
原付二種クラスに多機種攻勢を仕掛けるホンダ。車種間でパーツを流用してはいるものの、それを感じさせないほど作り分けは見事だ。どこがどう違うのかしっかりチェックしよう! 本記事では、5台のエンジン/足まわりの違いについて検討する。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:ホンダ
ホンダ ダックス125 エンジン/足まわり:特徴的なアップマフラーをギリギリまで車体に寄せる
【新123cc】現行グロムに端を発する63.1mmストロークの空冷SOHC2バルブ単気筒。9.4ps、1.1kg-mはモンキー125と共通だが、それぞれ発生回転数は異なる。マフラーは車体にギリギリまで寄せるため、ショックユニットと干渉しそうな部分をコの字形状に。
φ31mm倒立式フロントフォークもセッティングまで含めてグロムから流用している。
【’22 HONDA DAX 125】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 123cc 9.4ps/7000rpm 1.1kg-m/5000rpm ■107kg シート高775mm 3.8L ■タイヤサイズF=120/70-12 R=130/70-12 ●色:パールネビュラレッド パールカデットグレー ●価格:44万円
ホンダ CT125 ハンターカブ エンジン/足まわり:国内仕様も間もなく新型に。低回転域で最大トルク発生
ホンダ125ccシリーズで唯一57.9mmストロークの旧型エンジンを搭載する。8.8psは5車で最も非力だが、最大トルク1.1kg-mを4500rpmという一番低い回転数で発揮。ハイマウント吸気ダクトやアップマフラーの採用で渡河時の浸水さえ防ぐ。
上下のブラケットでインナーチューブを支持する正立式フォークを採用する。
【’22 HONDA CT125 HUNTER CUB】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 123cc 9.1ps/6250rpm 1.1kg-m/4750rpm ■車重118kg シート高800mm 5.3L ■タイヤサイズF=80/90-17 R=80/90-17 ●色:マットアーマードシルバーメタリック パールオーガニックグリーン グローイングレッド ●価格:44万円
ホンダ モンキー125 エンジン/足まわり:5段ミッションの変速比はベースのグロムと共通
’22年型で63.1mmストロークとなり、クラッチ機構がクランク軸からメイン軸へと移動。ベースはグロムだが、モンキーらしい特性を追求し9.4ps/1.1kg-mを発生。アップマフラーは’22年型でエンド形状が変更された。
先代グロムから流用したY字スポークの12インチホイールを採用している。
【’21 HONDA MONKEY 125】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124cc 9.4ps/6750rpm 1.1kg-m/5500rpm ■車重104kg シート高776mm 5.6L ■タイヤサイズF=120/80-12 R=130/80-12 ●色:パールネビュラレッド パールグリッターリングブルー パールシャイニングブラック ●価格:44万円
ホンダ スーパーカブC125 エンジン/足まわり:スムーズなシフトフィール、低振動&低ノイズの技術も
ヘリカルプライマリーギヤや高精度クランクジャーナルベアリングでノイズを低減。さらにシフトドラムベアリングやシフトアームラバーで変速フィールを滑らかに。カブシリーズの最上位だけにコストのかけ方が違う。
フォークをアンダーブラケットのみで支えるユニットステアを採用する。
【’21 HONDA SUPER CUB C125】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124cc 9.7ps/7500rpm 1.0kg-m/5000rpm ■車重125kg シート高780mm 3.7L ■タイヤサイズF=70/90-17 R=80/90-17 ●色:パールネビュラレッド パールニルタブルー ●価格:44万円
ホンダ グロム エンジン/足まわり:海外でも人気のミニモト。10psは最もハイパワーだ
一足早く63.1mmストローク&高圧縮比となった新型エンジンは、オフセットシリンダーやローラーロッカーアームを採用し、5車で最もハイパワーな10psを発生。ハンドクラッチ&5速ミッションはモンキーと共通だ。
リバイバルシリーズではないため、グロムのみリンクレスのモノショックを採用している。グロムを含む5車すべてがニッシン製のブレーキキャリパーを採用し、ABSはフロントのみとされる。
フォークはダックスにも流用されたφ31mm倒立式だ。
【’21 HONDA GROM】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 123cc 10ps/7250rm 1.1kg-m/5500rpm ■車重102kg シート高761mm 6L ■タイヤサイズF=120/70-12 R=130/70-12 ●色:フォースシルバーメタリック マットガンパウダーブラックメタリック ●価格:38万5000円
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
3種のグレードそれぞれに専用カラー カワサキモータースジャパンは、前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」シリーズの2025年モデルを発表した。[…]
【受注期間限定】SHOEI「EX-ZERO」新色モスグリーン 「EX-ZERO」は、クラシカルな帽体デザインにインナーバイザーを装備し利便性に優れる一方で、着脱式内装システムや、万一の際にヘルメットを[…]
“主婦向けスクーター”がゴールドラッシュに バイクが売れに売れた1980年代の日本。近年の2輪車販売台数が年間約40万台前後で推移しているのに対し、当時はその数300万台以上。俗に言う日本の「バブル期[…]
コーデュラ(R)ユーロ3Dメッシュジャケット:プロテクションと通気性を両立 ライダーの安全と快適を追求した一着。腕部分には耐摩耗性に優れたコーデュラ(R)素材を採用。万が一の転倒時にもダメージを軽減す[…]
PROSPECを謳い一人称カタログで語る自信のほど! ’80年代の2ストレプリカ時代を知るライダーは、’88のNSR250Rを史上最強のマシンに位置づけるファンが多数を占める。 実はホンダにとって2ス[…]
最新の記事
- 中古相場もわかる! 唯一無二の”キング”ツアラー:ホンダ「ゴールドウイング」歴代モデル図鑑【1975~2025】
- [自分だけのバイク選び&最新相場情報]ホンダGB350S(2021)試乗レビュー
- 世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.144「ヨーロッパのサーキットで日本人が苦戦するのは……」
- 限定GSX-8R/DR-Z跨がりイベ/バイオ燃料ジクサーetc。スズキ関連注目ニューストピック【2025年5月版】
- 昭和原付ストーリー③仁義なきファミリーバイク闘争【昭和エモ伝Vol.9】
- 1
- 2