購入しやすい施策に加えて、より廉価なモデルも考えている
H-Dといえば、中高年ライダーが主体のようなイメージがあるが、持続可能性を高めるためには若年層の取り込みが必須だ。
「いま若いオーナーさんが増えていて、平均すると30代半ばくらいでしょうか。若い方が購入しやすいように、ハーフアップ・プランというローンもご用意しています。いまH-Dの中古車価格がすごく高いので、残価型のローンを組んでも、5年後にものすごく高く買取してもらえますから、実際に支払う金額は思った以上に少ないんです。
また、ちょっとディーラーさんに入りづらいと思っているお客さまには、積極的にお店に遊びに来てください、ハーレーグッズなども差し上げますよ、ご購入の相談もどんどんしてくださいとお誘いするようにしています」
買いやすいローンがあるとはいえ、単価で200万円を超えるH-Dはやはり高価。もっと廉価なモデルは検討していないのだろうか。
「そこは考えないといけなくて、どういうものでやるのか、どのタイミングでやるかですね。いろいろな動きがありまして、ジョイントベンチャー的なことも始めています(編注:中国の銭江モーターと合弁会社を設立して、中国向けの排気量338ccと500ccのモデルを製造・販売すると’21年に発表済み)。
そのあたりを見ながら、日本ではどうやるべきか、手を打っていきたいと思っています」
新規ユーザーと言えば、大型免許の教習車にH-Dが用意されていたことも、販売台数をアップする大きな要因にもなっていた。
「以前に作った『スポーツスター』や『ストリート750』の教習車をお使いになっている教習所さんから、代替の教習車を用意してほしいというお声もあって、現在、検討しています。H-Dに乗りたくて教習所に入るという方もたくさんいらっしゃるようなんです。遠くない将来、具体的なお話ができると思います」
新規ユーザーの獲得に加え、既存ユーザーの満足度向上も欠かせない。
「昨年、4年ぶりにブルー・スカイ・ヘブンを富士スピードウェイで開催しました。H-D本社は1万人規模のイベントを主催するなんてと、とても心配しましたが、お客さま、ディーラーさんにとても喜んでいただけました。
今後も、自分もH-Dの文化の一部分なんだと感じてもらえるようなイベントをやっていきたいです。
今年は120周年のお祭りも兼ねてブルー・スカイ・ヘブンを8月に開催する予定です」
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