
カワサキモータースジャパンは、クラス唯一の4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ「Ninja ZX-25R SE」をマイナーチェンジし、2023年モデルとして4月15日に発売した。令和2年排出ガス規制に準拠し、サーキットモード対応のTFTメーターやLEDウインカーなどを採用している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:カワサキモータースジャパン
日本のSEは、海外のSEとRRの中間装備だ!
カワサキがニンジャZX-4RRの発表で世界中のファンの度肝を抜いたことは記憶に新しいが、既存モデルのニンジャZX-25R SEでも改めて我々を驚かせる。そう、2023年モデルは令和2年排出ガス規制に適合しながら、最高出力&最大トルクを向上し、液晶メーターやLEDウインカーを採用してなお価格を2万5000円アップに抑えているのだ。
2021年9月10日にブランニュー発売されたニンジャZX-25Rシリーズは、2万rpmまで刻まれたタコメーターとそれにたがわない超高回転サウンドでスポーツバイクファンを魅了。KTRC(カワサキトラクションコントロール)などクラスを超えた装備を持ち、上級モデルのSEはアップ/ダウン両対応のオートブリッパー付きKQS(カワサキクイックシフター ※STDはオプション設定)、USB電源ソケット、スモークウインドシールド、フレームスライダー、ホイールリムテープを標準装備していた。
2023年モデルではSEのみのラインナップが発表されており、新たに4.3インチTFTフルカラーメーターや前後LEDウインカーを採用。メーターにはスマートフォン接続機能があり、専用アプリ「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」を使用することでスマホとの相互通信が可能に。各システムのモード設定、ライディングログの記録など、さまざまな機能を実現する。
また、海外でのみ発表されているZX-25RRの専用装備だったプリロード調整が可能な倒立フロントフォーク・SFF-BPも採用している(RRはリヤサスペンションもBFRC-Liteを採用)。
カラー&グラフィックも一新され、KRTエディションのタンクロゴにはリバーマークが新設された。
KAWASAKI NINJA ZX-25R SE KRT EDITION[2023 model]ライムグリーン×エボニー
KAWASAKI NINJA ZX-25R SE[2023 model]キャンディパーシモンレッド×エボニー
KAWASAKI NINJA ZX-25R SE[2023 model]メタリックマットグラフェンスチールグレー×エボニー
エンジンは6.66%ものパワーアップ
エンジンは前述のように令和2年排出ガス規制に適合しながら、最高出力を45ps/15500rpm→48ps/15500rpmにパワーアップ。さらに、最大トルクも2.1kg-m/13000rpm→2.2kg-m/12500rpmと、トルクアップしながら発生回転数が下げられており、トルクバンドの広がりを思わせる。圧縮比は11.5:1→12.5:1に変更されている。
燃費も気になるところだが、実際の使用状況に近いWMTCモードでは18.9km/L→18.7km/Lと微減、ただし国土交通省届出値の60km/h定地燃費では24.0km/L→24.6km/Lと改善も見せる。
新生エリミネーター(と思われるニューモデル)やZX-4RRに注目が集まりがちな中、既存の250ccモデルでも攻めの姿勢を忘れないカワサキ。大阪/東京/名古屋モーターサイクルショーでその姿を拝みに行こう!
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
エンジン&足まわり強化のCBR250RR、エンジンアップデートとハイグレード追加のZX-25Rシリーズ 2022年9月19日、ホンダはインドネシアで新型CBR250RRを発表した。明らかになったスペッ[…]
400ccクラスに4気筒が復活の狼煙! 北米価格は9699ドル=約125万5500円?! ホンダが誇るベストセラー、CB400スーパーフォア/スーパーボルドールが生産終了となったのは2022年10月。[…]
'23 カワサキ Ninja ZX-4R/RR 先の2月1日、ついに発表されたニンジャZX-4R/RR。久々の4気筒ヨンヒャクSSの登場であり、しかも抱えるのは事前予想を上回るラムエア加圧時80ps([…]
より高回転型になって1ps向上、しかも新排ガス規制適合だ! ホンダが新型CBR250RRを正式発表! その姿は日本グランプリなどで先行公開されていたが、スペックや価格、発売日がすべて明らかになったのだ[…]
最新の関連記事(ニンジャZX-25R SE/KRT)
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
ラムエア加圧時は49psの4気筒エンジン、オートブリッパー付きクイックシフターも装備 カワサキのニンジャZX-25R SEは、2023年モデルで令和2年排出ガス規制に適合しながら、最高出力&最大トルク[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
ベスパ LX 125 ■空冷4ストローク単気筒SOHC3バルブ 124cc 10.6ps/7250rpm シート高785mm 車重120kg ●価格:46万2000円 ●色:ユーフォリコライラック(新[…]
コスパモンスター、それだけだと思っていたら これまでなかなか試乗する機会のなかった(筆者がたまたま試乗機会に恵まれなかった)スズキの軽二輪スタンダードモデル「ジクサー150」に乗ることができたのでイン[…]
日本を含むアジア圏で人気のSUVスクーター 水冷4バルブのeSP+エンジンを搭載するアドベンチャー系SUVスクーター「ADV160」シリーズに新色が登場した。新たなカラーラインナップが発表されたのはマ[…]
廉価&シンプルなハイブリッドシステムで燃費性能を向上! ヤマハモーターインディアは、15年以上にわたってシリーズ累計150万台以上を販売してきた人気モデル「FZ-S」の最新モデルとして「FZ-S Fi[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
人気記事ランキング(全体)
情熱は昔も今も変わらず 「土日ともなると、ヘルメットとその周辺パーツだけで1日の売り上げが200万円、それに加えて革ツナギやグローブ、ブーツなどの用品関係だけで1日に500万円とか600万円とかの売り[…]
660ccの3気筒エンジンを搭載するトライアンフ「デイトナ660」 イギリスのバイクメーカー・トライアンフから新型車「デイトナ660」が発表された際、クルマ好きの中でも話題となったことをご存知でしょう[…]
CB1000 SUPER FOUR BIG-1の400cc版でスタート、1999年のHYPER VTEC搭載で独り舞台に! 2019年モデル発表後、期間限定で2022年まで販売され惜しまれつつホンダの[…]
1980年代の鈴鹿8時間耐久の盛り上がりを再び起こしたい 設楽さんは、いま世界でもっとも伸長しているインドに2018年から赴任。その市場の成長ぶりをつぶさに見てきた目には、日本市場はどう映っているのだ[…]
カワサキUSAが予告動画を公開!!! カワサキUSAがXで『We Heard You. #2Stroke #GoodTimes #Kawasaki』なるポストを短い動画とともに投稿した。動画は「カワサ[…]
最新の投稿記事(全体)
着脱の快感を生む「ピタッ」&「カチッ」を実現する独創的なデュアルロック 今や街乗りでもツーリングでも、すべてのバイクの必須アクセサリーといっても過言ではないスマートフォンホルダー。バイク用ナビやスマー[…]
ホンダCBR600RR(2020) 試乗レビュー 排気量も気筒数も関係ない、コイツがいい! 仕事柄、しばしば「スーパースポーツが欲しいんですけど、リッタークラスとミドルクラスのどっちがいいと思います?[…]
正式発表が待たれる400ccオフロード/スーパーモト スズキは、昨秋のEICMA(ミラノショー)にて、新型400ccデュアルパーパスモデル「DR-Z4S」およびスーパーモトモデル「DR-Z4SM」を発[…]
夏も活発に過ごしたいライダーに役立つ機能満載 この「バグクリア アームカバー」には、夏の活動を快適にするための複数の機能が備わっている。 蚊を寄せつけない防蚊機能 生地の染色段階で、天然の殺虫成分「ピ[…]
”デカ猿”の衝撃:ホンダ「モンキー125」【初代2018年モデル】 発売は2018年7月12日。開発コンセプトは、楽しさをスケールアップし、遊び心で自分らしさを演出する“アソビの達人”だった。原付二種[…]