
ピアッジオグループジャパンは、ミドルクラスアドベンチャーツアラー『V85TT』の2025年型を発売する。受注は2月3日からはじまっており、5月より全国のモトグッツィ正規販売店にて順次納車が開始される。
●文:ヤングマシン編集部(山下剛) ●外部リンク:モトグッツィ
シャフトドライブでロングツーリングも安心なミドルアドベンチャーがアップデート
2023年のミラノショーで発表された新型V85TTは、翌年に上位グレードとなるV85TTトラベルが日本に上陸した。そして今年、ようやくスタンダードモデルとなるV85TTの最新型が国内発売となる。
2025年型V85TTは、3個目のラムダセンサーを追加したことで新排ガス規制ユーロ5+に対応するとともに、可変バルブタイミング機構を採用した。これはカムシャフトと同軸に配置した位相バリエータの溝に沿って移動する6個のボールを利用する構造で、エンジン回転数が6500rpmを超えると作動し、7000rpmではタイミングダイヤグラム全体で14度変化させることで高回転域での吸気効率を向上させる。また、低回転域のトルク特性も向上しており、3500rpmで最大トルクの90%を発生し、5100rpmで最大トルクを発揮する。
また、ノッキングセンサーの追加により点火時期を最適化したことで、出力特性、快適性、信頼性を高めている。
エンジンの改良に伴い、シリンダーヘッドカバーのデザインも新しくなった。
電子制御では、6軸IMUを採用したことで、ABSとトラクションコントロールはコーナリング対応となった。ライディングモードは、ロード/スポーツ/レイン/オフロードの4種を備える。オフロードモードでは後輪のABSがオフとなり(前輪をオフにすることも可能)、エンジンブレーキを強力にすることでスロットルレスポンスをスムーズにする。また、クルーズコントロールも標準装備となった。
フルカラー液晶メーターは5インチの大型となったほか、ハンドルスイッチも刷新され、各種電子制御デバイスのセッティングをより直感的に、素早く行えるようになっている。
ヘッドライトブラケットとグラブバーがアルミ製となり、形状も最適化。タンデム走行がより快適になった。また、リアサスペンションにはダイヤル式のプリロードアジャスターを装備している。
車体色は『ロッソフジ』と名付けられたレッド×ホワイトで、日本の国旗をモチーフとしたカラースキームとしている。
MOTO GUZZI V85TT ROSSO FUJI
主要諸元■全長2240 全幅950 全高─ 軸距1530 シート高830(各mm) 車重230kg■空冷4ストロークV型2気筒OHV2バルブ 853cc 80ps/7750rpm 8.46kg-m/5100rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量23L■タイヤサイズF=110/80-19 R=150/70-17 ●価格:174万9000円 ●色:赤×白 ●発売時期:2025年5月
MOTO GUZZI V85TT ROSSO FUJI
MOTO GUZZI V85TT ROSSO FUJI
MOTO GUZZI V85TT ROSSO FUJI
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(モトグッツィ)
電子制御スロットル採用でユーロ5+適合、走行モードやクルコン、トラコンなど電子制御も充実 ピアッジオグループジャパンは、EICMA 2024で初公開された新型V7シリーズの国内正式導入を発表。2025[…]
ツーリング装備をプラスした長距離走仕様 2019年に初登場したモトグッツィ「V85TT」は、最新V7系853ccの縦置きV型2気筒エンジンを搭載したアドベンチャーツアラー。ロングツーリング仕様の「V8[…]
公式コミュニティ10周年記念のグラフィックをまとった特別仕様車 Moto Guzzi The Clan(モトグッツィ・ザ・クラン)は、モトグッツィの公式コミュニティで、入会するとモトグッツィに関する情[…]
水冷Vツインを搭載したアドベンチャーツアラー、ステルビオがいよいよ日本に上陸 このたび新発売となる『ステルビオ』は、モトグッツィの最新鋭エンジンとなる1042cc水冷V型2気筒を搭載するアドベンチャー[…]
バッテリーコンディションがいまひとつ…。Kナナゴー用バッテリーを載せたら、これがイイ!! 還暦をすぎた筆者は、大型バイクで気楽に走り回ることができない情けない体調…。リハビリのつもりでバイクいじりは積[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
本格派に大変身! これはガチンコのオフロードバイクだ 従来のアーバンG/Sは往年の雰囲気を楽しむ色合いが強く、オフ走行にはあまり向かなかったが、新しい「R12G/S」は、ホイールトラベル前210/後2[…]
懐かしの四角ライトに極太のブロックタイヤ 1987年に発売されたやまは「TW200」は、フロントに130/80-18、リヤには180/80-14という極太タイヤを履いたファットなオフロードスタイルで人[…]
アドベンチャー仕様としてオフロード性能を強化 新型モデル「スクランブラー400XC」は、トライアンフが誇る400ccモダンクラシックシリーズの新顔だ。既存のスクランブラー400Xをベースに、さらなるオ[…]
ニューカラーをまとった2026年最新トラをチェック プレミアム志向の輸入ブランドとしても、国内でも地位を確立した感のあるトライアンフ。その2026年モデルが、ニューカラーをまとって出そろった。 話題の[…]
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
人気記事ランキング(全体)
バイク好きの軽トラ乗りに刺さるお手軽Ninja( ? )カスタム 実際に交換した方に使い勝手&機能性を深掘りしてみた!! 今回ご協力いただいたのは、日本最大級のクルマSNS『みんカラ』で愛車情[…]
あったよね~ガンスパーク! 「ガンスパーク」ってありましたね~。覚えてるだけじゃなくて、実際に使ってみたという方も多いのではないでしょうか。1980年代後半~1990年代前半は、どのバイク雑誌を開いて[…]
取り付け簡単!バイク用4K超高画質ドラレコ このたび、タナックスよりオートバイ用のポータブルドライブレコーダー「AKY-710S」が発売された。取り付けが簡単で、小型/軽量/4K高画質の3拍子が揃って[…]
どんなジャケットにも合わせられるベルトタイププロテクター ライダーの命を守る胸部プロテクターは、万が一の事故の際に内蔵への衝撃を和らげ、重篤なダメージから身を守る重要な役割を果たす。これまでも多くのプ[…]
本記事は配信を終了しました。→ WEBヤングマシントップへ 2025年モデルではさらなる排熱&快適性を徹底追求! 空冷式ジーンズは2022年の登場以来、完成度を高め続けてきた。2024年には走行風取り[…]
最新の投稿記事(全体)
マッハIIIで目指した世界一 大槻氏はZ1開発当時、川崎重工単車事業部の設計課長で、Z1を実際に設計した稲村暁一氏の上司にしてプロジェクトの中心にあった指揮官。技術者としての観点からZ1の開発方針、す[…]
当時の表記はみんな“並列だった” 現在のヤマハ大型モデルの主軸となるパワーユニットといえば3気筒エンジン。MT-09やトレーサー9GTに搭載されているこのエンジンはDOHC水冷3気筒888cc、120[…]
3度目のタイトルに向け、鈴鹿8耐に挑む 2017-18年シーズンと2022年シーズンにEWCチャンピオンを獲得を獲得している「F.C.C. TSR Honda France」は、3度目のタイトル獲得に[…]
スーパーフォアをベースにシリンダー前傾角を変更、フレームも新設計した4本マフラーのトラディショナル感性! 1997年、ホンダは4本マフラーのCB400FOURをリリース。 すでに1992年からCB40[…]
海外超速報(動画付き) ついに本気のネオクラ来た! スズキGSX-8T/TT 1960年代の俊足ネイキッド「T500」(GT500の先祖)を現代的にオマージュした、スズキ渾身のネオクラシックが、海外で[…]
- 1
- 2