カワサキ ニンジャ650がモデルチェンジ。ニンジャ400/250、そして間もなく登場するZX‐25Rらと共通イメージのフロントマスクに刷新されただけでなく、基本設計を継承しながらもETC2.0標準搭載やスマートフォンとの連動性など、ユーティリティの面でも大幅にバージョンアップしている。
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[◯]現代における万能選手。街も旅もこれ1台で!
ニンジャ400/250、そして間もなく登場するZX-25Rらと共通のフロントフェイスとなったニンジャ650。外観における先代からの変更点は、実はそのフロントカウルのみなのだが、明確に印象を異にする技術は素晴らしい。
まずはエンジンから。180度クランクを採用する649ccのパラレルツインは、ユーロ5排ガス規制に対応するため触媒容量を増大し、合わせてエキゾーストパイプをショート化&形状変更。さらに吸気系は、エアクリーナーボックスとスロットルボディをつなぐダクトの形状を見直し、中回転域のトルクを含めた特性を向上させたという。最高出力68psは不変だが、最大トルクは0.2kg-m低下しているのが諸元上の主な違いだ。
実際に走らせてみると、そのトルクダウンの件を忘れてしまうほど低回転域から力強く、特に街中で多用する4000rpm以下ではツインならではの鼓動感が心地良い。トップ6速、100km/hでの回転数は約4800rpmで、不快な微振動は皆無。峠道ではどの回転域からでもスロットルを開ければリヤタイヤの蹴り出し感が伝わり、レッドゾーンの始まる1万rpmまでパルスの表情を変化させながら気持ち良く伸び上がる。厳しい排ガス規制をパスしつつもドライバビリティへの影響はなし。感心することしきりだ。
ハンドリングもいい。前後サスのグレードは決して高くはないが、しなやかなフレームと、そして新型から標準装着となったダンロップ・ロードスポーツ2のおかげか、パッケージとしてのまとまりは抜群だ。倒し込みの軽さと適度な安定成分とのバランスがほどよく、操縦次第では高い旋回力が引き出せる。さらに乗り心地もいいなど、まさに万能モデルのお手本のようだ。なお、ウインドスクリーンは3段階の調整機構を廃して固定式となったが、巡航ポジションでの防風効果は及第点だ。
ブレーキは従来と同じシステムを継続。フロントキャリパーは片押し式2ピストンだが絶対制動力に不足はなく、また前後ともコントローラブルなので特に不満はなかった。
[△]価格上昇は仕方なしか。特に不満は見当たらず
今回のモデルチェンジで約7万円アップ。ヘッドライトのLED化やブルートゥース搭載の新型メーターなどが価格に反映されたようだ。とはいえ、このクラスのフルカウルで100万円を切る日本車はこれだけ。実力的にもコストパフォーマンスは高い。
[こんな人におすすめ]大型初心者からベテランまで幅広くオススメ
’08年に登場し、時代を一変させたニンジャ250R。時代も排気量も異なるが、コンセプトの根幹は最新のニンジャ650にも受け継がれていることを実感。万能的に使えるだけでなく、ライディングテクニックをも向上させてくれそうな1台だ。
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