バイクのメーターは時代とともに進化を続けており、アナログからデジタル、最近では、カラー液晶メーターを搭載するモデルも見られます。バイクのメーターの歴史はどうなっているのでしょう。
●文:ヤングマシン編集部(Peacock Blue K.K.)
最近では液晶メーターも! 情報がぎゅっとつまったハイテクメーター
バイクのメーターは、モデルごとの個性が光るパーツのひとつです。ベテランライダーやバイク好きのなかには、メーターを見ただけでどのモデルかわかる人も多いかもしれません。
昔のメーターといえば、機械式で針が動くアナログメーターが主流でしたが、時代の変化とともにバイクも進化を遂げ、最近ではカラー液晶メーターを備えるモデルも増えつつあります。将来的にカラー液晶メーターが主流になっていくことはいうまでもないでしょう。
では、カラー液晶メーターにはどのような情報が表示されるようになっているのでしょうか。
国産でカラー液晶メーターを搭載しているモデルには、例えば、ホンダCRF1100L アフリカツインやX-ADVなどが挙げられます。
両車は、「TFT(Thin Film Transisto)液晶メーター」を搭載しているモデルです。TFT液晶メーターは、柔軟かつ複雑な操作が可能なメーターとなっており、従来のメーターに比べ、その活用の幅を広げるものとして、今後さらなる搭載が見込まれています。
アフリカツインの場合には、6.5インチの大型サイズが搭載されており、タコメーターやスピードメーターの表示はもちろん、6種のライディングモードの切り替えなどもパネルを介しておこなうことができます。
また、Apple CarPlayにも対応しており、自身のスマホとメーターを連携させることができます。これにより、音楽を聴いたり、マップを活用したり、メーターでも、ふだんから慣れ親しんでいるスマホと同様の操作ができます。
バイクのメーターの歴史、アナログからデジタルへ!
シンプルな構造から2眼タイプへと発展【バイク黎明期~’60年代後半】
このように、最近ではハイテク機能が満載のバイクのメーターですが、上述したように、かつてはアナログメーターが主流でした。バイクのメーターの歴史をざっと回顧してみると、時代ごとにさまざまなトレンドがあったことがわかります。
まず、’50年代から’70年代にかけては、国産バイクが大きく発展した時期です。’60年代半ばまでは、スピードメーターのみ、もしくは、ひとつのケース内にスピードメーターとタコメーターが収められたタイプが主流でした。
しかし、’60年代後半からは、スピードメーターとタコメーターがそれぞれ独立した2眼タイプが登場し、一躍大ブームに。現在でも、多くのバイクに搭載されています。
流行の変遷 デジタル式トリップメーターの登場【’80~’90年代】
’80年代では、引き続き2眼タイプのメーターが人気でした。その一方で、燃料計や電圧計といったメーターの増設や、一部に小型液晶パネルが埋め込まれたデザインなどもトレンドとなりました。
この時期には、シンプルなものよりもメカメカしいメーターのほうが広く注目を集めたようです。
さらに’90年代には、それまでカウンター式だったトリップメーターがデジタル式へと置き換わり、それぞれのバイクの特性に合わせて、個性的なメーターも次々と登場しました。
デザインの多様化 カラー液晶メーターの普及【’00年代~】
また、’00年代に突入してからは、’90年代以上にさまざまなデザインのメーターが登場しました。
デジタルメーターが一般的になるとともに、液晶メーターもその数を増やしました。樹脂加工の技術が向上したことで、デザインの制約も少なくなり、さらに幅広い形状のメーターを開発できるようになりました。
そして、’10年から現在にかけては、上述したように、カラー液晶のメーターが普及しています。もとは、大排気量モデルにのみ見られる装備でしたが、最近では600ccクラスのバイクにまで枠を広げています。
このようにバイクのメーターは時代とともに、大きく進化を続けています。カラー液晶メーターの次はどのようなメーターがトレンドとなっていくのか想像してみるのも、面白いかもしれません。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
私は冬用グローブを使うときにインナーグローブを併用しています。防寒目的もありますし、冬用グローブを清潔に保つ目的もあります。最近、長年使い続けたインナーグローブが破れてしまったこともあり、新品にしよう[…]
TRIJYA(トライジャ):カフェレーサースタイルのX500 パンアメリカやナイトスターなど水冷ハーレーのカスタムにも力を入れているトライジャ。以前の記事では同社のX350カスタム車を掲載したが、今回[…]
高回転のバルブ往復にスプリングが追従できないとバルブがピストンに衝突してエンジンを壊すので、赤いゾーンまで回すのは絶対に厳禁! 回転計(タコメーター)の高回転域に表示されるレッドゾーン、赤くなっている[…]
従来は縦2連だったメーターが横2連配置に ヤマハは、2004年に欧州で誕生し、2017年より日本を含むアジア市場へ(250として)導入されたスポーツスクーター「XMAX」の2025年モデルを欧州および[…]
2018 カワサキ ニンジャ400:250と共通設計としたことでツアラーから変貌(2018年8月30日公開記事より) 2018年型でフルモデルチェンジを敢行した際、従来の650共通ではなく250共通設[…]
最新の記事
- 【エンジンの気筒の数でなにがちがう?】バイクの乗り味ざっくり解説[単・2・3・4・6気筒]
- 「新型にも欲しい」650版 KATANA(カタナ)となるSV650/X 短刀(Tanto)が魅力的すぎる
- ヤマハ新型「MT-25」登場! 一部デザイン変更のほかアシスト&スリッパークラッチやスマホ連携を獲得
- ヤマハ新型「YZF-R25」登場! YZF-R9と並ぶ最新デザインの“アーバンスーパースポーツ”【海外】
- 「デカすぎ」「試作車、見たかった」〈幻名車〉2リッター「音魂(OTODAMA)」またの名をV-MAX2000
- 1
- 2