
ピレリは、2024年から2026年までMoto2およびMoto3クラスにワンメイクでレースタイヤを供給すると発表した。スーパーバイク世界選手権シリーズではオフィシャルサプライヤーとしてWSBK、WSSP、WSS300にタイヤを供給しており、さらにロードレース世界選手権にも参戦することになる。
●文:ヤングマシン編集部(Nom) ●外部リンク:ピレリ
月までの距離の8倍を走り、ストリートタイヤにフィードバックしてきた経験を生かす
ピレリが来年から2026年まで、Moto2およびMoto3クラスにオフィシャルサプライヤーとしてタイヤ(DIABLO SUPERBIKEスリック)を独占供給することが発表されました。
ダンロップは250ccクラスからMoto2クラスに変更された2010年からオフィシャルタイヤサプライヤーとしてタイヤを供給。2012年には125ccクラスから変更となったMoto3クラスでもオフィシャルタイヤサプライヤーを務めている。写真は直近のオランダGP・Moto2クラスで2位を獲得した小椋藍(ゼッケン79)。
現在は、250㏄クラスからMoto2に変更された2010年から、また125㏄クラスからMoto3に変更された2012年からダンロップがオフィシャルサプライヤーを務めています。
ご存じのように、ピレリはWSBKおよびWSSP、WSS300のオフィシャルサプライヤーも務めていて、各クラスにDIABLO SUPERBIKEを供給しています。このWSBKとピレリのパートナーシップは今年で20周年を迎えました。
ピレリはWSBKのチャンピオンシップに臨むにあたり、提供するタイヤはプロトタイプではなく、すべてのライダーが購入できる標準量産品であることにこだわってきました。
「レースで使用するものを販売し、販売するものでレースを行う」 というポリシーの下、20年間の間に1438人のWSBKライダーにピレリタイヤは使用され、合計1万8891周のレースを行い、総走行距離は290万km(地球と月の間の距離のほぼ8倍)におよび、そこで培われたテクノロジーはストリートタイヤに確実にフィードバックされてきました。
ピレリの最新ハイパースポーツタイヤであるDIABLO SUPERCORSA V4も、WSBKで開発された最新テクノロジーが満載されています。
ピレリの関係者によれば、このWSBKとの20年間でスーパースポーツ/ハイパースポーツタイヤの信頼性が格段に向上したそうです。まさに、レースは研究・開発の場で、それが一般ライダーにも確実に、そして迅速にフィードバックされてきたのです。
レースは115年以上にわたりDNDの一部であるとするピレリは、四輪のレースにも積極的にかかわっていて、2011年から四輪の最高峰レースであるF1にもタイヤを供給中(第1期1950~1958年、第2期1981年~1986年、第3期1989年~1991年に続く第4期目になります)。現在の契約は2024年末までですが、それ以降の契約にも前向きに考えているそうです。
また、WRC世界ラリー選手権にも2021年から単独供給を行っているほか、アジアで開催される国際的なGTシリーズであるファナテックGTワールド・チャレンジ・アジア・パワード・バイAWSもサポートしています。
Road to MotoGPのために一貫したタイヤで若手ライダーを育成する!
今回のMoto2&3の契約によって、ピレリはFinetwork FIMジュニアGP世界選手権、出光アジアタレントカップ、ノーザンタレントカップ、レッドブルMotoGPルーキーズカップの全クラスの公式かつ唯一のタイヤサプライヤーとなることを意味し、Road to MotoGPのコンセプトを完全なものにするとしています。
また、昨年から日本でもシリーズ戦が開始された、FIM MiniGPにもピレリはDIABLO SUPERBIKEのスリックとレインを供給していて、まさに頂点からエントリーまでのモータースポーツを応援、サポートしているメーカーと言えるでしょう。
このように、将来MotoGPを目指す世界中の若手ライダーを一貫したタイヤでサポートすることで可能性をどんどん広げることを目的に、ピレリは二輪のモータースポーツに積極的にコミットしているのです。
Moto2&Moto3に供給されるタイヤの種類や詳細は、近日中に公開される予定とのことです。
ピレリとは
競争は 115 年以上にわたりピレリの DNA の一部であり、今日、ミラノの会社が毎年参加する国際および国内レベルの 100 以上の二輪選手権があります。
二輪:WSBK(DIABLO™ SUPERBIKE)、WSSP、WSSP300、FIM MiniGP(2022年から日本でも開催。10インチのDIABLO™ SUPERBIKE)
2004年にスタートしたWSBKとのパートナーシップは今年で20周年を迎える。この20年間の1438人のライダーに使用され、合計1万8891周のレース、290万km(地球と月の間の距離のほぼ8倍)に及ぶ継続的な技術開発は、市販ロードタイヤに確実にフィー度バックされている。
WSBKのチャンピオンシップに臨むにあたり、ピレリ生産ベースのモーターサイクル及び製品との非常に強力かつ直接的なつながりを尊重することを決定。つまりタイヤのラインナップはプロトタイプではなく、すべてのモーターサイクリストがこう縫うできる標準量産製品で構成されている。レースで販売するものを販売し、販売するものでレースを行う」に要約したいと考えた強みと企業戦略を確立しました。
四輪:F1 2011年から提供(第一期1950~1958年、第二期1981年~1986年、第三期1989年~1991年に続く第四期目。)現在の契約は2024年末まで。2025年以降の契約も前向きに考えていると言われる。
WRC世界ラリー選手権:2021年から単独供給。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(レース)
車体剛性を見極めるホンダ、V4を投入するヤマハ ホンダは終盤にやや盛り返した感もあったが、依然不安定だ。それでもシャシーはだいぶよくなった。恐らく車体剛性のカンを押さえることができてきて、剛性を落とす[…]
美しく静かな4秒間 1990年くらいから、撮影の場をWGP(現MotoGP)からF1にシフトし始めた。F1撮影歴が100戦を超えた、1999年F1イタリアGPの予選でのことだ。ジョーダン・無限ホンダの[…]
ホンダのレース会社であるホンダ・レーシングと、スポーツ用品の国内大手メーカーであるミズノは、ユニフォーム供給に関するパートナーシップ契約を締結したと発表した。 これにより、HRCスタッフは2026年か[…]
売上げ増大のためにあえて小型マシンを発売 ハーレーダビッドソンは1969年に経営難から株式を公開し、AMFという機械メーカーの傘下に入ったことがあります。ハーレー/AMF時代が1984年まで続いたこと[…]
バニャイアにとって「新しいモノはいいモノ」じゃなかった MotoGPマシンがあまりにも速くなりすぎたこともあって、再来年にはレギュレーションが大きく改定されることになった。 エンジンは850ccに、空[…]
最新の関連記事(ピレリ)
タイヤの内圧規定ってなんだ? 今シーズン、MotoGPクラスでたびたび話題になっているタイヤの「内圧規定」。MotoGPをTV観戦しているファンの方なら、この言葉を耳にしたことがあるでしょう。 ときに[…]
Moto3、Moto2に続き、最高峰MotoGPクラスにも 昨晩(日本時間3月6日午後7時過ぎ)、レース関係者ならびにレースファンの間に激震が走った。 現在、ワールドスーパーバイク(WSBK)、ワール[…]
Q:ディアブロマンに質問。そろそろタイヤが減ってきて交換時期みたいなんだけど、どんなタイヤにすればよいのか分からないんだよね… A:「そんな時はバイクショップやタイヤショップにしっかり相談して、自分に[…]
【2023年SBK開幕戦を観戦。改めてピレリの強さを知る】ピレリ ディアブロ スーパーコルサが第四世代のV4に進化!Vol.1はこちら 日本では考えられない高速セクションで抜群のフィット感を約束 「な[…]
ピレリは2023年でSBK参戦20年! 積み重ねてきた強さが市販製品に生かされる 2月末のある日、空はどんよりとした雲に覆われ、イメージしていたフィリップアイランドとは程遠い。僕は、2023年のスーパ[…]
人気記事ランキング(全体)
3Mシンサレート採用の4層構造で冬走行の冷えを軽減する 本商品は、防風ポリエステル生地/3Mシンサレート中綿/裏起毛の4層構造で手全体を効率よく保温する設計。一般的なポリエステル綿と比べて中綿が軽く、[…]
バイク整備は、だいたい汚れとの戦いから始まる バイク整備をしていて、より深く分解していくと避けて通れないのがグリスやオイルの汚れです。今回の場合は古いモンキーのフロントフォーク。オイルは入っていない代[…]
4気筒CBR250との棲み分けでさらに長期モデル化の一途へ! ホンダが1982年5月にリリースしたVT250Fは、パワフルな2スト勢に対抗できる唯一の存在として瞬く間に10万台を突破するベストセラーと[…]
16か所発熱で走行中の冷えポイントを広くカバーする 冬の走行時にとくに冷えやすいのが、肩/背中/腹部などの体幹部である。本モデルは16か所にヒーターを内蔵しており、一般的な電熱ベストより発熱面積が広い[…]
16日間で211万着の「メディヒール」が物量攻勢で復活 ワークマンが展開するPBリカバリーウェア「MEDIHEAL(メディヒール)」シリーズが、いま爆発的なヒットを記録している。2026年、秋冬商戦に[…]
最新の投稿記事(全体)
車体剛性を見極めるホンダ、V4を投入するヤマハ ホンダは終盤にやや盛り返した感もあったが、依然不安定だ。それでもシャシーはだいぶよくなった。恐らく車体剛性のカンを押さえることができてきて、剛性を落とす[…]
来年10月から首都高料金が1割値上げか? 12月24日、首都高速道路公団は来年10月から料金を改定(値上げ)する案を発表しました。 これは、今年の10月に設置された「首都高の持続可能な道路サービスに関[…]
美しく静かな4秒間 1990年くらいから、撮影の場をWGP(現MotoGP)からF1にシフトし始めた。F1撮影歴が100戦を超えた、1999年F1イタリアGPの予選でのことだ。ジョーダン・無限ホンダの[…]
〈1988年8月〉SR400[3HT1]/500[3GW1]:負圧式キャブ採用 負圧式BSTキャブレターに変更して始動性や加速性を向上。カムシャフトも変更して、扱いやすさを高めた。エアボックスの容量ア[…]
GSX-Rで培ったフラッグシップでもライダーに優しい高次元ハンドリングを追求! 1999年にデビューしたスズキGSX1300R HAYABUSAは、いまも最新世代がカタログにラインアップされるロングラ[…]
- 1
- 2








































