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POP吉村も唸る”過剰品質”を想起させる、入念な造り込み
新型ハヤブサは、1340ccの排気量ほか基本構成は先代と同一ながら、内部パーツを検討し直し、ほぼすべてにメスを入れた。次の4つのテーマを満たすために、執念とも思える改修を施したのだ。
- 耐久性と寿命の向上
- 低中速域でより大きな出力とトルクをスムーズに発生すること
- 最新電子制御による快適性の向上
- 最高速を犠牲にせずユーロ5対応
まず(1)について、もともと耐久性には定評があったが、さらに力を入れて開発した。テストを重ね、ボルト1本/Oリング1本に至るまで変更。クランクシャフトなどは形状が同じでも加工法の変更等で基本的な部分から強度を上げている。
開発者が「10万、20万km、なんなら50万kmと乗り続けてほしい」と語るほどの耐久性は、かつてヨシムラ創始者のPOP吉村がスズキGS1000を評して”過剰品質”と言わしめた逸話を彷彿とさせる。
そして(2)では、ユーザーが常用する実用域6000rpm以下の出力特性を磨いた。最大トルクは微減したものの、先代に存在した中速域のトルク谷をほぼ完全に解消。右手の動きに忠実にトルクが湧き出る仕上がりとなった。しかも299km/hの最高速を維持しており、3代目はあらゆる場面で実質的に速く快適と言えるだろう。
出力特性は、1000分の1秒単位でバルブを開閉する(3)の電子制御スロットルのほか、電脳系との関連が深い。(4)については触媒を増やした新作の排気系や燃焼室形状の変更などで対応。まさに執念のつくり込みで、新エンジンは次のステージに進んだのだ。
【’98旧型】初代からエンジンの基本設計は不変。排気量にしては非常にコンパクトで、シリンダー前傾角は21度。さらに3度前傾して搭載された。 [写真タップで拡大]
ゼロ発進からの加速タイムを短縮。総合性能は圧倒的だ
燃焼室はより高効率に
ひたすらに低中速と耐久性を磨き上げた
スロットルは電子化&高効率化
ピストンとコンロッドは軽量化&剛性アップ
R1000譲りのオイル通路
冷却効率も約8%改善
アシスト機能付きのスリッパーに
ミッションも一段とタフ
排気系全体で2kgのダイエットに成功
吸気効率を改善し、迫力の吸気音も実現
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