスよりオートバイ用のポータブルドライブレコーダー「AKY-710S」が発売された。取り付けが簡単で、小型/軽量/4K高画質の3拍子が揃って[…]
初期段階から「ユーザビリティ」を考え設計 ドライブレコーダーやスマートモニターなどの製品で知られる、ミオ。その開発・生産を行っているのは、マイタックデジタルテクノロジー社だ。 マイタックデジタルテクノ[…]
人気記事ランキング(全体)
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
カスタムスピリットから生まれた英国ブランド まずMUTT Motorcyclesというブランドについておさらいしておこう。2016年、英国バーミンガムでカスタムビルダーのWill RiggとBenny[…]
“思い出の1台”に乗りたい バイクメーカーがニューモデルを開発する際は、ユーザーがそれを受容できるか、あるいは新たなマーケットを作り出せるかが重要。レーサーレプリカもネイキッドも、それがウケると分かっ[…]
日本の免許制度を考慮してナナハン4気筒と同時開発 GS750の弟分。世間にはそういう見方をする人がいるけれど、’76年から発売が始まったGS400を弟分と呼ぶのは、少々語弊があるのかもしれない。なんと[…]
随所に専用部品を投入したZシリーズ初のR仕様 Z1000の派生/上級機種として’78年に登場したZ1‐Rは、評価がなかなか難しいモデルである。まず当時の流行だったカフェレーサーの手法を取り入れながら、[…]
最新の投稿記事(全体)
コンパクトで使いやすいワイヤーロック ヘンリービギンズの「デイトナ ワイヤーロック DLK120」は、質量約90gの軽量設計で、ツーリング時の携行に適したポータブルロックです。ダイヤルロック式のため鍵[…]
随所に専用部品を投入したZシリーズ初のR仕様 Z1000の派生/上級機種として’78年に登場したZ1‐Rは、評価がなかなか難しいモデルである。まず当時の流行だったカフェレーサーの手法を取り入れながら、[…]
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
“思い出の1台”に乗りたい バイクメーカーがニューモデルを開発する際は、ユーザーがそれを受容できるか、あるいは新たなマーケットを作り出せるかが重要。レーサーレプリカもネイキッドも、それがウケると分かっ[…]
用品から観光までバイクライフが広がる一日 「茶ミーティング」の最大の魅力は、その出展ブースの多様性にある。国内外のオートバイメーカーや用品メーカー、卸商といった我々ライダーにはお馴染みの企業が多数参加[…]
- 1
- 2