
ハーレーダビッドソンのクラシックなデザインテーマを再考する、限定生産のプレミアム復刻シリーズ“アイコンコレクション”から「エレクトラグライド ハイウェイキング」がデビュー。さらに、1970年代のマッスルカーカルチャーのストリートパフォーマンスとトリックペイントをオマージュした限定シリーズ「エンスージアストコレクション ファストジョニー」も登場した。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:井上 演 ●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン
プレミアム復刻シリーズ“アイコンコレクション”から新登場!「エレクトラグライド ハイウェイキング」世界限定1750台で発売!!
ビンテージモデルへの憧れを持つファンは少なくない。そんなライダーが見逃すことのできない垂涎のプレミアムモデルが「アイコンコレクション」だ。
ハーレーダビッドソンの長い歴史の中で、特に印象的なモデルを現代の技術によって生まれ変わらせるシリアルナンバー入りの限定生産で、2021年の「エレクトラグライドスタンダード」に始まり、2022年に「ローライダーエルディアブロ」が続いたのは記憶に新しいところ。
そして今回、その第3弾として「エレクトラグライドハイウェイキングが2023年に世界限定1750台で発売される。
【HARLEY-DAVIDSON ELECTRA GLIDE HIGHWAY KING ICONS MOTORCYCLE COLLECTION(エレクトラグライドハイウェイキング)】■全長:2,395mm ■ホイールベース:1,625mm ■シート高(無負荷状態):790mm ■車両重量:385kg ■レーク/トレール:26度/ 170mm ■フューエルタンク容量:22.7L ■フロントタイヤ:MT90B16 72H ■リアタイヤ:180/65B16 81H ■ Milwaukee-Eight 114(排気量:1868cc) ●カラー: ハイファイオレンジ ハイファイマゼンタ●車両本体価格:373万7800円
アーリーショベルだった1968年のFLHエレクトラグライドをオマージュし、レースホイールにホワイトウォールタイヤを履き、ディープフェンダーが組み合わされる。
クロームの美しいトリプルライトには、ツートーンカラーのウインドシールドがセットされ、ソロサドルシートはサスペンション付き。ハードサドルバッグはバーチホワイトで仕上げられ、燃料タンクのブラックデニムパネルには、バーチホワイトのストライプがアクセントとなって入ったからたまらない。
タンクバッジも当時を再現したデザインで、コンソールインサートには、Icons Motorcycle Collectionの専用グラフィックとシリアルバッジがレーザーエッチングされ、オーナーの所有欲を満たす。
取り外しができるウインドシールドは、ペイントカラーと同色のティンテッドロアを採用。黒と白の表皮にクロームレールを備えたソロサドルシートは、調整可能なコイルスプリングとショックアブソーバーの上に取り付けられ、これは60年代のFL系モデルのスタイリングに通じるものがあり、クラシックなスタイルを決定づけている。
クロームのスチールレースホイールとワイドホワイトウォールタイヤがノスタルジックな雰囲気を演出し、鮮やかなクロームのフロントフェンダーレール/サドルバッグレール/フロントフェンダースカート/ベンチレーターエアクリーナーカバーもレトロなスタイル。フロントフェンダーの両側には、Electra Glideの文字が施された。
シャーシ全体が長距離クルージングを前提に設計され、エマルジョンテクノロジーのリヤショックアブソーバーのプリロードは、ハンドノブで油圧調整が可能。車体の荷重に応じた最適な乗り心地とコントロール性をライダーにもたらす。
ミルウォーキーエイト114エンジンが余裕のあるパワーを発揮し、オートクルーズコントロールを標準装備するほか、デュアルベンディングバルブサスペンションテクノロジーを採用した49mmフォークは、リニアなダンピング特性でスムーズな走りを実現。ブレンボのブレーキがもたらす制動力をはじめ、コーナリングエンハンスドABSなど先進的な電子制御によるライダーセーフティ機構を標準装備し、ライダーの安全をサポートしている。
厳選されたカラーは、1968年当時のハーレーダビッドソンの真のアイコンからインスピレーションを得ており、精密なエンジニアリングとカスタムロードスターのハンドメイドのゴージャスさを表現した。
ハイファイオレンジが世界限定1000台、ハイファイマゼンタは同750台で、それぞれ日本に上陸するのは114台ずつ。きわめて希少価値の高いプレミアムモデルとなる。
アメリカ合衆国に州間高速道路のネットワークが誕生した時代。“KING OF HIGHWAY”と異名を持ったのが、大陸横断も視野に入れたハーレーダビッドソンのグランドツーリングモデル=FLHエレクトラグライドであった。威風堂々のスタイルが現代によみがえる。
エンスージアストコレクション ファストジョニー登場! 1970年代のマッスルカーにインスパイアされた限定ペイント&グラフィック
特別なペイントを施し、カスタムテイストをより強調した限定シリーズが「エンスージアストコレクション」で、アメリカではすでに人気を博していたものの、これまで日本には導入されてこなかった。
つまり、待望とも言える国内初上陸であり、その記念すべき第1弾がこの「ファストジョニー」だ!
【HARLEY-DAVIDSON LOW RIDER ST(ENTHUSIAST COLLECTION FAST JOHNNIE) ローライダーST ファストジョニー】■全長:2,365mm ■ホイールベース:1,615mm ■シート高(無負荷状態):720mm ■車両重量:327kg ■レーク/トレール:28度/ 145mm ■フューエルタンク容量:18.9L ■フロントタイヤ:110/90B19 62H ■リアタイヤ:180/70B16,77H ■Milwaukee-Eight 117(排気量:1923cc) ●価格:340万7800円
ブルーにホワイトのレーシングストライプのペイントが施されているが、これは1960年代から1970年代にかけてトレンドとなった、マッスルカー/ポニーカーのストリートパフォーマンスとペイントスキームへのオマージュを表現したもの。
フューエルタンクの左部には、ハーレー初のオリジナルレースマスコットである「ジョニー・ザ・ピッグ」が描かれているのもインパクトが大きく、スポーティな車体グラフィックスの中で目をひくアクセントとなっている。このキャラクターは「キング・オブ・ザ・バガーズ」に参戦するH-Dスクリーミンイーグルファクトリーチームのバガーレーサーにも採用されているから、ファン垂涎モノと言えるだろう。
車体を目の当たりにして気がつくのは、タンク右側にはバー&シールドが刻まれて、左右非対称となっていること。手の込んだ特別ペイントスキームは、ハーレーダビッドソンのレースの歴史と伝統に敬意を表したもので、ローライダーSTのほか、ロードグライドSTとストリートグライドSTにも設定される。
生まれながらにしての超プレミアムモデルで、3モデルを合わせても世界限定2000台にも満たない生産となる予定。もし入手できるなら、アナタは幸運だ! 気になる人は正規ディーラーへ。
【(左)HARLEY-DAVIDSON ROAD GLIDE ST(ENTHUSIAST COLLECTION FAST JOHNNIE)ロードグライドST ファストジョニー】●価格:438万6800円 【(右)HARLEY-DAVIDSON STREET GLIDE ST(ENTHUSIAST COLLECTION FAST JOHNNIE)ストリートグライドST ファストジョニー】●価格:438万6800円
ファストジョニーブルーのベースカラーにカスタムホワイトディテールを施し、リアフェンダーにはエンスージアストコレクションのロゴを配した「エンスージアストコレクション ファストジョニー」。燃料タンクのグラフィックは左に“JOHNNIE THE PIG”、右にはバー&シールドが刻まれている。ロードグライドSTとストリートグライドST、両モデルの「ファストジョニー」もまた、パワフルなミルウォーキーエイト117(排気量1923cc)パワートレインを心臓部とし、機能面では最新2023年モデルのスペックをそのままに、限定ペイントとグラフィックが施されている。国内での販売数は、シャークノーズフェアリングの顔立ちが印象的なロードグライドSTが16台、ハーレーらしさの際立つバットウィングフェアリングを持つストリートグライドSTが11台と、たいへん貴重なプレミアムモデルだ。
動画はコチラ
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
ロードグライドST:キング・オブ・バガーズ由来のST仕様 グランドツアラーをベースにしつつ、バガーレーサーにも通ずるスポーティーな走りに対応するべくシートをソロ仕様にし、前後フェンダーはアグレッシブな[…]
新イベント『ブルースカイミーティング』とは? 今年からスタートした新しいイベント『ブルースカイミーティング』は、「モーターサイクル(主役はライダー)」「ライフスタイル(音楽やアウトドアなど)」「ローカ[…]
スポーツスターS|水冷60度Vツインは可変バルブ機構やツインスパークを採用 フロントセクションとミッドフレーム&シートレールが分割する最新式のフレームレス構造としたシャーシに、レボリューション[…]
シンプルな装いの中に強烈な個性も持ち合わせる 初代誕生は1957年と、じつに66年も昔のこと。ビッグツインモデルととともに、長きにわたりハーレーのラインナップに欠かせないシリーズとして人気を博してきた[…]
伝説にはまだ早い! シンプルかつ普遍的なスタイルと軽快な走りで、時代を越えて幅広い層に愛され続けてきた「XLスポーツスター」。初代は1957年に誕生した超ロングセラーモデルでしたが、2022年の「フ[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
仲間たちと語らう最高のひととき。ハーレー乗りでよかった 世界には1400以上のH.O.G.(ハーレーオーナーズグループ)チャプターがあり、ハーレーダビッドソン正規ディーラーがそれぞれを運営している。ハ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
高い品質を見抜くユーザーたちの中でさらに成長できると信じています ■日本市場をどのように見ていますか? エリック: ドイツに似ているところがあります。まずひとつに、ユーザーたちはクオリティに対してとて[…]
朝山すずちゃんがアンバサダーを務める「Beat&C」 バイクと出会うきっかけは人それぞれだが、YouTubeの企画でバイクの免許を取得し、バイク王が運営するハーレー専門のコンセプトショップ「B[…]
最新の関連記事(新型バイク(外国車/輸入車))
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
そもそも”アメリカン”バイクとは? 一般にクルーザーとも呼ぶが、車体の重心やシート高が低く、長い直線をゆったり走るのに適した設計のバイク。ハーレーダビッドソンなどのアメリカ車に代表されることから、アメ[…]
その名も「Mei-Sai(迷彩)」の特別カラーを採用 マットモーターサイクルズジャパンは、軽二輪スクランブラーの「MUSHMAN 250」をベースとした特別仕様車「BENNYʼS.LTD.×JAPAN[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
バイクを購入するための、自由になるお金があることが大前提 同居家族にバレずに……という悩みを抱える人のほとんどは、これまでの取材経験に基づくと、奥様の猛反対を受けている旦那さんか、親と同居している若い[…]
人気記事ランキング(全体)
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
伸び伸びとテストできるサテライト、開発が大変なファクトリー 前回は、「自分に合ったマシンを作ってもらえるかどうか」という話からずいぶん脱線してしまいました(笑)。「自分に合ったマシンを作ってもらえるか[…]
復活第1弾はヤマハXSR900GP用! 日本を代表するレーシングコンストラクター・モリワキエンジニアリング。彼らがオリジナルのアルミフレームにホンダ製エンジンを搭載した“モリワキ・ゼロ”で全日本選手権[…]
いざという時に役に立つ小ネタ「結束バンドの外し方」 こんにちは! DIY道楽テツです。今回はすっごい「小ネタ」ですが、知っていれば間違いなくアナタの人生で救いをもたらす(大げさ?)な豆知識でございます[…]
94モデル(MC28)から採用された「カードキーシステム」 電気(電装関係)にまつわる秘密や伝説が多いのも、ホンダNSR250Rの面白さである。「ハチハチでは配線を1本抜けばリミッターカットできる」と[…]
最新の投稿記事(全体)
楽プラスナップキット:日産RZ34 フェアレディZ カスタムホイール 実車発表前から話題となっていた新型Z。歴代Zのアイコニックなデザインが随所に落とし込まれた造型は見所のひとつ。新規金型で成形された[…]
塗装の仕上がりは段取り次第。作業前と作業後に必要な用品にも注目 塗装するパーツが小さなエンジンカバーなのか、ガソリンタンクなのかで、難易度や緊張感は異なるものの、作業に必要な道具には大差はない。エアコ[…]
空冷エンジンのノウハウを結集【カワサキGPz1100】 航空機技術から生まれたハーフカウルと、レース譲りのユニトラックサスを装備。 さらに、Z-GP以来の燃料噴射装置を採用。インナーシム化や多球形燃焼[…]
純正以外では世界では初のゴールドウイング専用品 GL1800・ゴールドウイング専用にサイズ展開 そして2つ目の画期的な要素は、ゴールドウイングに適合する既存のアフターマーケット製タイヤが、あくまでもク[…]
そもそもボア×ストロークって? 最近ロングストロークという表現をみる。エンジンのピストン往復が長いタイプのことで、バイクのキャラクターを左右する象徴として使われることが多い。 これはエンジン性能で高い[…]
- 1
- 2