GPS&SIM通信機能を搭載する電動バイク「ニウUQiプロ」試乗インプレッション

電動バイク|niu UQi Pro|ライディング

原付一種だというのに、GPS機能やスマホと連携するSIM機能、回生ブレーキにクルーズコントロールまで搭載する電動バイク「ニウUQiプロ」。さらにBOSCH製モーターにパナソニック製のバッテリーセルなど、コンパクトな車体にはお得な機能がギュッと詰まっている。


●文:近藤スパ太郎 ●写真:輪 ●外部リンク:MSソリューションズ XEAM事業部

コンパクトでシンプルだけどお得な機能がたくさんだ!

ヨーロッパで人気がある「niu(ニウ)」は、EV先進国中国のニウ・テクノロジーズ社の電動バイクで、日本ではXEAM(ジーム)が取り扱っている。特にUシリーズは主要構造のアンダーボーンフレームを露出させて不要な装飾を大幅に減らしたスマートさが高評価され、日本のグッドデザイン賞をはじめ、世界の権威あるデザイン賞を受賞している。

そして今回の電動バイク「UQiプロ」のように、車名に「Qi」が付くシリーズには、車両にGPSやSIMの通信機能を搭載し、走行履歴の確認や走行したルートの表示、バッテリー残量やバッテリーの劣化具合、車両の故障チェック機能などなどをスマホアプリで管理ができる最新の機能を持つ。さらにバイクに不審な動きがあるとスマホに通知が届いて、バイクの位置も確認できるというから、安心機能が満載だ。

【niu UQiPro】■全長×全幅×全高(mm):1685×700×1020 ■シート高:710mm ■車体重量:約58kg(バッテリー含む) ■原動機:BOSCH製インホイールモーター ■定格出力:500W ■最大出力:1500W ■車両区分:原付一種 ■最高速度:41km/h ■最大登坂角度:9° ■駆動用バッテリー:Panasonic製リチウムイオンセル ■バッテリー電圧/容量/充電時間:48V/21Ah (1008Wh)/5~6時間 ■一充電走行距離:~70km ■ブレーキ:ディスクブレーキ ■タイヤサイズ:65/95-12 ■乗車定員:1名 ●車体色:ブラック×レッド ホワイト レッド ライトブルー ●価格:20万6800円 ※航続距離は体重70kgの人がエコモード(最高速度20km/h)で走行した場合

【ライディングポジション】シート高は710mmと一般的な原付バイクと同等で、足着き性はバッチリ。とてもコンパクトでスリムな車体ではあるが、シートは座ってみると意外にも接地面が広いので疲れにくいだろう。後ろ寄りに座ればポジションはより楽になるし、足を乗せるステップが外側に付いているので足の自由度もあり、ボクの体型でも窮屈さはあまり感じない。ハンドリングも軽く取り回しも楽だ。[身長173cm 体重77kg]

スマートキーで起動して、まずはエコモードで走り出してみる。スロットルレスポンスが良くリニアに反応するEVらしさがあるが、最高速は20km/hまで。メインモードとなる最高速41km/hのスポーツモードに切り替えると、パワーが増してスピードも伸びる。また前後のディスクブレーキが功を奏しているのか、制動力もなかなか良い。でもブレーキを掛けるとモーターへの電流が切れる仕様のため、ブレーキを掛けながらスロットルを開けることができない。これは少し慣れが必要かも?

それと、ブレーキング時のエネルギーを発電に変える回生ブレーキを搭載しているが、これはスロットルを戻しただけでは作動せず、ブレーキを掛けた時に作動するようだ。うまく使えば航続距離が延び、ゲーム性があって楽しそうだ。原付一種でクルーズコントロールを使うのかな…と思っていたが、たとえば急な登り坂でスロットルを開け続けるとモーターや電子機器に負荷をかけ、最悪の場合は故障につながるそうだ。こんな時にはクルーズコントロールをONにして、電子制御に任せて走った方が良いそうだ。

フロントブレーキを強く掛けた時にフロントサスペンションがカクン! とクイックに沈み込むのが少し気になるが、コンパクトで車重が58kgととても軽く、小回りがきく。バッテリーだってわずか6.5kgだ。ちょっとそこまで乗るバイクと考えれば、デザインも良くお得な機能が詰まった1台だ。取り扱い店は全国に200店以上あり、アフターメンテナンスは福岡のXEAMテクニカルセンターでも行ってくれるので安心だ。

【最大9度の登坂性能を持つ】速度は少し落ちるもののアンダーパスなどの走行は問題なさそうだ。

【音とホイールロックで盗難防止】リモコンで車両ロックを作動させた状態でバイクを動かすと大きな警告音が鳴り、タイヤのロックも作動してバイクが動かせなくなる。

UQiプロ ディテール写真解説

【ボッシュ製モーター搭載】インホイールモーターはドイツのボッシュ製。減速時にモーターが発電してバッテリーを充電する回生ブレーキを備え航続距離アップに貢献している。

ツインショックを採用しているのは、シート下のスペース確保が理由だろう。

【前後ディスクブレーキ】放熱性に優れ、安定した制動力を持つディスクブレーキを前後に採用してより高い制動性を確保。リヤはシングルピストンキャリパーだが制動力がある。最近はディスクブレーキもコストパフォーマン性が良くなり採用率が高い。

【丸いLEDヘッドライトに丸いデジタルメーター】丸いアクセサリーランプが可愛いヘッドライト。灯火類には全てLEDを採用してデザイン性とバッテリーの省エネ性にも貢献している。

一定速度をキープできるクルーズコントロール機能を搭載する。

右手のスイッチ操作では、走行中に最高速20km/hのエコモード、41km/hのスポーツモードへの切り替えが可能だ。

丸くて小柄なメーターだが、速度やバッテリー残量はもちろん、走行モード、GPSシグナル、故障コードなど20もの項目を表示する。

リモコンキーは車両の電源起動やセキュリティ機能のON/OFF、メカニカルキーはハンドルロックやシートを開ける際に使用する。

荷掛けフックに小さな収納もある。

1AのUSBソケットが1ポート備えられている。

【外付けのステップボードを備える】スリムな車体で足元もやや狭いが、外付けのステップボードのおかげでライディングポジションにゆとりがある。デザイン性のある小さなリヤキャリアではあるが、オプションでniuオリジナルの容量14Lのリヤボックスが付けられる。

【スマホの専用アプリで車両を管理】niu専用アプリを使えば、バッテリー残量や性能劣化の確認、過去の走行の履歴などを見られる。また盗難された場合はGPSで車両の位置も確認できる。

バッテリーはパナソニック製で脱着可能な2WAY充電

【プラグイン充電口はシート下】パナソニック製リチウムイオンセルを採用した、容量1008Whのバッテリーをシート下に1個搭載する。プラグイン充電口は収納BOX内にある。

【バッテリーを外しての充電も可能】家庭用の100V電源で5~6時間でフル充電。充電状態はバッテリーに表示される。バッテリーの重量は6.5kgと軽量設計なので、簡単に持ち運び可能だ。

【XEAMの電動バイクがレンタルできるバイカーズパラダイス南箱根】XEAMの電動バイクが1時間3000円(一部の車両は無料)で試乗体験ができる。UQiProは場内で無料体験可能だ。■レンタル819南箱根店 ●住所:静岡県田方郡函南町桑原1348-2 ●TEL:0460-83-5819 ●3~11月:平日9~17時 土日祝8~17時 火曜休 ●12~2月:金/土/日/祝のみ営業 9~17時 ●2輪/3輪GateCOST(施設運営協力費)500円※施設利用1500円以上で割引あり

近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー]:環境番組のパーソナリティを担当したことを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれ。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能・制作プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。[URL]近藤スパ太郎SPANCHOOSTwitter


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