
●文:[クリエイターチャンネル] 相京雅行
日本にはArai/SHOEI/Kabutoという強すぎる3大ヘルメットメーカーが存在しますが、他にも魅力的な製品を作っているメーカーは存在します。
その中でも特に筆者が“推したい”と感じたメーカーがゴッドブリンク(godblinc)です。
社長の泉地さんは他ヘルメットメーカーのスタッフに「ヘルメットマニア」と言わしめるほどの方で、ヘルメットの企画製造に並々ならぬ情熱をもって取り組んでいます。
そんな泉地さんが5年の歳月をかけて完成させたのが、今回紹介するクラシックフルフェイスヘルメット「ブレードランナー」です。
ゴッドブリンクは他のヘルメットも含めて魅力的な製品が多いのですが、ホームページなどの情報量が少なめ。。。今回はしっかりと紹介していきたいと思います。
ブレードランナーの付属品/カラバリ

付属品は収納用袋/ステッカー/説明書の3点。
収納用袋は薄めのポリエステル系の素材が採用されていますが、縫い目は外側にするなど塗装やシールドに対しての配慮が見られ、入り口はキュッと絞った後に飛び出さないようにアジャスターで調整できる仕様です。

ステッカーはゴットブリンクのヘルメットブランドネーム「ジーロット」が2枚入っています。ブランドは他にガーゴイルとゾルターを展開していますが、こちらはストリートジェットなどカジュアルな印象です。

取り扱い説明書は最低限といった感じですが、内装/シールドの脱着/ベンチレーションの開閉などイラスト入りで書かれているので、操作で困ることはないでしょう。

カラーは現在単色が4種類で価格は3万4980円。

グラフィックモデルも4種類で価格は3万7180円です。
なお認証はSG/PSCの他にMFJも取得しています。
ブレードランナーのデザイン

ノスタルジックでカッコいいヘルメットが作りたいと、何度もラフ画を書き直して設計されたというブレードランナー。最大の特徴は口元左右にレイアウトされた2本スリットです。内側には金属メッシュが見られ、クラシックで強い印象です。
内装をはがしてみたところ、スリットは口元に風を取り込む設計にはなっていませんでした。

全体的なデザインとしては丸を基調としていて、ほとんど角は見受けられてませんが、整流効果を生み出すためか、帽体をコンパクトに見せるために後頭部から下にかけてはグッと絞られています。

後頭部上部にはスタビライザー一体型のエアアウトレットが見られ、こういった装備からクラシックながらスポーティーな印象を感じるヘルメットです。

額の部分にはブランドロゴが立体エンブレムで貼られており、カラーに限らず艶消しブラック、さらに後頭部にはブランドロゴとネームがステッカーで貼られていますが、塗装の下側にあるので剥がすことはできません。

グラフィックモデルに関しては、帽体の横と後ろ側に商品名・ブレードランナーのステッカーも確認できました。こちらも塗装の下に貼ってあるので剥がすことはできません。
ゴットブリンクのインスタグラムアカウントには、ゴットブリンク初の3帽体という表記も発見しました。クラシックヘルメットは見た目も大事なので、帽体をコンパクトにするために分けられています。
ブレードランナーの装備

他メーカーだと付属品とされることが多いブレスガードとチンカーテンが初めから装着されています。ブレスガードは大型なので、シールドの曇りをしっかり抑える効果がありそうです。防曇シートなどは付属されてないので効果に期待したいところ。

チンカーテンは素材がしっかりしており、巻き上げの風をバッチリ遮りそうに見えますが、夏場は暑いかもしれません。脱着はボタン3点で簡単に行えるので、好みで調整すると良いでしょう。

ベンチレーションは額の部分に左右に2か所と口元1か所。口元のベンチレーションは風をシールド方向に流して曇りを取ります。

頭頂部のベンチレーションは、操作性を優先してセンター1か所も検討されたようですが、ノスタルジーに欠けるということで、左右に2カ所になったそう。開閉はしっかりと節度がありますが、微開と全開の2段階で調整が可能です。

アウトレット側は頭頂部上に開閉可能なものが1か所、下側に常時開放されているスリットが2か所用意されています。口元同様に内側には金属メッシュが貼られています。上部は頭頂部に近いので、雨の侵入を防ぐために開閉式にしたのだと思われます。

顎紐に関してはDリングを採用

SHOEIやARAIが近年導入している、緊急時に救助者が簡単にチークパッド引き抜いてヘルメットを脱がすことができるエマージェンシー機能に対応しています。

インカムはサイドが平面なので両面テープでも取り付けしやすいです。内装と帽体の間に隙間が設けられており、クリップが差し込みやすいように設計されています。
ブレードランナーの内装

内装はトップ/チークパッド左右/顎紐カバー左右/チンカーテンの6点が取り外し可能です。

トップ内装はクッションが少々硬めでしっかりしていて安心感がありますが、差し色に赤を使ったり、内側にはハニカム柄を採用するなど見ためにも配慮。肌触りはサラサラとした給水速乾素材を採用しています。

チークパッドはかなり厚めで、頬の上の方までしっかりとホールドしそうな形状です。耳回りには1枚生地が追加され、一部パンチングされているのは、インカムのスピーカーの音を聞きやすくしつつ、風の侵入を防ぐ設計なのでしょう。

顎紐カバーは肌側にサラサラと肌触りの良い生地を採用しつつ、裏側にはレザー調を採用しています。

帽体本体に目をやると、スピーカーホールを発見することができましたが、今まで使ったヘルメットの中で一番大きく深さもある印象です。

ブレードランナーの帽体にはFRPが採用されていますが、内装をはがすと一部裏側のファイバー目が見えるのも個人的なツボポイントでした。
ブレードランナーの重さ

ブレードランナーのグラフィックモデルMサイズの重さを測定したところ、1492gでした。
軽量ヘルメットが1400g前後、インバーバイザーやラチェットバックルなどを採用した多機能型が1600g前後なので、軽いと言えるでしょう。
※ヘルメットは製造時重さに個体差が発生します。単色とグラフィックモデルを比べると使用する塗料やステッカーの量の関係で後者の方が重くなります。
ブレードランナーのフィット感

筆者はArai/SHOEI/KabutoいずれのヘルメットもMサイズ。普段愛用しているSHOEIヘルメットはパーソナルフィッティングで前後左右にパットを追加してもらっています。
ブレードランナーMサイズを着用してみたところ、問題ありませんでした。
ただ、被り口が広く脱着が容易に行え、チークパッド前方はしっかりフィットしますが、後頭部から首にかけて多少緩く感じました。
首回りのフィット感は体格によって異なりますが、チークパッドの圧迫感も弱く、インカムの通話などもしやすいでしょう。
CRF250ラリーに乗って実走してみた

気温30度、微風、バイクはCRF250ラリーの環境で、ブレードランナーを使ってみました。
筆者はSHOEIのZ-8を愛用していますが、重さはおおよそ1400g前後。普段使いのヘルメットと比べると多少重く感じましたが、多機能型のヘルメットなどを使っている方からすれば軽量に感じるでしょう。
ただ筆者の体格によるものなのか、帽体は若干前重心な印象を受けました。1時間30分程度走ったぐらいでは気になりませんでしたが、長時間走行では気になる人もいるかもしれません。
納品時から装着されているチンカーテンの効果は抜群で、顎下から巻き上げの風が入ってくることはありませんが、首の後ろから耳の方にめがけて風が入っているのを感じました。下道走行中は気になりませんでしたが、高速道路では巻き上げの風の音が少々気になりました。
実は少し前に髪の毛をバッサリと切ったのですが、それも影響しているかもしれません。
シールドは端まで歪みがなく、大型のブレスガードのお陰でヘルメットを被ったまま撮影しても曇ることがありませんでした。

1時間ほど走行した後にベンチレーションを開閉してみましたが、グローブをはめたままでも問題なく、頭頂部のベンチレーションは節度があるので、段階の調整も可能。
開閉後の走行では下道の走行でも頭頂部ベンチレーションの効果は絶大で、しっかりと頭皮に風を感じることができ、高速道路では更に流入量が増えるので、シチュエーションによって調整しても良いでしょう。
口元はシールドの曇り取りがメインになりますが、開けていると顔回りの空気が循環しているのを感じました。夏場などは開けておいた方が良いでしょう。
気軽に使えて多機能なフルフェイスヘルメット
クラシックヘルメットはデザイン性重視のイメージが強いですが、ブレードランナーは視界が広く、脱着が楽に行えるので気軽に使えますし、それでいでMFJ認証取得済は素晴らしいの一言。
ヘルメットのサイズは3帽体でコンパクトなので、筆者のように身長が低くても“映え”を意識できるヘルメットです。
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