全絶版車オーナーに受診を勧めたい

絶版バイク整備の要・”首”と”腰”を中心に徹底チェック【モトジョイ とことん整備】

  • 2020/5/23
モトジョイ「とことん整備」で絶版バイクをリフレッシュ

サンデーメカニックならメンテナンスや整備はなるべく自分でやりたいと思うのが当たり前。しかし現状を正しく判断するには、やる気だけでなく蓄積された経験が必要だ。モトジョイの「とことん整備」は、愛車の現状把握とリフレッシュに特化したメニューを提供。特に要となる「首」=ステムベアリングと「腰」=スイングアームピボットのリフレッシュに注力している。

●文/写真:栗田晃 ●取材協力:モトジョイ

オークションや個人売買だけでなく、一般的なバイクショップで購入したバイクも、快調に走れる状態とは限らない

「車検整備でスイングアームやステムベアリングの分解やグリスアップを行うところがどれほどあるでしょうか」というのは、三重県鈴鹿の絶版バイクショップ・モトジョイで長年整備の現場を経験してきた加藤マネージャー。不具合があれば修理するが、動作に異状がなければそのまま、ということも少なくないだろう。

「古いバイクだと比較できる対象が少なく、こんなものだと言われて納得している方もいるようです」

車体整備のカギは「首」=ステムベアリングと「腰」=スイングアームピボットにあり、ここをリフレッシュすることでハンドリングが素直になり、コーナリングが安定する。

モトジョイが力を入れている「とことん整備」は、愛車の現状を正しく判断し、必要な整備によって性能回復を図るメニューである。その内容は、元々はモトジョイで販売した車両の納車整備項目なのだが、この内容をユーザーの持ち込み車両にも適用。

他店で購入したバイクでも、5年間ガレージで寝かしてあったバイクでも、普段は自分でメンテしている愛車でも診断を行い、整備を行う。部品交換が必要なら、緊急度に応じてアドバイスしてくれるので、予算を有効に使える。

1980年代、90年代のバイクでもすでに20~30年が経過している。何となく「こんなものかな」という感覚で乗っているのなら、プロの目と手で正しく判断してもらうことをお勧めしたい。

【とことん整備のメリット】
1.オークション購入や個人売買車でも整備OK
2.徹底したチェックと整備で不安を解消
3.整備前の事前見積もりで費用も安心
4.作業途中の進捗状況はメールや電話で連絡
5.運送会社との提携で全国レベルで引き取り配送可能  などなど……

操縦安定性の要・スイングアームピボットのチェック

センタースタンドがなければリアタイヤが上がらないし、メンテナンススタンドではスイングアーム本体の動きはチェックできない。とことん整備では「横方向のガタがこんなに大きいのに気づかなかったの?」という事例も少なくないそうだ。

モトジョイ「とことん整備」スイングアームピボット

モトジョイ「とことん整備」スイングアームピボット

モトジョイ「とことん整備」スイングアームピボット

スイングアームから抜こうとしたスペーサーがビクともしない。油圧プレスで押し抜くと、グリス切れ状態が長く続いたせいでブッシュとの接触部が腐食して焼き付いていた。これでもストロークするから気づかないユーザーもいるのだ。

慣性重量で気づかないステムベアリング異状

ステムレースに打痕があっても、前輪が着地して車体重量が加わると意外に分からないもの。明らかに途中で引っかかるのに、説明してようやく理解してもらえることも。それだけ無自覚でも、整備後の滑らかなハンドリングに感激するそうだ。

モトジョイ「とことん整備」ステムベアリング

モトジョイ「とことん整備」ステムベアリング

たとえベアリングレースに傷がなくても、いつ頃塗布されたか分からないグリスが焼けて役目を終えているという例は日常茶飯事。一般的な車検整備では手間の掛かる(費用のかかる)作業は先送りされることが多い。リテーナーとローラーの隙間にもグリスを塗布することで、滑らかなハンドリングと長期間の防錆効果が両立できる。

モトジョイ「とことん整備」ステムベアリング

モトジョイ「とことん整備」ステムベアリング

作業途中の養生マナーひとつで絶版車への気遣いが感じ取れる

交換部品の入荷待ちや加工などで、作業が途中で止まることがある。この車両はとことん整備ではないが、布ウエスだと毛羽が付着、落下する懸念もあるため、エンジン部分を新聞紙で養生してある。こうした配慮は経験豊富なショップならでは。

モトジョイ「とことん整備」

作業内容はカルテで保管

とことん整備だけでなく、モトジョイでメンテナンスやカスタムを行った車両は、作業内容を保管してある。このカルテによって、前回のオイル交換時期や次にやるべき作業が明確になる。絶版車のかかりつけ医となってくれるのが心強い。

モトジョイ「とことん整備」

モトジョイ メカニック 米倉孝浩さん

【モトジョイ メカニック 米倉孝浩氏】以前は大型トラックの整備士だった米倉氏。モトジョイが主催するアストライドのAS250クラスでは、グラストラッカーベースのレーサーをライディング。「XJR1200やZRX1100あたりの年代も、そろそろとことん整備をやっておきたいですね」

※この記事はバイクいじりの専門誌『モトメカニック』に掲載したものを加筆修正したものです。最新の雑誌は書店もしくは下記サイトにてお買い求めください。

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