
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
ガソリン漏れトラブルは突然に
これは先日実際に起こった出来事です。
ガソリンを携行缶からバイクのガソリンタンクに注入しようとしたら・・・ボタボタボタッ・・・。
「!!!!」
携行缶のノズルの根元からガソリンが漏れてるではないですかっ!
キャップを緩めてノズルを外しても…。
パッキンをチェックしたら経年劣化でボロボロでした・・・。
ちょいと摘まむとこの有様。
さて、どうしたものか。
ネットで「携行缶 パッキン」で調べるとヒットするのですが、明日もこの携行缶を使いたいので今すぐパッキンが欲しい。かと言って、この大きさの携行缶はホームセンターには売ってないので、すぐパッキンを入手するのも難しい。
すぐに欲しい! だから作ってみた
カタチはめちゃシンプルだからすぐに設計できちゃう
TPUフィラメントでパッキンを作っちゃった!
ボロボロになったパッキンの寸法を測って、3DプリンターとTPUフィラメントを使ってDIYしてみました! 使ったTPUフィラメントはゴムではないのですがとても柔軟性の高い樹脂。耐油性があって、実際に2週間ガソリンに浸しておいても、変形も膨張もしないとても優れた素材なのです。これならばガソリン携行缶のパッキンになって、造作もなくこなしてくれるはず!
ってことで、携行缶のノズルに取り付けてみました。
あつらえたように(実際あつらえたんだけど)ぴったり!! 実際、ガソリンの注入に使ってみましたが、まったく漏れる気配はありませんでした。
柔軟性と耐油性に優れたTPUフィラメントの可能性
TPUフィラメントの出力の際に密度を50%ほどに設定してるので、ほどよい硬さと弾力性を両立してくれていました。ちなみに、材料であるTPUフィラメントは1kgで2507円。パッキンを作るのに使った量が2.45gだったので、制作コストは【6.14円】!!
たった6円でパッキンが(しかもオーダーメイドで)作れちゃうなんて素晴らしすぎる~(ウハウハ)! じつはもうひとつの携行缶のパッキンも痛みかけているので、もうひとつ作っちゃうこと考えております~!
進化する3Dプリンターの可能性
3Dプリンターの可能性はまだまだ未知数ですが、フィラメントの進化によって補修部品自作の未来は明るいです。今回はシンプルな形状のパッキンを作ってみましたが、なにせ3Dプリンターなので複雑な立体形状も作れちゃうのですよ。これからも、可能性を追求していきたいと思います。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!
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