1972年の発表から半世紀を迎えるカワサキZ1といえば、現在の絶版車人気を牽引する代表的な1台だ。それ以降もGPZ900Rやゼファーなど、ライダーに長く愛されるロングセラーが登場するが、これから絶版車を購入しようとするなら、車両本体の素性の見極めとアフターサービスがもっとも重要と言っても過言ではない。全国306店舗のネットワークを有するレッドバロンの在庫群から、モトメカニック編集部が選んだ絶版良車×3台を紹介する。
●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●外部リンク:レッドバロン
カワサキGPZ900R:デビューから40年近くを経ても褪せない魅力。レアな純正カウルやマフラーが残る16インチニンジャ
Z1から始まった第1世代に代わり、第2世代のフラッグシップとして1984年にデビューしたGPZ900R。続々と後継機種が誕生する中でもしぶとく生き残り、最終的には2003年まで生産され、超ロングセラーとなった。1990年以降フロントホイールが17インチとなり、1991年モデルで国内仕様が誕生するなど、時代の変化に合わせて仕様が変更されたシリーズの中で、紹介する車両はフロント16インチでノーマル外装がすべて装着された希少な1台だ。
カワサキ ゼファー:レーサーレプリカブームに突如登場した異端児。空冷エンジン+2本サスでバイクらしさを追求
レーサーレプリカ全盛の1989年、突如登場したのがゼファーだった。カウルのないネイキッドスタイルはホンダCB1やスズキバンディット400も同様だったが、搭載された空冷46馬力エンジンから明らかなように、パフォーマンス競争とは決別したゼファーが独自路線を選択したことで、レプリカブームに引導を渡し、ネイキッドブームの火付け役となった。カワサキ車らしくカスタムベースとしても人気だったが、あらためて見ると純正スタイルも魅力的だ。
カワサキZXR250:30年前からあった250cc4気筒。高回転で盛り上がるパワー感を満喫
ZXR250が国産250cc4気筒クラス最後発モデルとして発売されたのは、ゼファーと同じ1989年。250ccのトレンドに従い、新設計のエンジンは400ccのゼファーに迫る自主規制値いっぱいの45馬力で、アルミフレームやフルカウルを装備。1991年のフルモデルチェンジでスラントノーズカウルを採用し、1992年には最高出力が40馬力に変更された。レーサーレプリカモデルは派手なグラフィックを採用することが多い中、珍しい単色仕様もリリースした。
絶版車を長く乗り続けたいなら、アフターサービスが重要
年齢層やキャリアによって絶版車に対するイメージはさまざまだ。カワサキZ1/Z2はバイク好きなら誰もが知る代表格だが、1970年代の現役当時をリアルに知り懐かしく思うのは、70代以上の大ベテランだろう。一方、1980年代のバイクブームをリアルに体験した世代にとって、ニンジャやゼファーは最近のバイクと感じるかもしれない。
1984年に登場したGPZ900Rニンジャも1989年にデビューしたゼファーも、新車当時はマフラー交換から始まり、ステップ/ハンドル/足まわりの変更など、誰もがカスタム素材として扱う存在だった。そして取り外された純正部品は当然のように処分される運命にあった。
そんな当時の風潮を知るライダーにとって、今回の取材に協力してくれたレッドバロンが有する中古車の純正度の高さには驚きを隠せない。フルカウルが揃ったニンジャやノーマルマフラーのゼファー、走り屋仕様ではないZXRなど、どれも素性の良さが分かるものばかり。
こうした車両に出会えるのも、全国306店舗が保有する圧倒的な在庫量と、独自の「譲渡車検」による品質の高さ、25年以上をかけて74万点以上のパーツをストックしてきたレッドバロンだからこそだと言える。憧れのバイク、昔乗っていたバイクにもう一度乗ってみたいと思ったら、まずは最寄りのレッドバロン店舗に足を運んでみることをおすすめする。
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