ドゥカティは、V4グランツーリスモとして先行発表していたV4エンジンを搭載するブランニューモデル「ムルティストラーダV4」シリーズを正式発表した。最高出力170psを発生し、エンジンのメンテナンスインターバルはなんと6万kmだという。
ドゥカティは、すでに生産を開始した次世代ムルティストラーダ(詳細は未発表)に搭載する新規V4エンジンを先行発表した。従来モデルが搭載するV2エンジンに比べて1.2kg軽く、170psを発揮するV4エン[…]
前方/後方用レーダーシステムにスマホ連動、コーナリングライト、電制サスペンションも装備!
ドゥカティ「ムルティストラーダV4」シリーズが正式発表された。スタンダード仕様となるV4、上級モデルのV4S、認証済みアクラポヴィッチ製サイレンサーなどを装備するV4Sスポーツの3バリエーションからなるシリーズ構成を一挙に発表した形だ。
最大のトピックはV4エンジン採用(詳細は関連記事参照)だが、それ以外にも見どころは多い。なんといっても前方用/後方用レーダーシステムをモーターサイクルに初めて完全に統合したことは見逃せないだろう。これはボッシュ等の技術パートナーと協力して開発した高度なレーダーシステムで、これにより前車の速度に応じて自動的に車間距離を調整するアダプティブクルーズコントロール(ACC)と、ミラーの死角に接近した車両等を知らせるブラインドスポットディテクション(BSD)という機能を実現している。
電子制御については、コーナリングABS機能付き慣性プラットフォーム(IMU)、ドゥカティウィリーコントロール(DWC)、ドゥカティトラクションコントロール(DTC/“コーナリング”バージョン)に加え、ムルティストラーダV4Sではコーナリングライト(DCL)とビークルホールドコントロール(VHC=坂道発進をサポート)も実装する。
また、V4Sはセミアクティブ・ドゥカティ・スカイフック・サスペンション(DSS)も装備。新型では初めてオートレベリング機能も組み込み、ライダーに加えて荷物やパッセンジャーの存在も検知して設定を自動的に調整してくれる。タイヤ空気圧モニタリングシステムもシリーズ共通でオプション設定される。
車体は、アルミニウム製モノコックフレーム、前19インチ、両持ち式スイングアームを装備し、スポークホイールも選択可能。スイングアームはトレリス構造の見るからに軽量なタイプで、ホイールトラベルは前170mm/後180mm、220mmの最低地上高を誇る。シート高は840/860mmの2ポジションで、810mmのローシートと875mmのハイシートもアクセサリー設定される(欧州仕様。日本仕様の標準装備シートは未発表)。
購入手順についても新しいプロセスを採用しており、標準装備に加え、好みのスタイルやニーズに合わせてパーソナライズされたムルティストラーダV4を自由に注文することができるという。基本となるアクセサリーパックは「エンデューロ」「ツーリング」「アーバン」「パフォーマンス」など(ベースモデルによって異なる)。
日本における価格や発売時期は未発表だが、引き続き情報収集していきたい。
DUCATI MULTISTRADA V4/V4S/V4S Sport[2021 model]
【DUCATI MULTISTRADA V4 / V4S / V4S Sport[2021 model]】主要諸元■全長/全幅/全高未発表 軸距1567 シート高840/860(各mm) 車重240kg(V4)/243kg(V4S)/242kg(V4Sスポーツ)■水冷4ストロークV型4気筒DOHC4バルブ 1158cc 170hp/10500rpm 12.7kg-m/8750rpm 変速機6段 燃料タンク容量22L■キャスター24.5°/トレール102.5mm ブレーキF=φ320mmダブルディスク+4ポットキャリパー(V4)/φ330mmダブルディスク+4ポットキャリパー(V4S/V4Sスポーツ) タイヤサイズF=120/70ZR19 R=170/60ZR17 ●価格&発売時期:未発表 ●色:赤×銀(V4、V4S)、灰×銀(V4S)、黒×白×赤(V4Sスポーツ)
ムルティストラーダV4
1158ccのV4グランツーリスモエンジンを搭載し、アルミ製モノコックフレーム、鋼管サブフレーム、アルミ製両持ち式スイングアームを組みあわせる。サスペンションはフロントがマルゾッキ製のφ50mm倒立フォークで、リヤはカンチレバー式。ともにアジャスタブルでホイールトラベルは前170mm/後180mmだ。コーナリングABSを備えるブレーキはフロントにφ320mmダブルディスク+ブレンボ製M4.32ラジアルマウント4ポットキャリパーを装着。ほかにもDRLシステム付きフルLEDヘッドライト、5インチフルカラーTFTメーターパネル、ドゥカティマルチメディアシステム(DMS)、ボッシュ製IMU、パワーモード、ライディングモード、ドゥカティウイリーコントロール(DWC)、ドゥカティトラクションコントロール(DTC)EVOを標準装備する。
ムルティストラーダV4S
こちらは2色をラインナップ。ザックス製エレクトロニックセミアクティブ ドゥカティ スカイフックサスペンション(DSS)EVOを備え(ストローク量はV4と同じ)、合金ホイールまたはワイヤースポークホイールを選択可能。フロントブレーキはφ330mmダブルディスク+ブレンボ製Stylema4ポットラジアルマウントキャリパーへと強化され、DRL付きフルLEDヘッドライトにはドゥカティコーナリングライト(DCL)が追加されている。スマートキーや6.5インチフルカラーTFTメーターパネル、音楽およびナビゲーションアプリに対応したスマートフォン用ドゥカティコネクト、上下対応ドゥカティクイックシフト(DQS)、クルーズコントロール(ACC)、ビークルホールドコントロール(VHC)も、上級モデルV4Sならではの装備だ。
ムルティストラーダV4Sスポーツ
V4Sをベースに専用カラーを施したスポーツ仕様。アクラポヴィッチ製の型式認証済みカーボンファイバー&チタニウム・サイレンサー、カーボンファイバー製フロントフェンダーを追加装備している。
![DUCATI MULTISTRADA V4S / V4S Sport[2021 model]](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
DUCATI MULTISTRADA V4S / V4S Sport[2021 model]アダプティブクルーズコントロール(ACC)をモーターサイクル初採用。車間距離も設定できる。メーターパネルの右側には12V電源ソケットも設置している。 [写真タップで拡大]
![DUCATI MULTISTRADA V4S[2021 model]](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
DUCATI MULTISTRADA V4 series[2021 model]燃料タンクの上にはフタ付きの小さなコンパートメントを確保。スマホが収納でき、USBポートで充電可能。 [写真タップで拡大]
![DUCATI MULTISTRADA V4 series[2021 model]](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
DUCATI MULTISTRADA V4 series[2021 model]V4グランツーリスモエンジンを搭載し、その両側にはさりげなくウイングレットのような形のパーツを装着。ライダーの足を熱から保護する。 [写真タップで拡大]
![DUCATI MULTISTRADA V4S[2021 model]](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
DUCATI MULTISTRADA V4S / V4S Sport[2021 model]ブレンボ製Stylemaモノブロックキャリパーを装備。ディスク径もSTDのφ320mmからφ330mmに大径化されている。 [写真タップで拡大]
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
関連する記事
ドゥカティは、すでに生産を開始した次世代ムルティストラーダ(詳細は未発表)に搭載する新規V4エンジンを先行発表した。従来モデルが搭載するV2エンジンに比べて1.2kg軽く、170psを発揮するV4エン[…]
ドゥカティは2021年モデルのストリートファイターV4シリーズを発表。ユーロ5に適合させるとともに、V4Sには従来のドゥカティレッドに加えて新色のダークステルスカラー(ブラック)をラインナップする。登[…]
BMWは、大型アドベンチャーモデル「R1250GS」および「R1250GSアドベンチャーモデル」の2021年モデルを発表した。新たにインテグラルABSプロやECOライディングモードを採用したほか、フル[…]
アプリリアによる新コンセプトのスポーツバイク「RS 660」がついに欧州で発売される。価格は140万円弱で、2020年10月12日より欧州での予約受付を開始するという。電子制御の詳細も明らかになったが[…]
最新の記事
- このまま終わりじゃ寂しすぎる! ホンダCB400SF/SBに有終の美「ファイナル」熱望ッ!
- 最新版『世界の新車大図鑑』その数593車!! ワークマン最新グッズもあるヨ【ヤングマシン2022年7月号は5/24発売】
- 2日間で600人が試乗! カワサキの電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」が試乗会でモテモテだったッ!
- ’22春夏最新ライディングウェアカタログ〈タイチ〉様々な製品に最新トレンドを導入
- GB350Sが現代版カフェレーサーに! アクティブがセパレートハンドルキットなどを開発中
- 1
- 2