[◯] 発進加速がスムーズで静音性にも優れた電動スクーター
「あっ、普通だ」というのが偽らざる第一印象だ。電動スクーターの中には、停止状態からのスロットル開け始めでガツッと粗雑に反応するものも少なくないが、この「GEV600」は極めてスムーズに発進する。ガソリン車からの乗り換えや、スクーター自体が初めてというビギナーでも、これなら慌てることはないだろう。
走行モードはエコとパワーの2種類で、後者にセットしてスロットルを大きく開けるとすぐさま30km/hに到達する。リヤハブモーターからの音はほとんど聞こえず、静粛かつ無振動の世界は感動すら覚える。なお、パワーモードで平地をメインにテストしたところ、4kmを移動するごとにバッテリーが10%減っていったので、これがエコモードならスペックどおり約60kmは走れそうだ。
ハンドリングは、これも極めて自然だ。前後14インチのホイールが安定性に寄与しているほか、前後サスがよく動くので乗り心地も良好。特異なデザインのフレームだが、全体の剛性感は純ガソリンの原付一種スクーターを上回るほど。かなり煮詰められたことが想像に難くない。
車重は55kgと軽いので取り回しがしやすく、大きめのリヤキャリアも実用的。これは人気が出そうだ。
[△] ピピッという操作音が大きめなので気を使う
走行音は静かなのに、各種操作で鳴るピピッという電子音がけっこう大きく、特に夜間は気が引ける。
[こんな人におすすめ] 原付一種らしい使い方であればピッタリだろう
原付一種の使用用途をまとめた統計データによると、1日の走行距離は平均で約8kmとのこと。つまり、GEV600なら毎日乗る人でも週2回充電すれば済むことに。充電1回の料金は約25円なので、ランニングコスト面でも魅力的だ。
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