
ホンダが開発中の新4気筒400cc車に関して、新たな情報が入ってきた。フルカウル版とネイキッド版の2バージョンが開発中なのは既報どおりだが、今回の報告はネイキッド版。ヤングマシンが新たに入手した情報によると、そのデザインはCB400スーパーフォアの正当後継ルックとなりそうだ。
●CG製作:SRD(不許複製/All rights reserver)
絶対出力ではなく、総合性能の高さで勝負
2023年に最高出力77ps、ラムエア過給時で80psという、ヨンヒャク史上最強の驚愕スペックで登場したニンジャZX-4R。ホンダのシン400はこの高出力路線は追わず、総合能力で勝負するとの情報だ。
2022年に生産を終了したCB400SFに代わる、ホンダの新型4気筒400ccネイキッドの新たな情報を入手した。まず、最大の注目点となる直4エンジンは従来からの予測通り、完全新設計で確定だ。1986年のCBR400R(NC23)を源流とする旧CB400系エンジンでは現行のユーロ5はもちろん、今後10年以上先を見越した環境性能を持たせることは難しい。これは当然の判断だろう。
ただし、この新エンジンで史上最強の400cc・カワサキZX-4Rの77psに対抗するのかというと…決してそうではないらしい。狙うのはあくまでも総合的なバランスの高さ。カワサキのようなカリカリの高出力路線ではなく、トータルパフォーマンスを重視したホンダらしい味付けになるという。電子制御クラッチシステム「Eクラッチ」の搭載(追って追加?)が確実視されるのもこの情報を裏付けている。
とは言っても、スペック的にカワサキをまったく無視するのは難しいだろうから、最新ヨンヒャクとして同じ土俵の上とユーザーに判断してもらえる最高出力、具体的には70ps前後は期待してもいいだろう。いずれにしても、CB400SF最終型の56psを大きく超えてくるのは間違いない。
30年に渡る改良の結果、完熟と言えるほどの完成度を誇った最終型CB400SF。トータルバランスでこの車両の右に出るものはいない…と評価するプロも。「4気筒ヨンヒャク」の現時点における最高到達点だ。■CB400スーパーフォア 主要諸元■車重201kg(装備) ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 56ps/11000rpm 4.0kg-m/9500rpm ■タイヤF=120/60ZR17 R=160/60ZR17 ■価格88万4400円〜(生産終了)
外観デザインはスーパーフォア路線で確定か
さらに気になるのは外観デザインだろう。これに関しては今まで情報がなく、ヤングマシンでは希望的観測も込めてCBX400F風を予想。外部メディアでもCB400フォア風など、さまざまな憶測CGが製作されてきた。しかし新情報によると、ホンダの新型4気筒400ネイキッドはCB400スーパーフォアのデザインを継承する方向で開発が進められているという。
1992年に登場し、2022年に殿堂入りしたCB400SFはジャパニーズ400の顔と言える名車。30年もの長きにわたって現役を張ってきたこともあり、存在感やユーザー母体の大きさではヨンフォアやCBX400Fをはるかに上回る。ホンダが新型4気筒400にCB400SFルックを与えるのは、そうした背景を鑑みれば当然の判断と言えるものだ。
ヨンフォアから脈々と受け継がれる4気筒DNA
1975年に登場したCB400フォアを始祖とするホンダ4気筒ヨンヒャク。今で言うネイキッドスタイルの車両に限れば、1981年にCBX400Fが登場し、1989年のCB-1を経て、初代CB400スーパーフォアが1992年に登場する。同時期のライバル、カワサキ・ゼファーやヤマハXJR400、スズキ・インパルスなどが消えていくなか、4気筒400ccネイキッド唯一の生き残りとして30年のモデルライフを全うした。
いずれにせよホンダ・シン4気筒400は“俺達のヨンヒャク”とでも呼びたくなる、丸目ヘッドライトのヘリテイジ系ネイキッドとなるのは間違いない。近年、丸目ライトの海外製ヘリテイジモデルで賑わう400クラスだが、これらのエンジンは単気筒またはツイン。われわれ日本人にとって“4気筒”が何者にも代えがたい魅力なのは言うまでもなく、400クラスに直4ネイキッドを再投入するホンダに喝采を送りたい気分だ。
この新型4気筒400ネイキッドの登場時期は流動的なものの、現時点での情報では2025年の秋頃を目指しているとのことで、既報どおり中国で生産される模様(おそらくは広州の五羊ホンダ)。現地では500cc版の設定も噂されているが、これに関しては裏付けが得られなかったため、今後も引き続き調査していきたい。
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