
ライダーの数だけバイクに対する向き合い方も、バイクライフの楽しみ方も違うハズ。そんな一人ひとりのこだわりをリレー形式で語ってもらう連載企画。タイトルは某アワーのパク…リスペクト。記念すべき第一回は個性的な小排気量カスタムで話題をさらっているカスタムショップ「サブアーム」の代表、小林遼太さん。そのモトコンポ愛は世界一ィィ!?
●文:小林遼太 ●編集:ヤングマシン編集部(石川)
ヤングマシン読者のみなさま、はじめまして。東京都町田市にて主に小型バイクのメンテナンスや修理、そしてカスタムを手掛けている「Subarm(サブアーム)」の小林と申します。
自分ではバイクビルダーと名乗るのもおこがましいとは思っていますが、HRCS(ヨコハマホットロッドカスタムショー)をはじめとした様々なイベントにちょくちょく出展しておりまして、なんだか面白おかしいブースとミニバイクを見かけたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
手掛けているバイクはモトコンポが多いので、一部ではモトコンポ専門店の人と思われている節もありますが、それは私の趣味趣向の結果。ある意味当然かもしれません(笑)。
時代を経てなお魅力が増した「モトコンポ」
言葉では語り尽くせないくらい、モトコンポがとにかく好きで。本当に他にはない、最高の乗り物なんですよ。バイクにも関わらず、遊び心をくすぐる折りたたみ可能なギミックや、見るものを楽しませるデザイン等、走行以外の性能に振りすぎていて“モトコンポ”以外にうまく形容する言葉が思いつかないくらいです。
かわいらしい見た目も相まって、異常な所有欲をかきたててくれますし。手元にあるだけで、まるでお気に入りの玩具がいつもかばんに入っているかのようなワクワク感が止まりません。
そしてなにより、乗り物に留まらない表現の幅広さといったら。モトコンポは本当に特殊なバイクで、藤島康介先生の「逮捕しちゃうぞ」に代表されるように、長年漫画やサブカルチャーでの露出がなされています。モトコンポを題材にしたファンアートもSNSでちょくちょく見かけますし、それだけキャラクター性が強いということの表れでしょうね。
そのせいかカスタムという面で見ても、バイクビルダーにとどまらず一般のオーナーそれぞれが思い描く理想の姿を反映した、様々な仕様変更の例には枚挙に暇がなく、自己表現の題材といっても過言ではないほどです。小さな車体なので、あまり自由度はなさそうと思うかも知れませんが、外装が独立したデザインなので様々なディメンション変更が可能なんですよ。
そうした先人たちが育ててきたモトコンポの歴史や背景があるからこそ、発売から40年以上経ってもモトコンポの人気は衰え知らずなのでしょう。ほぼモトコンポと同年代な1984年製(生まれ)の自分は、人生をともに歩んだ仲間と歴史を振り返るようでなんだか感慨深いものを感じてしまいます。
カスタムは基本を押さえることを忘れない
高速道路仕様モトコンポやチョッパースタイルのランナウェイ等、これまで手掛けてきたカスタムバイクはいずれも奇をてらっているようにみえるかもしれません。
それでも一番心がけているのは、ベース車の個性を拾い上げ、全体を整えてあげるという当たり前のことです。やはりバイクにはそれぞれ持って生まれた魅力がありますから。それを活かしてこそ、バイクの魅力は高まるというのが持論です。
加えて、最低限公道走行できるようにするというラインは守っています。飾って満足する部分もありますが、やっぱり走らせないと摂取できないバイク成分がありますし(笑)。
【ホンダ モトコンポ改”桜花”】 ■エンジン:インドネシア Kawasaki製 KRR150 E/Gスワップ(2ストローク 水冷149cc / 40ps) ■フロントブレーキ:BMW純正ブレンボ2pod +ラジアル14mmマスター ■リアブレーキ:ブレンボカニ+トリッカー純正マスター ■タイヤサイズ:3.50-8 G ■その他:クラフトスイングアームモノサス化、ワンオフセンターアップマフラー、ハンドルショート加工、ワンオフ4点支持ステム、ワンオフ外装、ワンオフ分離タンクetc…
8インチでの高速走行は想像通りテクニカル(笑)。桜花はシート位置とハンドル位置がノーマルモトコンポと同じなのも相まって、高速域では轍やギャップがダイレクトに来ますし、ギャップがきっかけでジャダーが起きることも。hyperproのRSCステアリングダンパーをつけて、直進安定性を補っています。車載や引き回しが多いモトコンポには合っているパーツですね。
【ホンダ ランナウェイカスタム】■エンジン:BIGフィンシリンダー60㏄×当時物キジマBIGヘッド ■サスペンション:ワンオフガーターフォーク ■フロントホイール:C90ホイール2.25-17 ■その他:アリーチャンバー、フューエルタンクフレームインストール、YAYOIfactory製シート、パフォーマンスマシン製ステップ、ハーレー純正サイドスタンド、灯火類LEDetc…
ランナウェイのキャッチコピーが”男のマストアイテム”だったので、精いっぱい格好つけました。エアクリーナー等、純正でハーレーやインディアンを模していたので、再メッキをしたり、ハーレー純正パーツを使い、更にイメージを寄せました。原付サイズならではの激ナロースタイルは前から見るととても華奢。延長したPM製ステップも相まって、繊細なイメージが気に入ってます。
さらに夢のあるモトコンポの表現を模索したい
実車になると制限もありますし、今後はイラストや模型など、空想だからこそ許される自由なデザインや表現も模索していきたいなと思っています。2024年2月5日までは、UNITEDcafe宮ヶ瀬店で「WashingDays」と題した展示会も実施していますので、ご興味のある方はぜひご来場ください。
【MOTOCOMPO GRAPHICS】28人のアーティスト達と共作した、2019年発行のモトコンポイラスト+カスタム紹介本です。モトコンポカスタムだけでなく、モトコンポイラストの現在もまとめて記録することで、バイクに乗る人から乗らない人まで楽しめるようにしました。
また、フルサイズの旧車ゼロハンカスタムも、新たな表現を模索していきたいです。いつになるかわからないですが、ノートンのP43を手に入れてロータリーエンジン搭載のモトコンポとかもつくりたいなぁ。やっぱり他のバイクに目が移ってもモトコンポの妄想はやめられない、止まらないですね(笑)。
自分にとって他のバイクがメインアームとすると、モトコンポはサブアーム。お店の名前の由来にもなっていますが、いつでも携行していたい相棒なんです。モトコンポ愛に共感してくれるモトコンポフリークが一人でも増えるよう、これからも活動していきます!!
次回の「こだわりライダーSNSショッキング」は…
小林さんのご近所さん、カスタムショップアールディーディーの傳田さんが登場予定。どんなバイクライフやバイク愛を語ってくれるか、乞うご期待!!
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