【ビギナーの疑問】バイクの寒さ対策。冬でも快適にツーリングするにはどうしたらいい?

  • 2023/12/08 6:31
  • [CREATOR POST]Peacock Blue K.K.

●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.

冬場であっても、たまにはツーリングに出かけたい! というよくばりさんなライダーもいるはず。

ただし冬だからと言って、「とりあえず着込め!」だけじゃ不十分です。寒い冬のツーリングを快適にするためには、どういった対策を講じればよいかおさらいしておきましょう。

気温に合わせるだけじゃ不十分! 体感温度を念頭に!!

普段感じているとおり、スピードを出せば出すほどバイクは寒いわけで気温だけを当てにした寒さ対策では不十分です。そこで意識したいのが、”体感温度”。風速に着目した有名な計算式である「リンケの式」を用いると、ライディング時の大まかな体感温度を算出することができます。

リンケの式は「体感温度=気温(℃)-4×√風速(m/s)」というもの。また、時速を風速(秒速)にする場合は「時速÷3.6」という計算式を用います。

この2つの式を用いてバイクの速度域による体感温度を計算してみると、次のような数値が算出されます。

  • 時速30kmの体感温度:気温-約11.6℃
  • 時速60kmの体感温度:気温-約16.3℃
  • 時速100kmの体感温度:気温-約21.1℃

このように同じ気温でも速度域が違う、高速に乗るか一般道を走るかによって、講じるべき防寒対策も変わってきます。高速を走るなら時速100km、一般道が多めなら時速60kmくらいの体感温度を目安に防寒対策を考えるとよいでしょう。

スピードが上がれば上がるほど体感温度は下がっていくので、冬ツーリングでは寒さ対策を万全にしておきたい。

ではいったいどのような寒さ対策を講じればよいのでしょうか。冬にバイクでツーリングに出かける際の寒さ対策のポイントは、以下の3つです。

風の侵入を抑える

まず冬のツーリングでは、風の侵入を抑えることが大切です。防風性に優れたウェアは、寒さ対策の基本となりますが、首元/手首/足首などの風が侵入しやすい部分は、風が侵入しないように隙間をなくすなどの工夫をしましょう。風が身体に直接触れないようにできれば、体温の急激な低下を防ぐことが可能です。

発汗に備える

また、発汗は冬のツーリングでも発生します。かいた汗がインナーに吸収されると湿った衣類が冷えて体温を奪うため、吸湿発散性に優れたインナーを着用しましょう。これにより、汗を素早く外部に逃がして身体をドライに保つことで体温低下が防止できます。

手足末端の防寒

人体は寒さを感じると、まず手足の末端の血流を減らして身体の中心部の温度を保とうとします。手足の末端が冷えると全身が寒く感じられるため、中心部だけでなく末端に対する寒さ対策も重要です。

特にバイクの場合には、クラッチ/ブレーキなどを操作するために手足を使う機会が多く、末端の冷えが運転に直接影響してしまいます。手がかじかんでブレーキが握れなくなってしまうと大事故に発展する可能性も。厚手の手袋/ブーツ/ヒートテックなどの保温素材を使用したアイテムを活用し、末端の保温に努めましょう。

また、末端冷え性などで手先や足先が冷えやすい方は、電熱グローブ/電熱ブーツで温めるようにすると安心です。

これは準備しておきたい! 防寒対策6アイテム

こうした防寒のポイントを踏まえると、下記の6アイテムは冬ツーリングにマストといえるでしょう。

  • 防風アウター:風を通さない素材で作られており、体温を効果的に保持
  • ハンドルカバー:冷えやすい手を冷たい風からブロック
  • 吸湿発散性インナー:身体からの湿気を外に逃がし、ドライな状態を維持
  • 電熱グローブ・ブーツ:寒さに強い素材で手足の冷えを防ぎ、内部から暖める
  • ネックウォーマー:首元の保温・顔や耳を覆うことで風の侵入を抑えつつ保温
  • 電熱ウェア:寒さが厳しい日に、身体の中心部を内部から暖めるのに有効

また防寒グッズはただ厚手のものを選べばいいというわけではありません。操作性も考慮して運転に支障が出ないものを選ぶのもポイント。たとえば、耐久性/透湿性/防風性/防水性に優れたゴアテックス素材のものなどがおすすめです。しかも、ゴアテックス素材は薄いため、この素材を使用したウェアやグローブ、ブーツを選べば本来の身体の動きを阻害せずに防寒対策ができます。防寒対策アイテムひとつでも大きくツーリングの快適さが変わりますよ。

防寒対策アイテムの使い方によって、冬ツーリングの快適性は大きく変わる。

防風性/発汗対策/末端の保温など、各ポイントを押さえて対策をすれば、冬のツーリングを安全かつ快適に楽しむことが可能です。とりあえず走り出してみて、寒さを感じたら装備を見直しましょう。身体の冷えは運転に大きく影響するため、絶対に我慢してはいけません。万全の防寒対策を実施して、透き通った空の下で、美しい景色や空気を楽しみましょう。

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