●文/写真:モトメカニック編集部 ●取材協力:パパコーポレーション
「スーパーゾイル」と言えば、メーカー純正オイルに添加することでより一層安心できるのが特徴。特に長年乗り続けてきた空冷2サイクルミニこそ、回し過ぎたときの”転ばぬ先の杖”として、スーパーゾイルを添加しておきたいものだ。
“絶滅危惧種”の2サイクルエンジンを守る
“絶滅危惧種”とも呼ばれる2サイクルエンジン。個性的な走りが再認識される昨今だが、国内における市販車は、21世紀に入ると次々姿を消していった。一方で海外のオフロードシーンでは、軽量パワフルな2サイクルモトクロッサーが今なお数多くのファンに愛されている。そんな事情もあり、国内メーカーでも海外需要に向けた2サイクルモトクロッサーの生産や補修部品の積極的な供給が、現在でも続いている。
ここ数年、2サイクル旧車が大注目されている。オンロードモデルに限ったことではなく、オフロードモデルも同様だ。以前から、根強いファンが数多いことで知られる2サイクルオフロードの世界だが、軽量かつパワフルな走りは、現代のモデルには無い力強さが魅力的かつ個性的なのだ。
特に、70年代に登場したトレールモデルには、特別な眼差しが注がれている。ここに紹介するヤマハ ミニトレールFT1は、あの「ミニトレ」の名前で一世風靡したヤマハの人気ミニシリーズの初期型。2サイクル縦型エンジンを搭載した後のGTシリーズに対して、2サイクル横型エンジンを搭載しているのが特徴だ。20年ほど前にフルレストアされ、現在でも美しい姿を保っており、エンジンも絶好調!! レストア直後から、エンジンオイルには2サイクル用「スーパーゾイル」を添加しているそうだ。マシンオーナーは、ヤマハトレールモデルの大ファンで、気が向いたときにこのミニトレを走らせているそうだ。近々、ギヤオイルを交換する予定だと聴き、『モトメカニック』誌のガレージでその作業を実践した。
オイルタンクレベルを見ると、分離給油用エンジンオイルが減っていた。今使っているエンジンオイルに2サイクル用スーパーゾイルを添加。いつものようにエンジンオイルに対して2サイクル用スーパーゾイルを20%で添加した。そして、オイルタンクへ注入。「ギヤオイルはどうしますか?」と訊ねると、ギヤオイルには長年ヤマハ純正ギヤオイルを使っているとのこと。しかし、「スーパーゾイルを混ぜたことはありません……」とオーナーさん。
そこで今回は、ヤマハ純正ギヤオイルに「スーパーゾイルエコ」を添加。従来品の4サイクル用スーパーゾイル(ゴールドラベル)は、オイル全量に対して10%の添加指示だが、スーパーゾイルエコは5%の添加となっている。
2サイクルエンジン用ギヤオイルは、4サイクル用エンジンオイルのように、高温のブローバイガスにさらされることはない。また、ピストンやシリンダー周辺部品の潤滑や冷却性能を重要視され、開発されたわけでもない。ギヤオイルは、トランスミッションやクラッチの潤滑性能&極圧 性能に的を絞り開発されている。
そんなギヤオイルには、4サイクル用スーパーゾイルやシンセティックゾイルを利用することができる。スーパーゾイル成分は、金属表面に発生したマイクロレベルのキズやただれに反応する特性を持っている。金属部品同士が擦れ合うときには、必ず摩擦熱が発生するが、その摩擦熱にスーパーゾイル成分が反応し、ダメージを受けた金属表面を改質再生。そのゾイル効果が、摺動抵抗を減らす役割を果たしているのだ。いわゆる”トリートメント効果”を発揮し、金属部品摺動部の耐摩耗性を大きく高めているのである。この効果が金属部品の延命に寄与しており、実際にその効果を体感したユーザーが同商品の効果をクチコミで広げている。
分離給油のエンジンオイルでも同様のスーパーゾイル効果を得られるのはもちろん、金属同士の擦れ合いにより”摩擦が発生する箇所”には、同様の効果を発揮するというデータもある。そんな特徴を理解すれば様々な応用も可能になり、バイクライフを末永く楽しめるようになるはずだ。
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