
レバーを握ればブレーキが効き、レバーを離せばクラッチが繋がる。この操作をすれば走ったり止まることはできる。けれど、どうも上手く操れている気がしない……。ブレーキが唐突に立ち上がったり、発進もギヤチェンジもギクシャク……。思い通りに止まったり、スムーズに発進するには「レバーのストロークの役目」を把握するのが先決だ!
●文/まとめ:KUSHITANI LOGS
ブレーキは「レバーの遊びのキャンセル」が大切
これまでも、小指から巻き込むようにグリップを握ったり(♯06 グリップの握り方)、ブレーキやクラッチが操作しやすくなるレバー位置の調整方法などを解説してきた(♯08 レバー位置の調整)。ここでもう一歩踏み込んで、レバーを引いていく中での「ストローク位置の役目」を知っておこう。これだけで「思い通りのコントロール」にぐっと近づくからだ。
まずはブレーキレバーから。
多くのライダーが、レバーを引いても最初は軽く動いてブレーキが効かず、さらに引き込んでいくと効き始める……というのを、なんとなく経験的に感じているはず。ところが実際にブレーキをかけるシーンでは、思ったのと違ってなかなか効き始めなかったり、そ~っと丁寧にかけているつもりなのに急にギュッと効いてドキッとすることがある。これはブレーキレバーのストロークに対する役目が、実際の操作で曖昧になっているパターンが多いためだ。そこで「なんとなく……」ではなく、しっかりとストロークの役目を把握しよう。
そしてブレーキ操作で大切なのが「遊びのキャンセル」だ。遊びのストロークごと一気にブレーキをかけるのではなく、事前に軽くレバーを引いて遊びの部分(1)を無くしておいて、減速したい場所に来たらブレーキが利き始めるところ(2)まで素早く引き込み、レバーが硬く感じるところ(3。タッチの部分)からジワッと引き込んでブレーキの強さを調整する。
このストローク位置にきちんと合った操作ができると、急にガクッとブレーキが効くことが無くなり、ブレーキをジワッと弱める(リリース)のも上手くコントロールできるようになる。
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