
●文:モーサイ編集部(又村考幸)
シマシマ矢印標識の正式名称は「固定式視線誘導柱」通称「矢羽根つきポール」
北海道をはじめとする雪国の道路には、頭上に紅白のシマシマ下向き矢印が設置されていることがあります。なんだろうと思って矢印が指し示す路上を見てみても、とくに何かがあるわけではなく…。
じつはその矢印は、道路の安全を守る重要な道路標識のひとつです。この記事では、そんな雪国特有の「シマシマ矢印標識」を紹介します。
国土交通省が定めるシマシマ矢印標識の正式名称は「固定式視線誘導柱」といいます。北海道をはじめとする雪国では一般的な標識のひとつで、「矢羽根つきポール」という通称で呼ばれることが多いため、その通称であれば聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
設置された時期や製造しているメーカーなどによって多少の違いはあるものの、高さ約7m程度の逆L字型ポールの先端に、紅白の矢羽根(矢印に似た形状の板)が取り付けられています。
矢印の色が紅白であるのは、雪の中での視認性を高めるためです。ホワイトアウトが発生した場合でも、その矢印を確認することができます。
最近では、より視認性を高めるため、LED電球により点滅するタイプのものも設置されています。作業のしにくい雪中で活躍するものなので、メンテナンスフリー性能が重視されており、最新のものではマイナス40℃の極低温でも使用可能な性能と高寿命型バッテリ-を搭載しています。電力はソーラー発電方式を採用するものが多く、日中に発電したエネルギーを夜間使用しているのですが、徹底した省エネ動作/高効率の充電を可能にする設計技術により、7日間不日照(悪天候)が続いても、正常に作動し続けることができるとのこと。
矢羽根つきポールは道路の幅を教えてくれる標識
では、この矢羽根つきポールはいったい何を示す標識だと思いますか? 夏場にその姿を見てもまったく何を示しているのか分かりませんが、雪が積もった道路の風景を想像してもらえれば、その意味が分かるかもしれません……
※本記事は2022年12月20日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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