先代の電子制御技術はABS程度だったが、新型ホンダ CBR600RRではイッキにフル電脳化。IMUを獲得し、パワーモードやトラクションコントロールもゲットした。国産ライバル勢で唯一となるカラー液晶メーターも入手し、最新のインターフェイスを纏う。
やれることは盛りだくさん。ニュータイプに覚醒せよ!
潔いほど電脳サポートを持たなかった先代に対し、新型CBR600RRでは電子制御が一挙に充実。戦闘力の底上げとストレスフリーな操縦性を図る。
全体のシステムは、’17~’19年型のCBR1000RR(SC77)と同様で、リニアな反応を示す電子制御スロットルや、現代スーパースポーツの必須アイテムと言えるボッシュ製5軸IMU=車体姿勢センサーを用いた。これに加え、新型ではホンダ独自のアルゴリズムによる最新制御プログラムを投入。1秒間に100回の速度で車体姿勢の演算を行い、精緻なコントロールを実現する。
ライディングモードは5種類と充実しており、プリセットされた3モードと任意のユーザーモード×2を設定可能。出力特性をはじめ、トラクションコントロール、ウイリー挙動緩和、エンジンブレーキの4項目を組み合わせ、様々な状況に対応する。なお、走行中のモード切り替えも可能だ。
さらに、フルカラーTFT液晶を新たに導入した。電脳は複雑化したが、各モードの状態は一目瞭然。画面表示は、ストリートモードのほか、ラップタイムなどを示すサーキットモード、水温や電圧を表示するメカニックモードが選べる。ライバルのYZF-R6/ZX-6Rがモノクロ液晶なのに対し、カラー液晶は大きなアドバンテージだ。
バックライトは自動調光。メカニックモード表示も
新型CBR600RRは、新たにTFTフルカラー液晶を獲得。3つの画面モードを選択できる。最もシンプルな標準のストリートモードでは、速度計を中央に大きく表示。サーキットモードではラップタイムを中央に表示し、計測後10秒間はベストラップとの差異を示すとともに、左下に周回数や前周タイムも表示する。さらにメカニックモードでは、タコメーター/グリップ開度/水温/バッテリー電圧を数値で示す。メーター背景色や柄は4種類(白/黒/カーボン柄/アルミヘアライン柄)からチョイス可能。周囲の明るさで自動調光するバックライトにより、視認性は高い。
●文:沼尾宏明 ●写真:山内潤也 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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