
駐車場/カーポート/軒先などの露天で作業する際は、工具類は持ち運びできるアイテムが前提で、少数精鋭を選抜する難しさと楽しさがある。一方、ガレージを手に入れたなら、充実した環境作りがテーマとなる。ここではサンデーメカニックの良き相棒であるアストロプロダクツで購入できる、定番品からアイデアグッズまで役立つガレージアイテムを紹介しよう。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:アストロプロダクツ
6段引き出しを備えたガレージの据置ツールチェスト
部屋から駐輪場まで工具を持ち運ぶには、軽くて機動性重視の収納グッズが重宝するが、ガレージ内に据え置きするなら、あらかじめ収納力に余裕のあるチェストを用意したい。上蓋付きのトップ部と6段の引き出しを持つトップチェストは、作業台に置いてもロールキャビネットと組み合わせても使い勝手が良い。
【アストロプロダクツ AP トップチェスト 6段 ブラック TC010】●価格:1万5180円
左右の取っ手を含む本体サイズは幅620×奥行260×高さ340mm。ベアリングレールによってスムーズに開閉する6段の引き出しは、上蓋を閉じるとロックが掛かり、さらにカギで施錠できる。
ハンドツールの整理に便利な、引き出し付きシートクリーパー
低い姿勢で作業する際に、膝や腰への負担を軽減してくれるシートクリーパー。この製品は、座面の下に3段引き出しのツールボックスがあるのが特長で、据置型のチェストと別にハンドツールを入れておけば、工具を取りに戻る手間が省ける。サーキットのパドックや露天作業でも便利。
AP シートクリーパー 3段ベアリング引出付 ●価格:9350 円
本体サイズは幅390×奥行400×高さ380mmで、φ75mmの大径キャスターによりスムーズに移動できる。缶ホルダー付きで、クリーパー+おか持ちの一体化によって、移動しては工具を引き寄せる煩雑さから解放される。
引き出しは座面の横方向に開くので、股の間ではなく身体の横から工具を出し入れできる。また引き出しの奥行きが300mmあり、長軸のドライバーやメガネレンチも収納しやすい。これはナイスアイデアだ。
メンテナンスにも工作にも重宝する、作業台固定タイプのベンチバイス
切断/曲げ加工/固着した部品の分解時に、部品や材料を確実に固定できるバイスは、作業台と並ぶガレージユーザーの必需品。アストロプロダクツオリジナルには口幅100mmと125mmがあり、設置場所や作業内容によって選び分けが可能だが、バイスについては大は小を兼ねるので、125mmがおすすめだ。
【アストロプロダクツ AP マルチベンチバイス125mm BV790/AP ベンチバイス125mm BV792】●価格:1万2980円[左]/7095円[右]
ベンチバイスの中にはC型クランプで固定する製品もあるが、曲げや打撃作業を行うならボルトナットで固定するタイプの方が良い。このバイスは口幅125mmで本体長さ320×幅186×高さ160mm(ハンドル含まず)。実用開口幅は80mm、回転台の可動範囲は120°だ。
バイス部分が360°回転し、作業内容に応じて自由な角度でワークを固定できる。通常の口金の反対側に、パイプや棒のクランプに適した口金が付いているのが特長。ハンドルを締めるとバイス部分の回転も固定されるので、切断や固定作業時に不意に回転してしまうことはない。
安定した作業台があるだけで手元作業が断然楽になる
材料を切断したり削ったりする工作作業やハンダ付けなどの手元作業は、膝の上や床の上では安定せず、姿勢的にも無理がある。まず最初に作業台を置いた方が良いというのは、すべてのガレージユーザーに共通した意見である。引き出しや壁収納ができるワークベンチは、アストロプロダクツの人気アイテムだ。
【アストロプロダクツ AP ライトワークベンチ スモール】本体は幅800×奥行400×高さ1390mmで作業台の高さは800mm。作業台の下には工具や資料を収納できる引き出しがあり、下部棚板と上部棚板も収納スペースとして使える。背面ボードの壁掛け用フックは10個付属。●価格:1万890円
作業台の天板サイズは幅795×奥行390mm。木製自作作業台は自由に設計できるのが魅力だが、スチール製は同じ寸法ならスリムでスマートなのが特長。全面引き出しが付くのも、工具箱往復の手間を減らしてくれるありがたい装備と言えるだろう。
【アストロプロダクツ AP ライトワークベンチ】幅1200×奥行600×高さ1500mmで作業台の高さは890mm。幅と奥行が右のスモールタイプの1.5倍となり、設置面積が必要になる代わりに作業台上の余裕も大幅にアップする。作業台下も収納スペースとして活用できる。●価格:2万1780円
背面ボード用のフックは20個付属する。ひさし状の上部棚板の裏にはLED蛍光灯などをセットできるスペースがある。左右2段の引き出しはベアリングレールで、開閉はスムーズ。
縦型タンクでガレージのスペースを有効利用できるエアコンプレッサー。サブタンクをつなげば息の長いエア供給が可能
夜間や住宅街でコンプレッサーの作動音が大きいと、それだけで気が引けてしまう。このコンプレッサーの作動音は62dbで、空の38Lのタンクを満タンにする所要時間は約5分30秒(50Hz)と、短時間で気にならない。エアーブローやタイヤの空気入れなど、静かなので気楽に使える。
また、ガレージの隅や作業台の下でも邪魔になりにくい縦型タンクのサブタンクも合わせて。コンプレッサーにつないでタンク容量を倍増させれば、フル充填までの作動時間は長くなるものの減圧が穏やかなので、再起動までの時間を稼ぐことができる。消費空気量が多い塗装やサンドブラストなどで有効だ。
【アストロプロダクツ AP 縦型 サイレントエアコンプレッサー 38L VSC033】●価格:4万9280円
タンク内圧力が0.8MPaで、コンプレッサーが停止して0.6MPaまで下がると再起動する。コンプレッサーはオイル交換が不要なオイルレスタイプ。本体サイズは幅490×奥行400×高さ700mm(ハンドル含まず)。縦型タンクなので、ガレージ内のスペースを有効に活用できる。
【アストロプロダクツ AP 縦型エアサブタンク 38L】サブタンクにはレギュレーターがないので、吐出圧力はコンプレッサーの調整圧力と同圧になる。タンク上部には内圧ゲージとオスメスのソケット、吐出側にエアコックが付く。アストロプロダクツには持ち運びが容易なアルミ製サブタンクもある。●価格:1万2100円
エアツールの特性によってホース内径を使い分けよう
単位時間あたりの空気流量はホースの断面積によって決まり、ストロー程度の細さではコンプレッサーの吐出圧力を高めてもインパクトレンチのようなツールは使えない。長さは同じ10mでもウレタンホースは内径φ6.5mm と8mmがあるので、使用する機器に応じて選択しよう。
【アストロプロダクツ AP ウレタンエアホース 6.5×10.0mm×10m/8.0×12.0mm×10m】全長が同じでも、ホース内径=外径の差によってボリューム感にかなりの違いがある。インパクトレンチのように瞬間的に多くの空気を使う機器は内径が太い方が有利。細ければ消費量を抑えられるメリットがある。●価格:2310円/2728円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
ツールトローリー:シースルーで中身が見やすく、折り畳めばコンパクト収納が可能 据え置きタイプのロールキャビネットに対して、作業場所に工具を引き寄せるツールトローリーはヨーロッパでポピュラーなスタイル。[…]
軽量さとハンドリングでエンジンパワーをカバー。オリジナルフレームの素性の良さを証明 鈴鹿8時間耐久レースやヨーロッパのシングルレース選手権など数々のレースに参戦してきたオーヴァーレーシングプロジェクツ[…]
多くのユーザーがリピートするセミシンセティックゾイル ホンダ スーパーカブというモデルの凄いところは、50年以上前に誕生しながら、今なお世界中のファンに愛され続け、数多くのモデルが“現役”で走り続けて[…]
メンテの頼りになるNTBの規格部品 使い勝手の良さと頑丈さを両立し、1億台を超える膨大な台数が160を超える国と地域に行き渡っているホンダスーパーカブ。実用車に必要な機能/性能/長年に渡って変わらぬデ[…]
友人に手伝ってもらいつつ、エンジンを乗せ換えました。その代価としてC50のエンジンは貰われていきました。もう後戻りはできません… このカブラを入手したのは2021年の11月。ヤフオクで発見し、気持ちが[…]
最新の関連記事(工具)
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
エンジンがかかりにくい→完全停止へ 今回直したのはスズキのZZです。2000年代初頭に登場した50ccスクーターで、「通勤快速」として人気を博し、油圧ディスクブレーキやアルミホイールなど、当時としては[…]
スパナやレンチの長さが違うのはナゼ? 工具箱に並ぶスパナやレンチ。 10mm、12mm、14mm…サイズごとに全長が違うのは、当たり前の光景ですよね。これもそうだし。 コッチもそう。狭所作業用の短いス[…]
【ご注意】本記事は、エンジンオイルの過剰注入がエンジンに与える影響を確認するための実験であり、一般使用車両での実施や再現を推奨するものではありませんのでご了承ください。 オイルの規定量は守らなくちゃイ[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]
スマートフォン連携でバッテリー管理が劇的に進化! 名古屋市に本社を置く株式会社SECONDが、LEADMAX-JAPANとの販売代理店契約を締結。2025年7月1日より、日本初上陸となるモーターサイク[…]
収納しやすく持ち運びやすいカード型くもり止めスプレー これからの時期、急に雨に降られて走行する際にシールドが曇りやすくなる。雨の中でシールドが曇ると余計に視界がなくなり、安全運転を阻害する要因となりか[…]
論より証拠! 試して実感、その効果!! 1947年カリフォルニア州ロングビーチで創業し、これまでにカーシャンプーやワックスをはじめ、さまざまなカー用品を手がけてきた「シュアラスター」。幅広いラインアッ[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
人気記事ランキング(全体)
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
青春名車録「元祖中型限定」(昭和51年) CB400FOUR(CB400フォア)は、CB350フォアをベースとしたリニューアルバージョンとして1974年12月(昭和49年)に発売。クラス唯一のSOHC[…]
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ! スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
最新の投稿記事(全体)
快適性向上、簡易ナビ/USB-Cを標準装備! ロイヤルエンフィールドジャパンが新型「ハンター350{HUNTER 350)」を正式発表。価格と受注開始時期を明らかにした。 空冷ロングストロークの単気筒[…]
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 男性の健康をサポートするために世界各地でライダーが集い、パレードランをしながら募金を呼びかけるチャリティイベント、DGR(The Distinguished[…]
1位:ワークマン「ペルチェベストPRO2」使用レビュー ワークマンの「ペルチェベストPRO2」を猛暑日で徹底検証。最新モデルはペルチェデバイスの数が昨年モデルの3個から合計5個に増加し、バッテリーもコ[…]
2022年モデル概要:赤フレームに白ボディが新鮮! 並列4気筒エンジンを搭載し、アグレッシブな「Sugomi」デザインと「エキサイティング&イージー」な走りがウリのZ900。KTRC(カワサキトラクシ[…]
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]
- 1
- 2