●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●取材協力:NAKARAI
クロームメッキを傷つけずサビだけを取り除く
「バイクが輝いているか否か」は、愛情を示す重要なバロメーターだ。メッキパーツの多い絶版車なら、なおさら輝きにこだわりたい。
クロームメッキは金属のクロムが電気化学的に密着して被膜を形成しており、その表面は鏡のように均一に見えるが、実は肉眼では見えない微細な孔が無数にあり、空気中の水分が金属素材に到達するとサビが発生してしまう。
そんな時に頼りになるのが、NAKARAIが開発したクロームメッキのサビ取り剤「サビトリキング」である。同社は元々自社工場でメッキを行ってきたメッキのプロで、表面処理後のケアやメンテナンスにも深い造詣がある。
そのノウハウを注入したサビトリキングは、クリーム状のケミカルで、クロームメッキの表面に傷を付けることなくサビだけに反応するケミカルとして磨きマニアから高く評価されてきた。
今回新たに登場した「デカキング」はサビトリキングの大容量版で、従来品の1.8倍となるチューブ入り260gの内容量はまさに”デカ”。気になるサビ取り性能は以前と変わらず、付属のクロスにたっぷりつけて優しく撫でるようにこすればツブツブの点サビや曇ったような酸化皮膜を除去できる。
【NAKARAI デカキング】従来の140gサビトリキング(写真右/中)に比べて、260gのデカキングは磨き好きにとって待望の新製品だ。磨いた後はメッキング(写真右/右:5980円)で保護しよう。●内容量260g 汚拭クロス特大1/2サイズ(210×190mm)1枚付 ●価格:2980円
不織布や真鍮ブラシでもサビは落とせるが、副作用として細かいスクラッチが残ってしまうのが悩み。だがクリーム状のデカキングならそうした心配も無用。ただし金属素材が露出するほどサビの根が深い場合、クロームメッキ層自体が失われており輝きは復活しないので念のため。
本来であれば、サビ予防のためNAKARAIが開発した「メッキング」でメッキ表面がきれいなうちに保護しておくのが理想だが、もし錆びてしまったらデカキングで磨き直して輝きを取り戻そう。
付属のクロスにたっぷりつけて、優しく撫でるようにこする。
サビを落として汚れたクロスで擦り続けると細かな傷が入るので、常に新しい面で磨く。綿棒を活用すれば狭い角部分の磨き残しが防げる。
デカキングを付属のクロスにたっぷり塗布して点サビが発生したメーターケースを磨き、マスキングテープを剥がせば、効果は一目瞭然。ツブツブのサビがきれいに落ちて表面が滑らかになっている。
赤さびはもちろんだが、酸化皮膜でツヤ消し状態になったパーツも、研磨面を傷つけにくいデカキングなら安心して磨ける。光り輝く楽しさにハマると、通常サイズよりもデカキングの容量がありがたく感じる。
フロントフォークのインナーチューブやリアショックのロッドが錆びるとリペア作業もコストも大変。僅かな点サビも発見次第除去しよう。デカキングはメッキに傷を付けないので、サスに影響を与えない。
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