年を経るごとにさらなる賑わいを見せるEV業界。’22年の3月25~27日に開催された東京モーターサイクルショーでは、少なくとも14のブースに電動バイクが展示され、その車種は50以上。台数となるともう数え切れないほどだったという。本記事ではその中から近藤スパ太郎氏が特に強い印象を受けた最新車両の数々を紹介する。
●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪
BMW CE04
’17年に発表された「Cエヴォリューション」以来、5年ぶりの登場となるBMWの電動スクーター「CE04」。都会的なデザインにこだわり、定格出力15kW/最高出力31kW/最大トルク62Nmを発生するパワフルなモーターを搭載。0-50km/h加速は2.6秒、最高速度120km/hのスペックを持つ。グリップヒーター/シートヒーター/ETCなどが標準装備され機能面も充実。価格はカラーによって異なり161万円(税込)から。4月22日に販売開始となっている。
ヤマハ E01〈原付二種〉
ヤマハの「E01」は急速充電が可能な実証実験車両で、要件を満たせば3か月間のリースが可能。抽選の応募は’22年5月9日から。高回転型空冷モーター(IPMSM)と、4.9kWhの大容量バッテリーを搭載。最高出力8.1kW/最大トルク30Nmを発揮し、走行距離は104km。
ヤマハ TYE2.0〈公道不可〉
トライアル世界選手権は’22年からエンジンバイクと電動バイクが混合競技になるが、その参戦予定車だ。黒山健一選手の搭乗車両となる予定で、CFRPモノコックフレーム製。トライアル競技専用車となり、バッテリー容量は現行車の2.5倍に。旧TYEでは電動クラスで’18年、’19年ともに年間2位の実績があるので注目だ。
アイディア AA-1〈原付二種 ※〉
現在開発中のキャノピー付きアイディア製電動バイク。2輪車の楽しさと手軽さ、4輪車の安全性と快適性がコンセプトだ。開発中とはいうが公式HPではすでに走行動画が公開されている。開発段階では定格出力1.0kW、最高出力6.0kW、航続可能距離108kmらしい。楽しみだね。 ※開発発表時。コンセプトモデルのため記載なし
アイディア AAカーゴα4〈原付一種〉
アイディアのAAカーゴα4はデリバリーシーンで活躍中。ピザクックで実際に使っているイメージキャラクター・銀河新星グレイトZのラッピングを施した車両。他にもドミノピザ、DHL仕様も存在する。
ジーム トロモックスウッコS〈原付二種〉
電動バイクを輸入販売するXEAM(ジーム)は、日本発上陸ブランドのビコースER10/トロモックスミノB/ウッコSの3機種を初お披露目。中でもウッコSは最高速度90km/hと原付二種で最速を誇るモデルだ。着脱可能な3960Wh大容量バッテリーを搭載する。
モータリスト VMS6〈軽二輪〉
VMS6はギヤ付きのモータリスト社オリジナルストリート電動バイク。最大出力6kwのセンターモーターを搭載し、自動遠心クラッチ式4速トランスミッションを装備。モーターパワーはチェーンで後輪に伝えられる。
モータリスト VMS12〈軽二輪〉
「やっぱオフは楽しくないとね!」が開発と設計のコンセプトの電動オフロード。12kWの高出力モーターに4速トランスミッションとマニュアルのクラッチを備えるため、走行シーンに応じて好みのギアで走行することが可能だ。
モートロン ビジョン〈原付二種〉
オーストリア発のモートロン。日本では電動バイクを展開する。ビジョンは定格出力1.0kWのセンターモーターを搭載し、ベルトドライブで駆動。72V26Ah(1.87kWh)の着脱可能なリチウムイオンバッテリーを搭載する。
サーロン ストームビー〈軽二輪〉
サーロンカップの開催や試乗会も大人気のサーロン。原付一種/二種の扱いやすいライトビーシリーズに加え、軽二輪クラスのストームビーが登場する。最大出力22.5kW、最高速110km/hで最大航続距離120km(@50km/h)。ED仕様や保安部品装着車もある。
ゴッチア GEV600〈原付一種〉
ゴッチアのGEV600は、’21年度グッドデザイン賞を受賞した電動スクーター。プロトが日本向けに改良開発している。56kgのとても軽い車体に着脱式バッテリーを搭載し、最大出力1.3kW、価格は16万9400円。
その他のEV関連最新情報
ホンダ ベンリィe:/ジャイロe:シリーズ〈原付一種/原付二種〉
ホンダのEV部門はベンリィe:/ジャイロe:/ジャイロキャノピーe:の3機種をラインナップ中。いずれも交換式バッテリー「ホンダモバイルパワーパック」を搭載した電動ビジネスバイクで、現在はより利便性を高めるため複数個のバッテリーを同時充電できるステーションを開発中だという。
最高速250km/hオーバー! MUGEN 神電四〈公道不可〉
TEAM MUGENが’15年にマン島TT、電動バイククラスTTゼロで2連覇したレーサーマシン。最高速は非公表ながらも250km/h以上は出ている。その後’18年の神電七まで5連覇を達成。
レンタルと販売/修理の店 原ちゃり電ちゃり
秋葉原と池袋に店を構える「原ちゃり電ちゃり」。電動バイクや電動キックボードを取り扱う店舗で、東京MCショーにも出展。まずはレンタルをして、気に入ったら新品を購入する…ってのも出来てイイね!
ダンロップのEV専用コンセプトタイヤ
「DUNLOP FOR EV」と称して使用材料を減らし、従来品比で10%の軽量化と30%の転がり抵抗低減を果たしたコンセプトタイヤ。’30年までにはさらに環境性能を高めたEVタイヤを開発する予定だという。
ベスラEVに自転車パーツのパッドが適合した!?
「あれ? ベスラのブースにサーロンが!?」と思ったら、サーロンの原付クラス電動バイクにはマウンテンバイク用のディスクブレーキを採用している車両があり、これがベスラの自転車用ブレーキパットにも適合するそうだ。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
エネルジカ エゴ+ 〈軽二輪〉 エネルジカはモトGPの電動バイククラス「モトE」に「EGO」を供給するイタリアの電動バイクメーカー。エゴの最高速度は240km/h、0-100km/hの加速は2.8秒な[…]
マイルドで優しい乗り味。初心者でも乗りやすそうだ 「おぉ! ドイツ製か…」。'12年にドイツのシュツットガルトで創業したエルモトだが、'19年にドイツの電動モビリティの大手、ゴーベックスAG社に買収さ[…]
エンジン車から乗り換えても違和感なく乗れるのがいいね ビジネスシーンで人気が高い、3輪スクーターのジャイロシリーズ。EV化の波を受け、'21年3月にホンダ初の電動3輪スクーター・ジャイロe:が登場した[…]
フロントタイヤの動きが見えてとても楽しい! レーシングカーにも採用されるダブルウィッシュボーン式サスペンションを前輪に備え、リーン(スイング)もできる「スイングスポーツ」。生産は中国だが、日本仕様とし[…]
街乗りだけじゃモッタイナイ。オフも走りたくなるバイク! ゼロモーターサイクルズにはバイク作りや電装系の専門家が在籍し、スポーツ性能の高い電動バイクが評価されている。現在9車種をラインナップし、ゴツゴツ[…]
最新の記事
- 【2024年10月版】20万円台! コスパで選ぶ 国内メーカー原付二種スクーター5選!
- カワサキ「Z125プロ」2025年モデル登場! カモ柄に金のサスペンション、さらにホイールも塗り分け【海外】
- ラムエア326馬力って!! スーパーチャージドの最高峰、その火は消えず……驚異の怪物「ニンジャH2/H2R」の2025年モデルが登場【北米】
- 451cc版のエリミネーター、北米カワサキの2025年モデルが登場!
- 銀のRRって日本にないやつ! カワサキ「ニンジャZX-4RR/4R」の2025年モデルが登場【海外】
- 1
- 2