エンジンは好調らしい? それなら分解は中止!
今回のクランケであるヤマハ トレール250 DT1。空冷2スト単気筒エンジン、しかもシンプルなピストンバルブ構造なので、正直言って完全バラバラのオーバーホールでも、決して難しくはないと思う。250cc単気筒と言えば、カワサキF8やホンダエルシノア250のオーバーホール経験はある。125cc以下なら数知れず……。
正直、フルオーバーホールしてみたい気持ちはあったが、最後に試運転した際に「すごくエンジンが静かで、ミッションも5速までスムーズに入った。クラックッチの切れも良かった」との申し送りがあったので、その言葉を信じてみようと思ったのだ。仮に、エンジン始動後に気になるノイズや不具合があったなら、そこでオーバーホールを決意すればいいとも……。
それでは、エンジンをどうするのか? その答えが、環境に優しい重曹をメディア(研磨材)として使用する新技術「EZブラスト」だった。重曹由来のブラストなら、仮にエンジン内部に混入しても洗浄除去しやすいし、エンジンの暖機中にガス化してしまうはず。
EZブラストジャパンにそんな話をしたところ、ぜひ試してほしいとの返事をもらい、車体から降ろしたままのコンプリートエンジンをそのままラボへ持ち込むことにした。
さて、本来なら油汚れはしっかり洗浄した方が絶対に良いはずである。しかしここで試してみたかったのが、油汚れに対するEZブラストのアドバンテージだった。
結果は下の写真の通りで、かなりの汚れでも時間を掛ければキレイに仕上げることができることがわかった。とはいえ、どうしてもブラスト時間が長くなってしまうので、油汚れは事前に灯油で分解してブラッシングし、灯油やパーツクリーナーで洗浄することをお勧めしたい。
車体に搭載されているエンジンを美しくしたり、中古車仕上げの手段としてEZブラストを利用するのは、かなりの視覚的効果=美しさを得られるので、効果的だと思う。
取材協力:EZブラストジャパン
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