神奈川県川崎市にある日本エレクトライク社は、2輪車と4輪車の長所を併せ持つ電動3輪車の製品開発を行なっている。フロント2輪リヤ1輪の3輪車、車体を左右にリーンすることが可能な電動ビークル「スイングスポーツ」に、電動バイク追っかけタレント・近藤スパ太郎氏が試乗した。
●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●外部リンク:日本エレクトライク
- 1 フロントタイヤの動きが見えてとても楽しい!
- 2 充電方法はプラグイン。家庭用100V電源で約7時間で完了
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フロントタイヤの動きが見えてとても楽しい!
レーシングカーにも採用されるダブルウィッシュボーン式サスペンションを前輪に備え、リーン(スイング)もできる「スイングスポーツ」。生産は中国だが、日本仕様として製作。トレッド幅が500mmを超える610mmのためミニカー区分となる。ミニカーとは、定格出力が0.6kW(50cc) 以下の普通自動車のことで、市区町村登録の水色ナンバーが付く。原付や二輪免許では乗れず、普通自動車免許が必要だ。道路運送車両法では原動機付自転車扱いだが、二段階右折は必要ない。
さて、車体の電源を起動して出発~! 跨った感じ、走る感覚はスクーターそのものだ。電動特有のトルクフルな加速は抑えられているが、とてもスムーズですぐにクルマの流れに乗ることができた。走行モードは最高速が25km/hの”L”と45km/hの”H”があり、ブースターの”S”ボタンを押すと40秒間だけMAX55km/hで走行することも可能だ。ただし、ブースターが切れるとおよそ40秒間はSボタンが機能しなくなってしまうので、交通量の多い幹線道路では慌ててしまうこともあった。また、急坂の登りではEVならではのトルクを発揮してグイグイと登る能力を持つ。これはかなり良いね!
最小回転半径が少し大きいが、後進機能もあるので切り返しはとても楽チン。ブレーキスイッチを感知すると回生ブレーキが作動し、さらに握ると油圧ブレーキが作動する。後輪には前輪ブレーキと連動するCBS(コンビブレーキシステム)を採用していて、パーキングレバーを使えばスイング機構が固定されて自立もできる。
フロント2輪の恩恵を感じるのは、路面状況が悪いカーブなどでのグリップ力の良さと、ブレーキ性能の高さだ。両輪が確実に路面をつかむことで旋回中の操縦安定性がとても高く、これならバイクを運転したことがない人でも、車体がリーンする感覚を不安なく満喫できるだろう。それにフロントの両輪がリーンしたり、ハンドル操作に合わせて左右に動く様子を見ながら運転するのは、結構ワクワクする!
実走行でも50~60kmは走るというから、ビジネス/レジャー/近所の買い物/高齢者の移動手段としてもニーズはありそう。アフターメンテナンスは、日本エレクトライクの他、オーナー指定の2輪車/自動車整備工場でも可能で、部品供給や整備マニュアルの提供も行うそうだ。
充電方法はプラグイン。家庭用100V電源で約7時間で完了
シート下の前側部分にプラグイン口があり、充電ケーブルを差すだけで充電が開始される。シートを開けるとメインブレーカー(青いレバー)と浅い収納BOXがある。充電器は車体に搭載されているので、持ち歩きはこのケーブルのみでOK。搭載バッテリーは約1.9kWhで、空状態からフル充電までは約7時間で完了する。
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