
数多くの車両販売を手掛けるバイク館が、輸入バイクをテーマとした試乗会を開催。価格の安さもさることながら、ギラついた個性の強さが面白いのが輸入車の特徴だ。一挙に乗れればこれほど楽しいことはない! 編集部が国内未導入のマシンに乗り倒してきた。本記事で取り上げるのはインド仕様のスズキ VストロームSX。モーターサイクルショーでの参考出品も決定し、国内導入が楽しみなモデルだ。
●文/写真:ヤングマシン編集部 ●取材協力:株式会社バイク館イエローハット
スズキ VストロームSX 概要
【SUZUKI V-StromSX】■油冷4ストSOHC4バルブ単気筒 249cc 26.5ps/9300rpm 2.26kg-m/7300rpm ■167kg シート高835mm 12L ■タイヤサイズF=100/90-19 R=140/70-17 ●色:黄 橙 黒 ●価格:52万9000円
【ライディングポジション】両足とも踵は浮くが、親指にしっかり体重が載る。シート高は835mmだが、車体がスリムなので数値よりも足着きはいい。ハンドルバーはやや広め。[身長175cm/体重70kg]
ジクサーシリーズと共通の油冷単気筒。特別にパワフルではないが、167kgの車体をストレスなく加速させる。高回転まで回していっても振動は特に気にならない。
バイブレ製キャリパーを採用し、ABSを標準装備するブレーキは、オンロードで十分な制動力を発揮する。前輪21インチの本格オフロード系よりも初期制動は強めだ。
スズキ VストロームSX 試乗インプレッション:650のそのままスリムアップ版だ!
筆者を含め、業界人の間でも名車と名高いスズキのVストローム650/XT。長い距離を走るほどに愛着のわく乗り味は、シリーズ中でもベストバランスとも言っていいかもしれない。この傑作大型アドベンチャーと同じ匂いが、SXにも感じられたのだ。
乗ってみると、長めにとったホイールベースでハンドリングはおおらか。軽すぎない167kgという車重も身を任せるのにちょうどよく、リーンウィズで安心して車体を寝かしていくことができる。路面の凹凸などの影響を受けにくく、ライダーの意図に対して反応が早すぎないので、先の読めないワインディングロードなどでも安心して走れそうだ。
舗装路を軸足に、荒れた道や多少のダートをものともせず、行きたい場所へとガンガン突き進める走りの性能は、アドベンチャーモデルとして名車になりうる可能性が感じられた。もちろん街乗りやツーリングも得意分野だろう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
北米にもあるイエローグラフィック! スズキ イエローマジックといえば、モトクロスやスーパークロスで長年にわたって活躍してきた競技用マシン「RMシリーズ」を思い浮かべる方も少なくないだろう。少なくとも一[…]
アルミだらけで個性が薄くなったスーパースポーツに、スチールパイプの逞しい懐かしさを耐久レーサーに重ねる…… ン? GSX-Rに1200? それにSSって?……濃いスズキファンなら知っているGS1200[…]
キーロック付きタンクキャップ:スズキGT380(1972) バイクの燃料キャップは、そもそもは転倒時の漏れ防止の安全対策からキーロック式が採用されるようになったが、その最初は1972年のスズキGT38[…]
コーポレートアイデンティティとユニフォームを39年ぶり刷新へ スズキ株式会社は、2025年4月1日よりコーポレートアイデンティティ(CI)とユニフォームを39年ぶりに一新すると発表した 。 従来のCI[…]
“2スト最強”と呼ばれた栄光のレプリカ ヤマハのRZV500Rと並び立つ不世出の500レプリカが、このRG500ガンマである。 1976〜1982年までスズキはWGP500でメーカータイトルを7年連続[…]
最新の関連記事(試乗インプレッション/テスト)
※この記事は別冊モーターサイクリスト2010年11月号の特集「YAMAHA RZ250伝説」の一部を再構成したものです。 ヤマハ RZ250のエンジン「2ストロークスポーツの純粋なピーキー特性」 ヤマ[…]
従順で力強いエンジンと軽快な旋回性を生む車体 2024年はついに全日本ロードレース選手権で表彰台に立ち、次の目標はもちろん初優勝なのですが、先輩たちから「レースは積み重ねが大事。開幕から優勝狙いではな[…]
1965年モデル、60年前のカワサキ・500メグロK2に感動! エンジンを始動する、それだけで感動できるようなバイクに出会う機会はめったにない。思いのほか柔らかいパルスに威風堂々のサウンド、それでいて[…]
約8割が選ぶというEクラッチ仕様 「ずるいですよ、あんなの売れるに決まってるじゃないですか……」と、他メーカーからの嘆き節も漏れ聞こえてくるというホンダの新型モデル「レブル250 Sエディション Eク[…]
愛車は1290スーパーデュークRという「素人」のチーちゃん! ヤングマシン最新動画は、人気の新型車試乗。JAIAの2025試乗会ということで、最新の輸入バイクに試乗しました。 しか~し、今回は出演者に[…]
人気記事ランキング(全体)
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
※この記事は別冊モーターサイクリスト2010年11月号の特集「YAMAHA RZ250伝説」の一部を再構成したものです。 ヤマハ RZ250のエンジン「2ストロークスポーツの純粋なピーキー特性」 ヤマ[…]
カラーバリエーションがすべて変更 2021年モデルの発売は、2020年10月1日。同年9月にはニンジャZX-25Rが登場しており、250クラスは2気筒のニンジャ250から4気筒へと移り変わりつつあった[…]
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
最新の投稿記事(全体)
カワサキW800(2017) 試乗レビュー この鼓動感は唯一無二。バイクの原点がここに 1999年2月に発売されたW650は2009年モデルを最後に生産を終了。その2年後の2011年、ほぼ姿を変えずに[…]
旧車の開発に使われた”鉱物油”にこだわる 1992年に創業した絶版車ディーラーのパイオニア・ウエマツ。販売だけでなく、整備にも徹底して力を注いできた同社がそのノウハウをフィードバックし、旧車に特化した[…]
インパクト大なシリーズ初カラー 現代的ストリートファイターのMT-09をベースに、アルミタンクカバーなど金属の質感を活かした専用外装などでネオレトロに仕上げられた1台であるXSR900。3種のパワーモ[…]
イベントレース『鉄馬』に併せて開催 ゴールデンウィークの5月4日、火の国熊本のHSR九州サーキットコースに於いて、5度目の開催となる鉄フレームのイベントレース『2025 鉄馬with βTITANIU[…]
ロングツーリングでも聴き疲れしないサウンド 数あるアドベンチャーモデルの中で、草分け的存在といえるのがBMWモトラッドのGSシリーズ。中でもフラッグシップモデルのR1300GSは2024年に国内導入さ[…]
- 1
- 2