コンパクトサイズのハイパワーモーターを搭載

原付一種電動バイク「ゴッチアGEV600」試乗インプレッション【忠実なレスポンスに驚き!】


●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:真弓悟史 ●取材協力:ゴッチア[プロト]

[◯] 発進加速がスムーズで静音性にも優れた電動スクーター

「あっ、普通だ」というのが偽らざる第一印象だ。電動スクーターの中には、停止状態からのスロットル開け始めでガツッと粗雑に反応するものも少なくないが、この「GEV600」は極めてスムーズに発進する。ガソリン車からの乗り換えや、スクーター自体が初めてというビギナーでも、これなら慌てることはないだろう。

【GOCCIA GEV600】フレームの外側にステップボードを配置するなど、個性的なデザインは伊ベネリの手によるものだ。リヤキャリアは各社のトップケースのベースプレートが付けやすいように配慮。■全長1700 全幅600 全高1050(各mm) 車重56kg ■リヤハブモーター(48V×600W) ■最大出力:1400W ■最高速度:45km/h ■駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー ■バッテリー電圧/ 容量/ 充電時間/ 単体重量:48V/20.8AH/6~8時間/6.7kg ■ブレーキF=ディスクR=ドラム ■タイヤF=2.25-14R=2.25-14 ●色: 青 赤 白 黒 ●価格:16万2800円

走行モードはエコとパワーの2種類で、後者にセットしてスロットルを大きく開けるとすぐさま30km/hに到達する。リヤハブモーターからの音はほとんど聞こえず、静粛かつ無振動の世界は感動すら覚える。なお、パワーモードで平地をメインにテストしたところ、4kmを移動するごとにバッテリーが10%減っていったので、これがエコモードならスペックどおり約60kmは走れそうだ。

ハンドリングは、これも極めて自然だ。前後14インチのホイールが安定性に寄与しているほか、前後サスがよく動くので乗り心地も良好。特異なデザインのフレームだが、全体の剛性感は純ガソリンの原付一種スクーターを上回るほど。かなり煮詰められたことが想像に難くない。

車重は55kgと軽いので取り回しがしやすく、大きめのリヤキャリアも実用的。これは人気が出そうだ。

48V×600W/最大1400Wを発生するパワフルなリヤハブモーターを採用。ホイールは前後14インチで、指定空気圧は280kPaと高めだ。リヤサスペンションはツインショックで、ブレーキはフロントがディスク、リヤはドラム。

取り外し可能な48V/20Ahのリチウムイオンバッテリーは上面に簡易残量ゲージを備える。家庭用100Vコンセントで充電可能で、充電時間は6~8時間。1回の充電で約60kmの走行が可能(30km/h定地走行値)だ。

右の赤いボタンがエコとパワーのモード切り替え用。大型の液晶メーターはバッテリー残量を数値とバーグラフの両方で表示。最高速は45km/hを公称する。

スマートキーでセキュリティを解除してから電源ボタンを押すとスタンバイ状態に。スマホの充電などに便利なUSBソケット(1A)も装備。

シート前方下部にあるリングはコンビニフックとして利用可能だ。その下に見える黒い防水キャップを外すとプラグインの充電口が現れる。

[△] ピピッという操作音が大きめなので気を使う

走行音は静かなのに、各種操作で鳴るピピッという電子音がけっこう大きく、特に夜間は気が引ける。

[こんな人におすすめ] 原付一種らしい使い方であればピッタリだろう

原付一種の使用用途をまとめた統計データによると、1日の走行距離は平均で約8kmとのこと。つまり、GEV600なら毎日乗る人でも週2回充電すれば済むことに。充電1回の料金は約25円なので、ランニングコスト面でも魅力的だ。


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