【FPが解説する投資の基本】バイクも株も推しで選ぶべし!

  • [CREATOR POST]石川英彦
【FPが解説する投資の基本】バイクも株も推しで選ぶべし!

●文:[クリエイターチャンネル] 石川英彦

株式投資の本当って何?

株価チャートとにらめっこする投資は会社を長期的に応援するものではない

株式投資とは、簡単に言ってしまえば「株を売り買いしてお金をふやすこと」です。この売り買いには2つのパターンがあって、短期(1日とか1週間とか)で売買する方法と、企業の成長に寄り添いながら数年から10年程度の長期で売買する方法があります。

1日で売買を完結する取引をデイトレーディング(デイトレ)、数日から数週間で売買を完結する取引をスイングトレードといいます。これらの短期売買では、会社の業績や将来性よりも、株価の動きを統計的に表したグラフである”株価チャート”とにらめっこしたり、業界のニュースやトピックスに注目したりしながら取引をするものです。短期的な値動きから利益を得るので、投資というよりは”投機”といった方が正しいかもしれません。

一方、数年以上の長期で投資をする方法には、おもに2種類あります。ひとつはバリュー投資で、会社の業績や価値に比べ、株価が割安な株を見つけて投資する方法。もうひとつはグロース投資で、会社の今後の成長性に着目して、投資する方法です。

われわれファイナンシャル・プランナーがおすすめしている株式投資は、断然後者の長期投資。自分の”推し株”を見つけて、長期にわたり応援すると良いのです。

ファイナンシャルプランナーが提案する株式投資は長期投資です

“推し”は個性の表現

カスタムの余地がたくさんある、自己表現がしやすい、トムクルーズが乗っているなどなど、愛車の推しの理由はたくさんあります

とにかく好きで、熱心に応援しているブランドやアイドルやアニメなどのことを、”推し”といいます。熱心まではいかなくても、ふだん着ている服や身につけている物、使っている物などは“お気に入り”といったりします。

これら”推し”や”お気に入り”はその人の個性を表現しているものといえますね。さらに個性の表現に留まらず、自分が自分であること、自分が何者であるかを表現したアイデンティティ(identity)でもあるといっても、過言ではないでしょう。

オートバイを持つことは個性の表現であり、アイデンティティでもあります。乗っているオートバイを見ればその人のアイデンティティがよくわかりますよね。じつは株式投資も同じなんです。長期的に株式へ投資するということは、お気に入りの会社の株を探して購入し、その会社の持ち主になることです。だから持っている株を見ると、その人の個性やアイデンティティがわかります。

たとえば、配当金が比較的多く、生活で使える株主優待がある会社、といった基準で株を持っている人もいれば、成長性が高い分野でシェアはトップ、10年後が楽しみ! といった企業ばかりを探そうとする人もいます。筆者の推し株をひとつご紹介するなら、私の地元・愛知県の優良企業F社です。

半導体シリコンウェハー向け研磨材では世界シェア80%超え、無借金経営で自己資本比率80%越えという超優良企業。愛知の優良企業といえばトヨタ自動車やデンソーなどを思い浮かべると思いますが、私の推しの企業は、造っているものがマニアックすぎて目立ちません。

しかし、今の時代になくてはならない半導体チップの製造には欠かせない製品で、「世界シェア80%超を握っている企業ってすごいでしょ!」 っていうのが、私の自慢です。地元愛と知る人ぞ知るっていう、マニアック感が私の自己表現のひとつともなっています。

私の推しのバイク、GPZ900Rはカスタムできるところが多いので、自己表現がしやすいですね。カスタムしないのも自己表現だったりします。見ていて飽きない、トムクルーズもずっと乗っている(笑)などなど推しの理由はまだまだあります。

このように、推しのオートバイを選ぶときと同じような感覚で、自分のこだわりや自己表現という視点で株を選んでみると楽しいですよ。

推し株の探し方

日本のバイクメーカーの株だけでなく外国のバイクメーカーの株も買えます

自分の推し株を探すにはどうしたらよいのかというと、今ではウェブで検索するだけで、きっかけとなる情報へ簡単にたどり着くことができます。何かの分野で世界シェアが高い企業を探したいなら、「世界シェア 上位 日本の会社」と検索するだけで、探すきっかけとなる情報がいっぱい出てきます。

また、オートバイメーカーの株を持つのもよいでしょう。おもなバイクの部品メーカー株も面白いですが、上場している会社がほぼないので株は買えないですね。海外のオートバイ関連株はどうかというと…

  • ハーレーダビッドソン(ニューヨーク証券取引所)
  • ブレンボ(ミラノ証券取引所)
  • ミシュラン(パリ証券取引所)

などは、株を買えます。証券会社によっては、取り扱っていない場合もあるので、注意しておきましょう。

きっかけとなる情報を得たなら、その先にいろいろな条件で絞り込んでいく方法があります。そんなときは、証券会社のサイトなどにある「スクリーニング」といった機能を使いましょう。

業績や各種財務指標などといった条件を設定して、該当する銘柄を見つけることができます。とはいえ、指標に関する知識が必要なので、そちらはおいおい勉強していただくとして、入り口を探るだけなら、Google先生で十分可能ですね。

「自分の個性ってなんだろう?」「自分が自分らしくいるとはなんだろう?」「バイクは自分にとってなんだろう?」なんてことを考えつつ、自分の推し株も探してみてください。

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