
大阪モーターサイクルショーの会場に新型GB350とアクセサリー装着車が展示。正式発表前ではあるものの、実車を前にどう変更されているのかチェックしてみた! ビキニカウルやシングルシートカウルなどのオプションパーツも披露され、よりカスタムがはかどることになりそうだ。
●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●写真:藤村のぞみ ●外部リンク:ホンダ
ベストセラーに待望の新型、足着き性が向上している!?
’22年、251cc以上の国内販売でブッチぎりのベストセラーを記録したホンダのGB350/S。大人気にも関わらず、昨年11月1日以降、新排ガス規制に未対応のため、執筆時点でも受注停止が続いている。
そんな中、3月17日~19日開催の大阪MCショーで、新型GBが初披露された。STDのGB350はツヤ消し白、スポーツ仕様のGB350Sは水色を採用した。
2023年型GB350に設定される新色のマットパールグレアホワイト。上品なイメージで、ブラウンのシートを採用する。黒とツヤ消し青は継続で、赤は廃止。手前に引かれたハンドルやグラブバー、メッキタイプのマフラーなどでクラシカルな雰囲気を持つ。
2023年型GB350Sには、新色のブコブルーを追加。ツヤ消し黒とメタリック黒が継続色となり、全3色に。フォークブーツやシート、マフラーサイドカバーが専用で、ライポジもやや前傾する。
新型の詳細は明らかになっていないものの、発売日は近いと見られる。なお、関係者筋によると「モデルチェンジは新排ガス規制(令和2年二輪車排出ガス規制)への対応がメイン」とのこと。しかし、実車を見ると、細部が少しずつ変わっているのだ。
まず最大の変更点と思われるのが、STDのサイドカバー形状。従来型は膨らみがあり、サイドに張り出した形状だったが、新型はよりフラットな形状になっているようだ。
見た目はもちろん、跨った際の印象も変化。足を降ろした際、サイドカバーによって太ももが広がらず、足着き性が向上したと感じる(従来型と直接比較したわけではないので、あくまで筆者の印象であることを付け加えておく)。
新型のサイドカバー(写真はオプションのメッキ加飾を装着)を左側から。よりフラットな形状になっている?
同じく新型のサイドカバーを右側から。
従来型のサイドカバー。丸みを帯び、ボリュームがある形状だ。
シート表皮や各部カラーなどの細部も変更された
さらに、シートも若干変更されている。STDはブラウンカラーのシートが特徴だが、表皮が従来のシボ加工からプレーンなナメシ革の風合いに変わった。さらにSはシートベルトのステッチを変更。サイドカバーの縦ストライプが消えて、車名「S」のグラフィックもシンプルになった。
また、スイッチボックスやバーエンドなどが小変更。触媒が大型化され、ヒートガードが前方に延びている。
STDのシート表皮は、シボ加工からプレーンなタイプに。
従来型STDのシート。
Sは、シートベルトのステッチもシート側と合わせて赤色に変更。サイドカバーのグラフィックもシンプルになった。
従来型S。
STDはリヤショックのスプリング色がシルバー→黒に。Sと同じ仕様となった。※左は従来型
ハンドル左右のスイッチボックスがツヤ消し黒に。Sはハンドルバーがツヤ消しシルバーとなった。
バーエンドキャップが大径化。樹脂製からボルト留めに変更された。
令和2年排ガス規制に対応するため、エキパイとマフラーの間にある触媒が大型化され、ヒートガードが前方に延長されている。
小型テールがカッコイイ! ソロシート仕様の登場も熱望!
ここからは大阪MCショーに展示されたアクセサリー装着車を解説していこう。
STDのアクセサリー装着車は、小ぶりなビキニカウルとシングルシートカウルでカフェレーサーに変貌。インドで先行発表されたカスタムキットの「カフェレーサーカスタム」と同様のパーツと思われる。
スリムなシングルシートカウルは、ダブルシートの日本仕様GB350に被せるのではなく、フロントをソロシートとし、後部シートを外して装着するタイプ。前後セパレートシートが標準のインド仕様「ハイネスCB350」を想定したパーツだ。日本仕様への装着は難しいかもしれないが、セパレートシートの国内展開もお願いしたい。
新型GB350ベースのアクセサリー装着車。壁際にひっそり展示してあった(個人の感想です)。ヘッドライトカウルをはじめ、フロントフォークブーツ、サイドカバーガーニッシュ、タンクガード、シングルシートカウルなどを装着している。市販化や価格は未定。
コンパクトなヘッドライトカウルは、ツヤ消しブラック仕上げ。車体色との相性もバッチリだ。ややスモークが入ったスクリーンを備え、防風効果を高められそう。
ソロシートとシングルシートカウルの組み合わせ。テールがコンパクトで、よりスポーティな印象を強める。ダブルシートを採用する現状の日本仕様では実現が難しいか。
GB350Sのシートカウルはダブルシートに対応!
GB350Sのアクセサリー装着車もシングルシートカウルを採用するが、こちらはダブルシートに被せるタイプ。現状の国内仕様でも用意に着脱でき、市販化される可能性は高そうだ。さらにメーターバイザーも装着し、一段とスポーティな装いだ。
新型GB350Sのアクセサリー装着車。STDよりシンプルなリヤフェンダーとシングルシートカウルがよく似合う。
メーターバイザーはボルトオンで装着できそう。ベースプレートもしっかりデザインされている。
ダブルシートに装着するシングルシートカウル。一挙にスポーティさが増す。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
XSR125:技アリのロケットカウル風ビキニでよりカッコよく! 懐古的なネオラクシックやカフェレーサーは世界的なトレンドで、その流れは125ccにも波及している。海外ブランドから125ネオクラはリリー[…]
ヤマハの小排気量スポーツが一挙充実、反撃の狼煙はここから 155cc以下にスクーターしかなかったヤマハのラインナップに、待望のスポーツモデルが4車も追加されることになった。 ネオクラシックのXSR12[…]
YZR500の血を受け継いだ1983年のRZ250R/RZ350Rが元ネタ? ワイズギアは、大阪モーターサイクルショーで初公開したばかりのカウルセットを早くも2023年6月に発売すると発表した。なかで[…]
ユーティリティ:日本車初のドラレコ標準は配線がスマート、ETCとスマホ連動は標準 装備面で何と言っても特筆すべきはSEに標準装備されるドライブレコーダーだ。 前後映像を記録し、万一のアクシデントに対す[…]
概要:「心高揚させるもの」を狙った走り、それゆえの400 ロング&ローフォルムを体現しながら、痛快な走りも兼備したブランニューの「エリミネーター/SE」。ニンジャ400ベースの398cc並列2気筒を搭[…]
最新の関連記事(GB350シリーズ)
2025モデルの新車「GB350C」のイメージが… ネオレトロスタイルの単気筒ロードスポーツ・GB350をベースとして2024年にリリースされた「GB350C」は、前後にディープフェンダーを採用したク[…]
「銀の弾丸」が示すスタイルと走りへの意思 フランス・ビアリッツのサーフ&バイクカルチャーの聖地「Wheels and Waves」フェスティバル2025は去る6月に行われた。欧州7カ国から選りすぐりの[…]
サスペンションカバーやディープフェンダーなど、外装はほぼ専用品の“C” ホンダは、2024年秋にブランニューモデルとして発売した「GB350C」にニューカラーを設定し、一部仕様も変更した2025年モデ[…]
8/1発売:ロイヤルエンフィールド「ハンター350」 2025年8月1日より受注を開始するのが、ロイヤルエンフィールドの新型「ハンター350」だ。注目すべきは、従来モデルから5万円以上の値下げが敢行さ[…]
2025モデル「GB350/S」が華やかになって新発売! 原点的なスタイルとそれにふさわしい味わい深い走りによって、年齢や性別を問わず、幅広いライダーに支持されている大人気バイク「GB350」シリーズ[…]
最新の関連記事(新型小型二輪 [251〜400cc])
世界の二輪市場にBSA復活を知らせる2台の新型車 BSAブランドが再び動き出したのは2016年。自動車や二輪車、物流や不動産など多角的に事業を展開するインド/マヒンドラ・グループが、新たに起ち上げたク[…]
2025モデルの新車「GB350C」のイメージが… ネオレトロスタイルの単気筒ロードスポーツ・GB350をベースとして2024年にリリースされた「GB350C」は、前後にディープフェンダーを採用したク[…]
インドにも影響を与えたヒッピー文化をオマージュ ロイヤルエンフィールドジャパンが「ゴアンクラシック350」を正式発表。4つのカラーバリエーションをラインナップし、価格は74万9100円から。2025年[…]
サスペンションカバーやディープフェンダーなど、外装はほぼ専用品の“C” ホンダは、2024年秋にブランニューモデルとして発売した「GB350C」にニューカラーを設定し、一部仕様も変更した2025年モデ[…]
ズーパーモト、アドベンチャー、エンデューロ、スポーツネイキッドの4機種が登場 KTMジャパンは、45ps/8500rpmを発揮する高性能な単気筒エンジンを搭載した最新モデル群を400ccクラスに一挙投[…]
人気記事ランキング(全体)
“グローバルカラー”をうたうマットパールホワイト インディアヤマハモーター(IYM)は、水冷単気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ「R15 V4(V4=第4世代の意 ※日本名YZF-R15)」の新[…]
9/10発売:スズキ アドレス125 まずはスズキから、原付二種スクーターの定番「アドレス125」がフルモデルチェンジして登場だ。フレームを新設計して剛性を高めつつ軽量化を実現し、エンジンもカムシャフ[…]
20年ものロングランは、ライバルに気をとられない孤高を貫く開発があったからこそ! カワサキは1972年、DOHCで900ccと先行する初の量産4気筒のCB750フォアを上回るハイクオリティなZ1を投入[…]
9月上旬~中旬発売:アライ「RAPIDE-NEO HAVE A BIKE DAY」 旧車やネオクラシックバイクにマッチするアライのラパイドネオに、新たなグラフィックモデルが登場した。グラフィックデザイ[…]
イタリア魂が込められたフルサイズ125ccネイキッド 2018年デビュー以来、その美しいスタイリングと俊敏なハンドリングで世界を魅了してきたキャバレロは、今回の2025年モデルで「クオーレ・イタリアー[…]
最新の投稿記事(全体)
軽さと装着感/充電対応で普段使いに最適 HVUYALのPloom AURAケースは高品質TPU素材を採用し、手に馴染む柔らかな触感とスリムな外観を両立しています。装着による余分な重さを感じにくく、デバ[…]
オーバー500cc・ビッグシングルの力強さ 世界最古クラスの英国ブランド、BSAが再び日本に上陸した。 歴史的ビッグネームの「ゴールドスター」は1938年から1963年まで製造された、BSAの代名詞の[…]
50レプリカのフルサイズからミニバイクレースを経てデフォルメフルサイズへ! VR46カラーのTZR50……実はヨーロッパで1997年から2012年まで生産されていたイタリアのミナレリ製エンジンで、現地[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種/軽二輪スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」「トリシティ155」がマイ[…]
新基準原付、その正体とは? まずは「新基準原付」がどんな乗り物なのか、正しく理解することからはじめよう。これは2025年4月1日から、第一種原動機付自転車(原付一種)に新たに追加される車両区分だ。 導[…]
- 1
- 2