Ninja 1000SX、H2 SX SE+、ZX-14R…

’20新車バイク総覧〈大型スポーツ&ツーリング|国産車#1/3〉カワサキ

高速クルージングのみならずスポーツ性能も併せ持つ、600cc以上の大型スポーツ&ツアラータイプ。このカテゴリーのモデルバリエーションが豊富なカワサキから’20年新型の4台、Ninja 1000 SX、Ninja H2 SX SE+、Ninja ZX-14R、Ninja 650を紹介する。


●文:沼尾宏明、宮田健一  ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

スーパーチャージャー(SC)搭載のH2をベースに、きめ細かく各部を最適化し、ツアラーに仕立てたSX。軽快な998㏄ながら、1441㏄のZX-14Rと並んで当クラス1位タイの200psをマークする。SCは、H2と異なる”バランス型”とし、強烈な加速と日常での扱いやすさを両立した。パニアを装着できるフレームや快適なフルカウルも専用設計だ。’18年にSTDとコーナリングライト装備の上級版SEがリリース。’19で追加された最上位グレードのSE+では、ショーワと共同開発した電サスのKECSがリアルタイムにダンパーを自動調整し、4種類の走行モードに合わせてパワーやトラクションコントロール、サスペンション設定が一括設定される。’20年型ではカラーチェンジを行い、灰×黒に代わり、新色のライム×黒が登場した。なおSTDグレードの’20年型H2 SXは国内では取り扱いなしとなる。

【’20 KAWASAKI Ninja H2 SX SE+】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ+スーパーチャージャー 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/9500rpm ■262kg(装備) シート高820mm 17L ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格282万7000円 ●発売中

【車体は専用】専用設計の鋼管トレリスフレームで、H2よりしなやかな特性を実現。なおかつNinja 1000と同等の車載可能重量を達成した。車重はZX-14Rより7kg軽いが、数値以上に走りは軽やかだ。

カワサキ Ninja H2 SX SE+

SE/SE+ともフルカラーTFT液晶&アナログタコを採用。背景色のほか、スポーツ/ツーリングなどのモード表示も選べる。ETC2.0車載器も標準だ。ハンドルはH2やZX-14Rより高く、乗車姿勢がラク。

カワサキ Ninja H2 SX SE+

圧縮比をH2の8.5:1から11.2:1へ大幅に高め、驚異の加速と燃費を両立。SCの回転数や吸気量、吸排気系などもモデル特性に合わせて最適化した。出力特性はH2より一段とスムーズだ。

SE+は専用アプリを通じてスマホと接続可能。GPSを利用したルートロギングや、メーター上への電話着信通知機能もあり。さらに電子制御サスペンションとブレンボの最上級キャリパー「Stylema」を奢る。

Ninja H2 SX SE
中間グレードのSEは、前後に機械式のフル調整サスを採用。リヤはKYB製で、便利なリモート式アジャスターを備える。’20年型はライムに代わってグレー×黒が登場。SE/SE+ともタンクや下部に自己修復ペイントを施す。

【’20 KAWASAKI Ninja H2 SX SE】●価格:244万2000円 ●発売中

クラス最強200㎰の旗艦SX〈Ninja H2 SX SE+〉

気負わずスポーツできるマシンとして、’80年代から定評あるカワサキのミドルパラツイン。近年は’06年のER-6fを源流に、ニンジャ650R、本作へと発展してきた。’17年型のフルチェンジで、お家芸のトレリスフレーム+水平リンク式リヤサスを投入。20kgもの軽量化とナチュラルな操縦性を体現した。その最新型は外観を刷新し、機能も一層充実。逆スラントの最新ニンジャ顔とLEDヘッドライトを獲得するとともに、フラッシュサーフェイス化したスクリーンや大型化したアッパーカウルで防風性を高めている。さらにメーターを従来のアナログ+モノクロ液晶から、当クラス唯一のフルカラーTFT液晶に変更。快適度を増したタンデムシートも採用し、旅力を大幅に底上げした。エンジンは最大トルクを0.1kg-m下げたが、中速トルクを厚くし、ユーロ5にも対応済みだ。

【’20 KAWASAKI Ninja650 KRT Edition】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 649cc 68ps/8000rpm 6.4kg-m/6700rpm ■ 194kg(装備) シート高790mm 15L ■タイヤF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●価格:90万2000円 ●発売予定:’20年2月1日

最新Ninjaに共通する逆スラントノーズのアッパーカウルを与え、サイドカウルもシャープなデザインに。スクリーンの角度は寝たが、全高は10mm高くなった。タイヤは新たにダンロップ製ロードスポーツ2を履く。

アッパーカウルを大型化し、表面にボルトを使用しないスマートなスクリーンを新採用。スポーティさを強調しながら、防風性も向上している。2眼ヘッドライトもハロゲンからLEDに変更。ノーズのキバもシリーズ共通の意匠だ。

Ninja 1000 SXらと共通の4.3インチフルカラー液晶を導入。スマホとブルートゥース接続でき、専用アプリを使うことで、電話の着信をメーターに表示可能。車体情報のほか、GPSロギング、各種設定もスマホ上で管理できる。

Ninja 650

カワサキ Ninja 650

【’20 KAWASAKI Ninja 650】’20年型Ninja 650は欧州&北米で先行発表され、国内仕様は2月1日に発売決定。外観やメーターなどの刷新で約7万円のアップ、車体色は白×黒(パールブリザードホワイト)のみだ。●価格:88万円 ●発売予定:20年2月1日

カワサキ Ninja650[海外仕様]
海外仕様カラーは国内導入なし
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