実用性にCRF450R流のスポーツ性を加味

’21ホンダCRF250Lは軽量&シャープにフルチェンジ【細部熟成でオフ能力底上げ】

●車両別アーカイブ:ホンダ CRF250L

細部に至る熟成でオフロード能力を底上げ

“On(日常での便利さ)”と”Off(休日の楽しさ)”に磨きをかけ、”進化したON‐OFFギア”としてフルチェンジ。新たに薄型LEDヘッドライトとなったフロントフェイスは、兄貴分CRF450Lと同系デザインとなって精悍さもさらにアップした。

フルチェンジと言うだけあって、エンジンも車体も全面改修。まずエンジンは、吸気側バルブタイミング変更や1〜5速のローレシオ化で、街中やオフロードで多用する低中速域を充実。その一方で、6速をハイレシオ化して高速域での巡航性能を高めるといった両面での底上げを実施。さらにアシストスリッパークラッチの採用で、使い勝手がすこぶる向上した。

車体面では、新設計フレームにより基本的なオフロード走破性能の徹底向上を実現。また、これまでローダウン版のタイプLDがバリエーションとして設定されていたが、今回からはローダウン仕様がSTDとなり、オフロードマニア層に向けて車高の高い<s>が設定された。<s>では4kgの軽量化にも成功。より元気なモデルに生まれ変わった。

【’21 HONDA CRF250L】モトクロッサーCRF450R直系デザインとなった新CRF250L。スタイルに恥じぬオフロード性能を高めるとともに、実用性能向上も合わせた両面から進化した。●価格:59万9500円

【長脚の<s>は最低地上高アップ】写真左は’20モデルSTD、右は’21モデル<s>。新型の<s>は、前後サスストローク伸長とシート厚増量でSTDより最低地上高40mmアップの285mm、シート高50mmアップの880mmを実現。サスストロークは旧STDより前10mmアップ、後20mmアップした260mmとさらにオフ寄りの設定となっている。

【ローダウン仕様が基本モデルに】写真は’21モデルSTD。新型からはシート高830mmのローダウン仕様がSTDという扱いに。<s>ともどもABS装備車のみの設定で、そのABSはリヤ側がキャンセル可能。

'21ホンダCRF250Lは軽量&シャープにフルチェンジ
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【’20 HONDA CRF250L】初代はCBR250R(MC41)系の水冷単気筒を搭載して’12年に登場。先代はモタード仕様のMもあったが、今回は現在のところ設定されていない。

【新作の吸排気系で出力アップ!低中回転域が力強い】水冷DOHC単気筒エンジンは、新型カムシャフトによる吸気側バルブタイミング変更や、新設計のエアクリーナーやマフラー、点火時期の最適化によって低中回転を中心にした出力特性向上が図られた。また新型マフラーはマスの集中化に軽量化と小気味いいパルスサウンドにも貢献。

【ギヤレシオ変更+スリッパークラッチ投入】ミッションは1~5速をショート化して街中やオフロードでの走りを、6速をロング化して高速巡航をとメリハリの効いた設定に。アシスト・スリッパークラッチのレバー操作荷重約20%低減とリヤホッピング抑止も加え、走りやすさに磨きがかかった。

【フレームで-2150g! 軽くしなやかに】メインパイプを内側に追い込み、ダウンチューブまわりを細身にして横剛性を20%減。単体で2.15kgの軽量化とし、しなやかさと縦方向から来る入力を受け止める強さを併せ持つ。STD/<s>とも従来より伸びたサスストロークや軽くなった車重と合わせて、ジャンプも軽快に。

【スイングアームは-550g】戦闘力向上のためにスイングアームやリヤショックのリンクレシオの見直しも実施。STDは車両全体で旧タイプLD比3kg軽量に。

【ボトムブリッジも-730g】三つ又もボトムブリッジを従来のスチール製からアルミ鍛造製へと変更。軽量化と軽快なハンドリング特性に大きく寄与している。

【ヘッドライトは独自の薄型LED】従来より小型化しながら広域かつ均一に照射する薄型LEDヘッドライトを新採用し軽量化にも寄与。ウインカーにも新たにLEDが採用されている。

メーターも新型となり、ギアポジションインジケーターや燃費計が追加されて便利に。また文字径も17→23mmと拡大され見やすくなった。


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