最新機能厳選・17万円台のチョイ乗り電動バイク「スーパーソコ シーユーミニプラス」試乗インプレッション

電動バイク|スーパーソコ シーユーミニプラス

ジーム(XEAM)が展開するスーパーソコ(SUPER SOCO)から、同じブランドのCUXを踏襲しながらもスリムな形状で機能もシンプル化した電動バイク「シーユーミニプラス(CUmini+)」が登場した。車両区分は原付一種で、通勤通学やタウンユースで気軽にチョイ乗りできるモデルだ。


●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●外部リンク:MSソリューションズ XEAM事業部

軽量スリムでコンパクト! チョイ乗りに特化したモデル

スーパーソコは、オーストラリアVモト社の電動バイクブランドで、原付一種から軽二輪のスクーターやロードバイクをラインナップする。製造拠点は中国で、デザインやプロモーションはイタリアで行なっている。洗練されたデザインを支持するファンも多く、ヨーロッパを中心に2000以上の販売拠点があり、日本では福岡に本社があるジームが販売を行なっている。

今回紹介する電動バイク「シーユーミニプラス」は、”街のチョイ乗り”をコンセプトに人気モデルのCUXを踏襲してスリム化したモデルで、価格を7万円も下げて登場した。廉価版ではあるが、品質を下げるのではなく必要な機能が厳選されている。その一方で、このモデルのために新開発されたモーターを搭載し、電源や盗難抑止機能のオン/オフをリモコンキーで行うなど、最新機能も搭載されている。

【SUPER SOCO CUmini+】■全長×全幅×全高(mm):1648×725×1076 ■シート高:721mm ■車体重量:約55kg(バッテリー含む) ■原動機:スーパーソコ製インホイールモーター ■定格出力:600W ■最大出力:900W ■車両区分:原付一種 ■最高速度:42km/h(※) ■最大登坂角度:7° ■駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー ■バッテリー電圧/容量/充電時間:48V/20Ah (960Wh)/~7時間 ■一充電走行距離:40km(※) ■ブレーキ:ディスク ■タイヤサイズ:70/90-12 ■乗車定員:1名 ●車体色:フェラーリレッド ムーンライトホワイト ナルドグレー ●価格:17万9800円 ※実際の数値は荷重/気温/風速/路面/運転習性の状況など様々な要因の影響を受け変動します。

【ライディングポジション】コンパクトな車体だが窮屈感はあまりない。というのも中国では2人乗り仕様のため、その名残でリヤシートがあり前後にポジション移動ができる。かなり細めのシートで座面は広くはないが、高弾性スポンジを採用している。ステップボードはとても狭く、靴サイズ28cmのボクは靴を前後に動かす余裕はない。オプションでステップの取り付けが可能だ。[身長173cm/体重77kg]

跨った瞬間に感じるのは、スリムさと軽さだ。なにしろ車重は55kgだからね。電動バイクはスロットルを開けると急にガン! と走り出す特性の車両もあるが、シーユーミニプラスは新設計のモーターと電子制御技術のおかげで、滑らかで優しい走り出しだ。軽量化とコストダウンのために容量960Whの小さめのバッテリーを搭載し、消費電力を抑えるためであろう、最高速度の42km/hまでの加速はゆったりしている。また電動バイクには、ブレーキを掛けるとモーターへの電流供給が切れる車両が多いが、シーユーミニプラスはスーパーソコの他の車両同様にブレーキを掛けてもスロットルを開けられるので、違和感なく乗れる。これはボクの最大のお気に入りポイントだ。

さらに前後ディスクブレーキのタッチもよく制動力も高い。この価格帯にしてはサスペンションもよく、フロントはブレーキを掛けた際にカツン! ではなく、じんわり沈み込むから初心者でも安心だろう。

あえてボクの不満点をあげるとしたら、コンパクトさゆえにステップボードがとても狭いこと。でもオプションのステップを付ければ楽に乗れそうだ。それと上り坂で速度が落ちること。それでも個性的なデザインとコンパクトな車体で小回りが利き、街中の移動にはピッタリだと思う。しかもこの価格帯だしね!

取り扱い店は現在全国に200店以上あり、アフターメンテナンスは福岡のジームテクニカルセンターでも行っている。

【激坂はかなりキツイかも】登坂角が7度の登り坂では速度が落ちることもある。急坂が多い地区での利用は厳しいかも…。

【音とホイールロックで盗難防止】セキュリティロックをオンにしてバイクを動かすと、大きな警告音とホイールロックが作動してバイクが動かせなくなる!

シーユーミニプラス ディテール写真解説

【インホイールモーター】あえて最大出力を900Wに抑えたインホイールモーターは、シーユーミニプラスのために新設計。電子制御の新たなアルゴリズムを導入してトルクの立ち上りを緩やかにし、安定性と走行性能を総合的に向上させている。

【ツインショックを採用】リヤサスペンションはツインショックを採用してシート下のスペースを確保している。

【前後ディスクブレーキ】幅広タイヤを採用して接地面を確保。前後に放熱性に優れ安定した制動力を持つディスクブレーキを採用し、高い制動性を持つ。また、ブレーキを掛けながらでもスロットルを開けることができ、違和感なく走れる。

【個性的なヘッドライト】前部のアクセサリーライトと、U型で照射範囲が広い高光度LEDヘッドライトが個性的! 全方位から認識できる照明システムを採用し、夜間の安全性を確保している。

【シンプルなメーター】視認性が高くシンプル表示のLEDディスプレイ。バッテリー残量は、残量バーとパーセントでW表示される。バッテリーランプは15%以下になると点滅する。

【シンプルなスイッチまわり】最小限のスイッチ類。右側にはうっかりスロットル操作での飛び出し事故を防止するパーキングスイッチもある。

スロットルが断線した緊急時でも走れるフィクスボタンは左側についている。

インナーレッグには1AのUSBソケットがある。

車体電源のオン/オフ、セキュリティ設定はリモコンキーで。鍵はハンドルロックとシート解除用だ。

【リヤキャリア】スリムなリヤキャリアは、オプションで専用のリヤボックスの搭載が可能。また車両の両サイドには、中国でペダルが付いていた穴の名残があり、日本仕様ではゴムパッキンが付いている。

充電方法は便利な2WAY方式。プラグインでも、バッテリーを外して充電もOK

48V20Ah容量960Whのバッテリーはシート下に搭載。容量が比較的少なめのバッテリーが1個シート下に収納されている。

【プラグイン口はシート下】プラグインで充電する場合はシート下前側にコードを差し込む。

【バッテリーを外して充電できる】重量7.1kgとメチャ軽いバッテリー。ケーブルを外して持ち上げるだけ…と脱着方法も簡単だ。フル充電までは約7時間で、充電状態はインジケーターに表示される。


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