
メッキ業者として蓄積した経験とノウハウを活用して、クロームメッキ向けのケミカルを開発したNAKARAI。「サビトリキング/ミガキング/メッキング」のトリプルキングは、新車から絶版車まであらゆるユーザーから信頼されている。今回は絶版車でも高い人気を誇る1980年代のカワサキ車でテストした。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:メッキ工房NAKARAI
サンメカ御用達高性能ケミカルに注目
クロームメッキは樹脂や塗装より硬い金属だが、想像以上に簡単に傷が付くことがある。またメッキ面は平滑なように見えるが、目に見えない極小サイズの穴やクラックが無数に存在し、そこから浸入した水分によってサビが進行する。
こうしたクロームメッキの特性に精通しているのが、施工業者として長年にわたりメッキと接してきたNAKARAIであり、その知見を元に独自開発したのが「メッキング/ミガキング/サビトリキング」の3商品である。
「メッキング」は、クロームメッキ内部への水分の浸入を防ぐ、特殊シリコーン被膜によるコーティング剤で、新品部品や再メッキ直後に施工することでサビの発生を抑止し、成分に含まれる光沢剤によって美しい輝きが持続する。
日常的なケアで活用したい「ミガキング」は、超微粒子コンパウンドによってメッキを傷つけることなく汚れやくすみを除去できる。一方、既にサビが発生しているメッキに有効なのが「サビトリキング」だ。これはサビだけに反応しクロームメッキに影響を与えないのが特徴だ。
クロームメッキのコンディションを維持したいのであれば、NAKARAIキングシリーズの活用をおすすめしたい。
現行車のマフラーに多いツヤ消しブラックではなく、クロームメッキマフラーだからこそエンジンの存在感が強調される。この輝きを持続させたいなら、NARARAIのキングシリーズで適切なケアを行うことが有効だ。
傷をつけずに汚れを落とすミガキング
洗車用シャンプーでは落ちない汚れ、くすみを取り除くミガキングの主成分は超微粒子コンパウンド。メッキ表面の汚れを掻き落としながら傷をつけないようテストを繰り返し、満を持してリリースしたNAKARAIの自信作。●価格2780円
ゴミやホコリが付着したままではさすがのミガキングでも傷がつくので、事前にシャンプー洗車や水拭き洗車を行っておく。
ボトルをよく振って内部を攪拌してから、付属の史上最鏡クロスに適量のミガキングをつけて、メッキ面を擦る。粘度が低く手触りはサラサラ。
キメが細かく汚れを絡め取る能力が高い史上最鏡クロスとミガキングの組み合わせで、表面のくすみがなくなりメッキのクリア度が向上する。
施工後はしっかり放置するメッキング
ミガキングで磨いたメッキ面は表面保護性能がゼロなので、メッキングでコーティング被膜を形成する。特殊シリコーン被膜の耐熱温度は200℃でマ、フラーにも使用可能(エキゾーストパイプ根元から15cmへの施工は避ける)。施工時は厚塗り厳禁で、史上最鏡クロスで薄く塗り広げるのがコツ。●価格5980円
サビが出始めたらサビトリキング
クロームメッキ自体はサビに強いが、目に見えないクラックや穴から内側に入った水分によって、内部が錆びることで表面に点サビが出現する。一度錆びた部分は再メッキ以外の修復方法はないが、サビトリキングで赤サビ部分だけを取り除くことができる。●価格2980円(デカキング)
ホコリや砂を落としたら、付属の汚れ拭きクロスにサビトリキングをたっぷり取り出す。サビトリキングには140g入りの標準タイプと260g入りのデカキングがあり、絶版車ユーザーにはデカキングがお得。
サビトリキングには、メッキにあまり反応せずサビだけに反応する成分が含まれているが、メッキ面を擦った際に傷をつけないよう優しく磨く。また上記通りクロスにたっぷりつけることも重要。
ポツポツと発生した赤サビを取り除いた後のメッキ面は無防備なので、これ以上サビが進行しないようメッキングでコーティング被膜を作っておく。サビトリキングとは逆に、薄く塗布するのがポイント。
メッキング被膜は極々薄くても強固で、厚塗りすると虹ムラになるので要注意。目安は容器から垂らした1~2滴で10×10cm程度の面積まで塗り広げる。塗布後24時間以内は水濡れ厳禁。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
シンプルなメカニズムとスリムなスタイルが融合。絶版車だから味わえる空冷シングルの魅力 「無事之名馬(ぶじこれめいば)」の格言どおり、発売から40年に渡るロングセールスを記録したヤマハSR400は比肩す[…]
練習走行/模擬レース/オフミーティング…。キャブレターやサスペンションのセッティングにも使える貴重な機会 全国各地のサーキットで走行会やイベントが開催されている中で、このアストライドならではの魅力は、[…]
タンク内部や塗装のサビはサビキラーシリーズで強力除去 サビの上から直接塗れる塗料、サビキラープロを開発したBAN-ZIが、徹底的にサビを研究することで誕生したサビ取りケミカルが「サビトルキラー」と「サ[…]
グルッと回してスムーズにタイヤを外せる便利工具 過去に個人ガレージを取材した際に、このようなマニュアル式タイヤチェンジャー(DIYの手作り品)を見たことがあった。作業の様子も確認したのだが、それはもう[…]
コンパクトなのに3系統の電源が取り出せるキジマの「アクセサリーパワーユニット」 電気メンテやカスタムが得意なサンデーメカニックなら、電源の重要性は理解できるはず。USB電源やグリップヒーターを取り付け[…]
最新の関連記事(オイル/ケミカル)
“機械遺産”のコンディションをどう維持するか 電気自動車や電動バイクの普及が進めば進むほど、旧車や絶版車ムーブメントは一段と熱くなりそうだ。内燃機関に対する注目度が高まるのと同時に、ユーザー自身は“機[…]
擦らず拭くだけでOK。デリケートな素材も傷つけることなく赤サビを除去できる バイクや自動車の部品はもちろん、橋梁/建築物/工具/アウトドア用品の材料として当たり前のように使われている鉄素材。豊富な埋蔵[…]
オイルひとつでエンジン特性が激変!! ヤマハ純正オイル「ヤマルーブ」。4ストロークエンジン用のオイルだけでもさまざまなグレードが用意されているが、いったいナニがどう違うのだろうか? はたして一般ライダ[…]
チェーンメンテナンスって難しそう 日常的なバイクメンテナンスの代表格といえば洗車ですが、その次に作業頻度が高いと思われるのは「チェーンメンテナンス」 チェーンメンテナンスの工程は大きく分けて以下の3つ[…]
論より証拠! 試して実感、その効果!! カーシャンプーやワックスをはじめ、さまざまなカー用品を手がける老舗ブランド・シュアラスター。そのガソリン添加剤シリーズ「LOOP」のフラッグシップモデルが、この[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
“機械遺産”のコンディションをどう維持するか 電気自動車や電動バイクの普及が進めば進むほど、旧車や絶版車ムーブメントは一段と熱くなりそうだ。内燃機関に対する注目度が高まるのと同時に、ユーザー自身は“機[…]
大和ハウスグループが手がけたD-Wash 愛車を長持ちさせるためにも、大切にしたい「洗車」という作業。 汚れの放置はサビや各部品の劣化が進むことにもつながるし、洗車をしながら、緩んでいるボルトやパーツ[…]
擦らず拭くだけでOK。デリケートな素材も傷つけることなく赤サビを除去できる バイクや自動車の部品はもちろん、橋梁/建築物/工具/アウトドア用品の材料として当たり前のように使われている鉄素材。豊富な埋蔵[…]
スパナやレンチの長さが違うのはナゼ? 工具箱に並ぶスパナやレンチ。 10mm、12mm、14mm…サイズごとに全長が違うのは、当たり前の光景ですよね。これもそうだし。 コッチもそう。狭所作業用の短いス[…]
オイルひとつでエンジン特性が激変!! ヤマハ純正オイル「ヤマルーブ」。4ストロークエンジン用のオイルだけでもさまざまなグレードが用意されているが、いったいナニがどう違うのだろうか? はたして一般ライダ[…]
人気記事ランキング(全体)
日本を代表するツーリングロードのティア表だっ! 「次のツーリングは、どこへ行こう?」 そんな嬉しい悩みを抱える全てのライダーに捧げる、究極のツーリングスポット・ティア表が完成した。 ……いや、そもそも[…]
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
幻のヤマハロータリー〈RZ201〉 1972年東京モーターショウの最大の話題は彗星のように登場したこのローターリー車だ。水冷・横置きツインローターを搭載、また前輪とともに後輪にもディスクブレーキを採用[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
機能性を損なうことなく利便性を高めた、期待の新製品 おたふく手袋は、長年、多くのプロフェッショナルから信頼され続けている老舗軍手メーカー。同社が展開する「BODY TOUGHNESS(ボディタフネス)[…]
最新の投稿記事(全体)
オートマ・AMT&ベルトドライブ採用の250ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収めることでも知られる、中国・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが[…]
『ヤングマシン電子版7月号』WEBマガジンの閲覧も読者プレゼント応募も”無料”! 現在、当サイトのトップページに掲載中の『ヤングマシン電子版7月号』において、豪華商品が当たる読者プレゼントを実施中だ![…]
Paceプロジャケット:高い安全性と通気性を両立 前面のMロゴがスポーティな印象を与える新作ジャケット。伸縮性と耐摩耗性に優れたアウター素材が、ワインディングからロングツーリングまであらゆるシーンで動[…]
ドリームはホンダ初の本格バイク 1947年のA型からプロトタイプのB型(1948年)、エンジンに加え自転車フレームも初めて自社製としたC型(1949年)を経て1949年8月に登場したのがドリームD型と[…]
K-2439 フルメッシュロングジャケット:スタイルと機能を両立するツーリングジャケット 腰までしっかりと覆う安心感のあるロング丈でありながら、後襟から袖口へ流れるように入ったラインデザインと、ウエス[…]
- 1
- 2