全国の道路上にはたくさんの標識や看板がありますが、筆者の住む北海道には、他の地域ではあまり見かけないような珍しいものがたくさんあります。道内在住者にとっては当たり前の光景であっても、他の都府県の方の目には珍しく映るものもあるはずです。この記事では、そんな北海道内の標識を紹介します。
●文:モーサイ編集部(又村孝幸) ●写真:北海道観光局
イラスト入りのカントリーサイン
カントリーサインとは、正式には「市町村案内標識」といい、町と町との境界に設置されています。
市町村案内標識自体は日本各地にありますが、そのほとんどが都道府県章や市町村章です。北海道の場合は、道内全域においてすべてがイラスト入りのものになっています。
市町村ごとにイラストが違っていて、その土地の名産品や有名なものがひと目でわかるようなものになっているので、その町の顔と言っても良いですね。
そのため、本州から北海道を訪れた人にとって、北海道のカントリーサインは大変珍しく感じるようで、テレビ番組で番組で特集されるほど有名です。
動物警戒標識=正式名称「動物が飛び出すおそれあり標識」も豊富
他都府県に住む皆さんも、道路脇にシカやクマが描かれた標識が立っているのを見たことを見たことがあると思います。
正式名称は「動物が飛び出すおそれあり標識」といい、「動物が飛び出してくる可能性があるので注意して走行しなさい」という意味の道路標識です。一般的には「動物警戒標識」なんて呼ばれていますね。
動物警戒標識は、国土交通省や都道府県、市町村、高速道路や有料道路であれば運営会社など、その標識を立てる道路の管理者によって設置されます。
この絵柄には国土交通省が定める“標準”があり(シカ/タヌキ/サル/ウサギの4種類)、それ以外の動物についても、各道路管理者が地域の実情に合わせて比較的自由にデザインすることができることになっています。
そのため、広大で豊かな自然の中にたくさんの野生動物、中には本州にほとんど生息しないような動物も住んでいる北海道では、動物警戒標識も個性的なものになっています。筆者のお気に入りをいくつか紹介しましょう。中には北海道だけでなく、一部東北地方など本州でも稀に見ることができるものもあります。
ウマ
ウマの産地として有名な北海道。サラブレットを繁殖して育成する“繁殖牝馬飼養場(はんしょくひんばしようじょ)”は、日本全国に808戸ありますが、うち北海道にあるものが738戸を占めています。とくに北海道のなかでは温暖で積雪量も少ない胆振(いぶり)/日高地方に多く、北海道全土783戸のうち、684戸の繁殖牝馬飼養がこの地方にあります。
そんな胆振/日高地方や十勝等の一部地域で見かける「ウマの動物警戒標識」には、騎手が乗っているものもあり、バリエーションに富んでいます……
※本記事は2022年10月7日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
大型トラックの渦=乱流と負圧域でバイクを吸い寄せる 大型トラックでもバイクでも、空気の塊を突き破るように走っています。そのとき空気がキレイに車体に沿って流れてくれればいいのですが、そううまくは行かず、[…]
「カワサキメグロ製作所」倒産後、カワサキ明石工場で生産されたメグロ 大正13年(1924年)に操業を開始した目黒製作所。戦前から純国産の500cc単気筒エンジンを搭載した二輪車を生産し「国産大型車の名[…]
キャストでもスポークでもない独自構造のホイール 国産の2輪車にキャストホイール車が登場し始めたのは、1970年代後半のこと。当初は一部の高級モデルにのみ採用されたこともあり、ワイヤースポークとは違う新[…]
切符処理されないケースもある?! いきなりパトカーからスピーカーで呼び止められたり、旗を持った警察官に停止を求められたりして「違反ですよ」と言われると、誰でも「やってしまった…」と焦るはず。 ところが[…]
最新の関連記事(交通/社会問題)
「心の教育」とプロテクターの装着推進が課題 バイク通学実施高校、秩父農工 今井教諭の、日本二普協シンポジウムにおける講演タイトルは「地域と連携した交通安全」。埼玉県の秩父地域は中山間地であり、公共交通[…]
繁華街に多く設置されている”路上駐車場” 県下随一の繁華街として、買い物客や観光客で賑わう三宮(さんのみや)/元町(もとまち)の周辺を歩いていると、バイク駐車場が次々と目に入ってくる。なぜなら、その多[…]
みなさんは、トライクという乗り物をご存知でしょうか。ライダーであればほとんどの方が、目にしたことがあるかと思います。なかには乗ったことがある方も、いらっしゃることでしょう。 このトライク、語源はトライ[…]
「BMW F900XR」3台を先行導入 BMWは、首都高速道路のバイク隊に向け「F900XR」を納入したことを発表。これは「「BMW F900XR POLICE仕様」をベースとしたものだ。 黄色いバイ[…]
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
ライダーを魅了してやまない「ハイパーVTEC」 CB400SF(スーパーフォア)に採用されていることでも有名な、バルブ制御システム「ハイパーVTEC(HYPER VTEC)」。この口コミを検索してみる[…]
夏場はサイドスタンドがアスファルトにめり込む危険性あり!いったいどういうこと? 駐車場などに使われている一般的なアスファルトについて、その軟化点は47.0〜55.0℃と言われていますが、夏場の強烈な直[…]
「コスプレとバイク」本編 今回のバイク:Vストローム250とNIKEN Vストローム250はスズキの250㏄クラスのアドベンチャースタイルのバイクです。ガソリンが17L入るタンクやフロントのスクリーン[…]
バイクのハンドルに荷物をかける行為は交通違反? じつは、ハンドルにレジ袋/カバンなどを引っかけて運転する行為は、明らかな交通違反です。 道路交通法第55条第2項には、「運転視野やハンドル操作などを妨げ[…]
キャストでもスポークでもない独自構造のホイール 国産の2輪車にキャストホイール車が登場し始めたのは、1970年代後半のこと。当初は一部の高級モデルにのみ採用されたこともあり、ワイヤースポークとは違う新[…]
人気記事ランキング(全体)
電熱インナートップス ジャージタイプで使いやすいインナージャケット EK-106:1万5000円台~ ポリエステルのジャージ生地を採用した、ふだん使いをしても違和感のないインナージャケット。38度/4[…]
欧州で登場していたメタリックディアブロブラック×キャンディライムグリーンが国内にも! カワサキモータースジャパンが2025年モデルの「Z900RS」を追加発表した。すでに2024年9月1日に2025年[…]
モデルチェンジしたKLX230Sに加え、シェルパの名を復活させたブランニューモデルが登場 カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やS[…]
誕生から10年、さまざまなカテゴリーで活躍するCP2 MT-09から遅れること4か月。2014年8月20日に発売されたMT-07の衝撃は、10年が経過した今も忘れられない。新開発の688cc水冷パラツ[…]
クリップリフター:クリップ対応の溝幅設定が細かく、傷をつけにくいクロームメッキ仕様 自動車のドアの内張やモール類のクリップをピンポイントで狙って取り外すための5本組リフター。クロームメッキ仕上げの本体[…]
最新の投稿記事(全体)
バイクショップとは思えない機器を活用して、手間のかかる下地作りや磨き作業を効率アップ 新車から何十年もの時を経たオリジナルコンディション車と、フルオーバーホール/再塗装/再メッキが施されたレストア車両[…]
スピード感を纏ってクオリティアップ ホイール/エンジンまわり/ステップなどの金属パーツは、パウダーコートや塗装を剥がし徹底的にポリッシュすることで、ノーマルパーツを使いながらも高級感を出した。汎用品で[…]
復活の軽二輪レトロは足着き性抜群、エンジンは大部分が専用設計だ 現在の国内メーカー軽二輪クラスでは唯一となるネオクラシック/レトロスタイルのモデルが待望の登場を果たした。 カワサキが以前ラインナップし[…]
ZX-25Rターボの250km/hチャレンジに続くZX-4Rターボ トリックスターが製作したZX-4Rターボは、2024年4月の名古屋モーターサイクルショーで初披露された。すでにZX-25Rのターボ化[…]
誕生から10年、さまざまなカテゴリーで活躍するCP2 MT-09から遅れること4か月。2014年8月20日に発売されたMT-07の衝撃は、10年が経過した今も忘れられない。新開発の688cc水冷パラツ[…]