2018年7月13日、ホンダは軽乗用車N-BOXの貨物仕様となるN-VAN(エヌバン)を発売した。バンというとボディはホワイトで簡素な装備の仕事用というイメージがあるが、N-VANはビジネス用途を満たしつつホビーユースも想定して様々な工夫が盛り込まれている。もちろんホンダだけあって、バイクの積載にも対応しているのだ。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:ホンダ
ホンダのバイクのほとんどが積める
従来のアクティ・バンに代わり7月13日新たに発売される軽自動車のN-VANは、N-BOXのプラットフォームを最大限活用しながら軽バンに求められる広い積載スペースの確保と積載作業の効率向上を目指して開発されたブランニューモデル。乗用車のN-BOXをベースとしているため高い静粛性を実現し、センタータンクレイアウトによる低床化で地上高を抑えつつ高さのある荷物の積載にも対応している。これは、バイクを運ぶトランポとしても重要な要素となる。
そして、実際にクロスカブ110やモンキー125を積載する機会を得たので試してみることにした。結果は写真の通りすっぽり収まった。助手席を畳むことで最大2635mm(COOLタイプは2560mm)のスペース長を確保できることから大型バイクでも積載可能だ。実際、N-VANの開発中にホンダのバイクの積載テストを実施したとのことだが、ライナップのほとんどが積載可能という結果に。高さの制約からアフリカツイン、350㎏という最大積載量の制約からゴールドウイング(もちろんサイズ的にも)はさすがに不可だったが、CBR1000RRやCRF250ラリーが積めたというのはトランポとしてもかなりのポテンシャルと言えるだろう。
このシートアレンジは画期的
N-VANの大きな特徴はシートアレンジの自由度の高さと言えるだろう。通常では4人乗りのシートを確保しつつ、後席は左右独立して折り畳みが可能。前席は助手席まで畳める上に左側フロアをフラットな状態にすることができるのだ。これにより約2.6mの長尺ものを積載できるようになり、軽の枠を超えたトランポ力を備えることになったのだ。また、タイダウンフックは左側前方に4か所、後方は4隅に4か所設置されており、バイクの固定には全く困らない。フロントタイヤには、ホイールクランプを使用すると安心だ。