充電式デジラチェがラインナップ追加

モトメカニック編集部が選ぶKTCおすすめツール5選【最新アイテムから超定番まで】

KTCの「デジラチェ」は、2005年の発売以来、多機能で高性能なトルクレンチとして愛用されてきた。プレセットタイプと異なりリアルタイムの締め付けトルクが分かり、複数のトルクをプリセットできるデジタル機器ならではの特長を持っており、正確性と作業効率を追求するプロメカニックに愛好者が多いのはもちろん、数値を直接入力できる使い勝手の良さからビギナーにも好評だ。

そんなデジラチェの魅力をアップしてくれるのが、’20年3月に追加された「デジラチェ Type rechargeable」。従来のコイン電池に代えてUSB充電型リチウムポリマー電池を採用することで、デジタル機器最大の弱点であるバッテリー切れを克服。差込角やトルク測定範囲のバリエーションは豊富で、愛用者はさらに増えそうだ。

【9.5sq.デジラチェ コンパクトヘッドタイプ GEKR030-C3|KTC】本体サイズや操作ボタンなどはそのままに、電池のみを充電式に変更したことで、従来型のユーザーも迷うことなく使えるのが特長。差込角とトルク測定範囲の種類が豊富で、カーボンフレームの自転車から大型トラックまで幅広いジャンルで重宝する。●価格:3万5500円(税別小売参考価格、以下同)

使用状況によって異なるが、充電池は2.5時間の充電で12時間使える。LEDの色で充電状況が分かるので、毎日使用するプロメカニックも安心だ。

6.3sq.用のヘッドに9.5sq.の差込角を組み込んだのがコンパクトヘッドタイプ。GEKR030-C3の測定範囲は6~30N-mで、隙間が狭い場所でも扱いやすい。

プレセット型のような「カチッ」という機械的な手応えではなく、電子音とLEDが締め付け状態を知らせてくれるので、液晶画面が見えなくてもトルク測定が可能。

タイヤレバー:ベテランメカニックが認めるロングセラー。使いやすさの秘密は薄くてスムーズな先端形状

自動車用と共用で先端が尖った槍型のタイヤレバーが主流だった時代に、バイク専用に開発されたこの製品、ビードやチューブを傷めにくいとプロメカニックから評判になった。スプーン形状で滑らかな先端は差し込みやすく、リムのガリキズも防いでくれる。

【タイヤレバー MCOL-260|KTC】●価格3160円(1本)

先端は単に偏平なだけでなく複雑で微妙なS字形状。さらに入念に研磨してあり、ビードとリムの間にスムーズに差し込める。

レバーの一端を耐油ゴム性グリップとすることで、ビードを上げる際に手が痛くなりにくく、スポークに引っ掛ける時も傷が付かない。

タイヤレバー MCOL-260|KTC

テンションスプリングツール:自動車のドラムブレーキ用ツールがスタンドバネの着脱に最適

元来、自動車のドラムブレーキでシューを引っ張り合うテンションスプリング着脱用として生まれた工具だが、バイクのスタンドスプリング用として使いやすいことが広まり定番化。単なるカギ状ではなく、絶妙な捻りと45°の上反角で外れにくく力を加えやすい。

【テンションスプリングツール AB-7|KTC】●価格:1660円

鍛造ならではの強度で、張力が強いメインスタンドスプリングを引いても先端が開くことはない。ドライバーやプライヤーより安全。

T形ハンドルは直線的に引く際に便利。スプリングの張力が強い時は、本体の軸部をピボットに掛けてひねりながら引くとセットしやすい。

テンションスプリングツール AB-7|KTC

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