ワークマンアンバサダーも務める相京雅行氏による買い方、使い方の提案盛りだくさん。

[バイク用品レビュー]Amazon激安アルミケースのコスパがGIVIやSHAD以上な件

  • [CREATOR POST]相京雅行

●文:[クリエイターチャンネル] 相京雅行

どうもアイキョウです。

皆さんにとってあこがれのパーツはなんですか?オーリンズのリアサス、ブレンボのブレーキ、ヨシムラのマフラー等など…人によってそれぞれだと思います。

僕にとってあこがれのパーツはアルミのリアボックスでした。

本当は先に納車されたCRF250ラリーに装着しようと思っていたのですが、購入時にワンキーシステムのリアボックスがついていたので断念。

ならば先日納車されたばかりのクロスカブ110用にと思ったのですが、GIVIやSHADは専用の車種専用のアタッチメントが必要で現状、クロスカブ対応のものはありません。

Amazonではよくわからないメーカーのアルミリアボックスが販売されていますが、販売者がわからないという事は、国内のPL保険【生産物賠償責任保険】などにも入っていないため、保証はまず期待できない…。

万が一リアボックスが外れて落下、後ろにいた車にヒット…なんてことになっても困るので、二の足を踏んでいました。

そんな中で見つけたのがクーケースのリアボックスです。

GIVI、SHADは知っていてもクーケースは知らないという人も多いと思うので、まずは軽くクーケースに関して触れておきたいと思います。

ナップスでも扱っていたクーケースとは?

クーケースロゴ

実は僕もクーケースに関してはナップスが代理店になっていた事しか知りませんでした。

現在の代理店がナップス東名川崎インター店でイベントを開催していたので、詳しく聞いてみたところクーケースはシンガポールのブランドで、製造は中国で行っているそうです。

GIVIやアライなどの代理店を行っていたクーケースの運営会社はGIVIに色々提案したものの、一切意見を取り入れてもらえなかったことから理想のリアボックスを作りたいと自社での製造を開始したのだとか。

日本ではナップスが取り扱っていましたが撤退。一時日本に代理店がない状態でしたが、元ナップスのクーケース担当者が独立起業して代理店になっています。

もちろんPL保険には入っていますし、細かい補修部品なども出してもらえるとの事で安心して購入できます。

クーケースアルミトップケースCCCX450B

クーケースアルミトップケースCCCX450B

定価は4万9800円ですが、アマゾンでは4万2000円でした。付属品から紹介しますが、本体の他にリアキャリアに装着するベースプレートと取り付け金具が付属されています。

GIVIだと同容量のアルミトップケースがアマゾンの実勢価格で5万4000円前後で、ベースプレートと取り付けアタッチメントが別売りです。

クロスカブにはうまく加工しないと装着できませんが、ハンターカブにはアタッチメントが発売されています。アマゾンの実勢で1万7000円ぐらいなのでケース含め、合計7万1000円ぐらい。差額はおおよそ3万円です。

緩みどめ付きのセルフロックナット

取り付け金具は一般的なリアボックス同様にボルトにワッシャー、波型プレートにナットという感じですが、ナットはナイロンのセルフロックナットが使われています。緩み留め付きのナットなので外れて困るリアボックスではありがたい配慮です。

厚いアルミ材を採用することで強度を確保している

ボックスのディテール面でまず特筆すべきはアルミの材質。GIVIのアルミトップケースと同じ1.5mm厚を採用しています。

Amazonの激安アルミトップケースは板厚が1mm程度のため、強度を増すためにリブが入っていることが多くなっていますが、クーケースやGIVIは板厚が厚いのでリブを入れる必要がないのです。

内寸が広めに確保されています

同じぐらいの外寸でもリブがないので、内寸が大きめに確保されているのは嬉しいポイントです。

次に蓋と本体をしめる際ですが、通常リアボックスは淵の部分にゴムを入れることで水の侵入を防ぐ構造を採用するので、ゴムを潰しながら力を入れて締めます。

蓋を閉めるのに力がいりません

クーケースの場合は上蓋が被さるような形になっているので、蓋を閉める時に力が要りません。内側には巻き上げの水などが下から入った時のためにシリコンがレイアウトされていますが、ゴムと比べて耐候性・撥水性・耐熱性・耐寒性に優れているので長く性能を維持できます。

ウレタン製内装は取り外しも可能

蓋、本体共にウレタン製の内装が貼られています。フレームに差し込む形でレイアウトされていて、厚みもあるのでクッション性に優れ、中に入れた物の破損を防いでくれます。また万が一雨の日など濡れてしまったとしても取り外し可能ですし、速乾性にも優れているというのもうれしいポイントです。

鍵がカチャカチャいわない

ベースプレートや上蓋を固定する鍵はクーケースが特許を取得しているオリジナルで、被さる側はアルミパーツ、受け側には樹脂パーツを採用することで、アルミケースでありがちな金属同士があたるガチャガチャ音を鳴らないようにしています。

ナイロン製の取り付け部

気になる脱着は、金属製のベースプレートに対して樹脂製のパーツで固定する付け替え可能な方式。一般的なアルミボックスは金属パーツを底にリベットで打ち込んで、金属同士で固定することが多いですが、使っているうちにお互いが削れてしまう事があります。

リベットで固定しているので交換は難しく、諦めるしかないケースもありますが、こちらはナイロンパーツなのでベースプレート側が削れる可能性は低く、ナイロンパーツは補修部品で販売しているので自分で付け替えることも可能です。

ベルトはいらないかも

荷物の固定用にベルトのようなものもついていますが、個人的にはこれはいらないかなと思います。そのうち切っちゃうかもしれません。

容量は45Lですが、樹脂製ボックスを使った事がある人なら、少し小さく感じるかもしれません。その理由は横幅が狭く、縦幅が長いからです。

蓋の裏にマルチポケットを取り付けできる

縦長の物を入れるのには良いですが、上側スペースが無駄になりそうだったのと、USBケーブルを使わない時に入れておく小物スペースが欲しかったので、オプションのマルチポケットを装着しました。

こちらは購入時点でアマゾンの実勢価格が3520円でしたが、送料が別途かかったので4290円でした。それでも定価よりはお得。蓋の方にスペースができるので、マルチポケットの裏側にグローブを入れたり、使いがっては良さそうです。

実際に2か月使ってみた感想は「最高」の一言

クロスカブ110取り付けイメージ

使ってみるまで気が付かなった便利な点としては、上蓋は鍵をかけなくても開閉ができる点です。

実はクーケースの運営会社がしつこくGIVIに提案していたのがこの機構で、一般的なトップケースは上蓋と鍵を同時に開閉する必要があります。

筆者は正直「別にそれでいーんじゃない」と思っていましたが、鍵をかけるほどではないシチュエーションは意外と多くて、気軽に上蓋を開け閉めできるのは便利です。

質感も高く、プラスチック製のトップケースだと傷を経年劣化と捉えてしまいますが、アルミケースだと不思議と経年変化と感じます。

少しキズが入ってきたら色々なところにステッカーを張るのも良さそうです。GIVIやSHADと比べて知名度はありませんが、今回クオリティがしっかりしていることはわかりましたので、知人にも自信を持ってお勧めできます。

使い心地はもう「最高」の一言につきますし、アルミケース選びに迷ったらクーケースを選択肢に入れても良いかもしれません。

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