ハーレーダビッドソンは、中国市場向けに500ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載したブランニューモデル「X500」を発表した。3月に発表されたX350の単純な拡大版ではなく、共通のトーンを持ちながら全体に丸っこく、落ち着いた雰囲気に仕立てられている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
足まわりもエンジンも、X350とは違う!
ハーレーダビッドソンのブランニューモデルが2か月連続で登場! 2輪市場が活気づく中国で、3月発表のX350に続くニューモデル「X500」を発表した。ベネリのレオンチーノ500(日本未導入)をベースにしていると思われ、エンジンやフレームはX350と全く異なっている。後ろ下がりのシートカウル件リヤフェンダーなど、スタイリングには伝統的なスポーツスターの様式も取り入れているようだ。
並列2気筒エンジンは、ショートストローク(70.5×45.2mm)のX350に対し、スクエアに近い設定の69×66.8mm。強化された低回転トルクで余裕の走りを見せてくれそう。倒立フロントフォークは極太のインナーチューブφ50mm(X350はφ41mm)で、リバウンド側減衰力がアジャスタブル。右側にオフセットされるシングルリヤショックはプリロードおよびリバウンド側減衰力が調整可能だ。また、フロントブレーキキャリパーにはラジアルマウントの4ピストン(X350はアキシャルマウント)を奢る。
灯火類はすべてLED。ステッピングモーター採用のメーターは、速度計と時計、オド、ツイントリップを常時する。km/マイル表示も切替可能だ。
ホイールベースはX350の1410mmに対し、1458mmとやや長く、ゆったりしたハンドリングが期待できそう。厚手のシートなど装備も快適性を重視している。
価格は正式発表されていないものの、現地価格では90万円を切る設定との情報も。日本への導入については、ヤングマシン5月号のハーレーダビッドソン代表取締役社長 野田一夫氏へのインタビューで「日本ではどうやるべきか、手を打っていきたいと思います」とのコメントを得ている。可能性はありそうだ!
HARLEY DAVIDSON X500[2023 China model]
車名 | X500 |
全長×全幅×全高 | 2135×──×──mm |
軸距 | 1458mm |
最低地上高 | 153mm |
シート高 | 820.1mm |
装備重量 | 208kg(乾燥重量199kg) |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 500cc |
内径×行程 | 69×66.8mm |
圧縮比 | 11.5:1 |
最高出力 | 47.6ps/──rpm |
最大トルク | 4.69kg-m/6000rpm |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 13L |
WMTCモード燃費 | 20.6km/L |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 160/60ZR17 |
ブレーキ前 | 油圧式ダブルディスク |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク |
価格 | 未発表 |
発売時期 | 未発表 |
以下、カラーバリエーションは『ダージリンブラック』『ジョイフルオレンジ』『ブライトシルバー』の3色。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
かつてのXR1200がフレンドリーなデザインとサイズ感に! ハーレーダビッドソンのブランニューモデルが海外に登場だ! このところ2輪市場が活気づいている中国において、ハーレーダビッドソンが1970年代[…]
ハーレーダビッドソンは2019年8月19日、バイクの日に行われたハーレー2020年モデル発表会で「ローライダーS」の復活をアナウンス。この時、本誌では気になる世界戦略モデルについてH-Dジャパンのグレ[…]
ボバーソロサドルほかスペシャルパーツを多数装備したファイナルモデル スポーツスターファミリーで最後の空冷モデルになると思しき「フォーティーエイトファイナルエディションン(FORTY-EIGHT™ FI[…]
23YM CL500 471cc並列2気筒エンジンは46psを発揮、ロングストロークのサスペンションと大径フロントタイヤを採用 ホンダはブランニューモデルのスクランブラー「CL500」を正式発表した。[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
新規ハーレーオーナーも多いX350&500。そんなオーナーと交流したい。10月1発目は「Webike Festival2024」が会場だ! モリワキ初のハーレー用マフラーを装着した『ウィズハー[…]
ローライダーST:従来のウェットカーボンとは異なる最新技術 高品位なカスタムパーツのおかげで、ローライダーSTのスタイリッシュさがいっそう際立っている。ハイクオリティなドライカーボンパーツとアルミビレ[…]
ニューフリスコスタイルのカスタムコンプリートをリグニスにて受注開始 「プロトカスタムコンプリート フリスコ」は、1996〜99年までのソフテイル中古車をベースとして、エンジンをフルオーバーホール。新車[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
最新の関連記事(新型大型二輪 [401〜750cc])
2つのカラーバリエーションを刷新! 海外で発表されていた(海外のZ900RSにもある)グリーンボールの登場だ! これまでは1970年代にザッパーと呼ばれたZ650(空冷4気筒モデル)をオマージュしたカ[…]
電子制御も充実のロングセラー・ミドルクラスアドベンチャー ヴェルシス650は、以前のモデルは輸出専用モデルとして海外で販売されてきたが、2022年モデルで待望のフルモデルチェンジを果たし、2023年末[…]
基本構成は日本仕様のエリミネーター/SEと変わらないが、排気量は異なる カワサキは北米でエリミネーター/SEの2025年モデルを発表した。すでに日本仕様でもファントムブルーおよびブラックのSEとカーキ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
車検のある機種は熊本製作所で作る? 新開発の400cc4気筒エンジンを搭載し、CB400スーパーフォアの後継機として、開発中のホンダ新型CB400。WEBヤングマシンでの注目度もとても高く、2025年[…]
人気記事ランキング(全体)
日本で登場したときの想定価格は60万円台か カワサキはタイに続き北米でも「W230}を発表。空冷233cc単気筒エンジンはKLX230のものをベースとしているが、レトロモデルにふさわしいパワー特性と外[…]
ヤマハの3気筒スーパースポーツがついに登場! ヤマハは欧州でR9、北米でYZF-R9を発表した。車名は仕向け地によって『YZF』を省略しているようだが、基本的には(細かな違いはあるとしても)同じマシン[…]
ライダーを魅了してやまない「ハイパーVTEC」 CB400SF(スーパーフォア)に採用されていることでも有名な、バルブ制御システム「ハイパーVTEC(HYPER VTEC)」。この口コミを検索してみる[…]
燃料タンクも新作! サスペンションカバーやディープフェンダーも特徴 ホンダは、昨年11月に車両の姿を公開し、後日国内で発売予定としていた新型モデル「GB350C」をついに正式発表、2024年10月10[…]
1441cc、自然吸気のモンスターは北米で健在! かつてZZ-R1100とCBR1100XXの対決を軸に発展し、ハヤブサやニンジャZX-12Rの登場からのちにメガスポーツと呼ばれたカテゴリーがある。現[…]
最新の投稿記事(全体)
各国の手本となるマザー工場・磐田ファクトリー 2024年10月現在、ヤマハ発動機は世界各国に2輪の生産拠点を有しており、その多くが需要伸長の著しい東南アジアに集中している。2023年、ヤマハが全世界で[…]
全国から70名を超えるベネリスタがバイカーズパラダイスに集結 1911年に生まれた、イタリア伝統のメーカーであるベネリ。現在はボルボ、ロータスなどを傘下に収めるGEELYの資本参加を受け、「新生ベネリ[…]
唱えてますか?「ネンオシャチエブクトウバシメ」 突然ですが、愛車の点検していますか? 「車検パスしてるから問題なし」「普通にエンジンかかって走っているから大丈夫」・・・と思っている、そんな貴方にこそぜ[…]
元世界チャンピオンが全日本トライアルに参戦、先行して参戦しているヤマハに挑む ホンダが開発中の電動トライアルバイク「RTLエレクトリック」で、藤波貴久さんが全日本トライアル選手権に参戦する。そんなニュ[…]
水冷GVシリーズのGV125S/GV300Sに加え、250モデル×3機種を追加 ヒョースンモータージャパンは、新型水冷250cc・V型2気筒エンジンを搭載したクルーザーモデル「GV250」シリーズ3機[…]
- 1
- 2