父・子・孫の3世代にわたってハーレー乗りというこちらのファミリー。Hさんは、戦後農地だった敷地を利用して自動車学校を起こした。そんなモータリゼーションの変遷を目の当たりにしてきた人物が、息子・孫とともにハーレーを走らせた。
●文/写真:森下光紹 ●取材協力:マイパフォーマンス ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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年代は違ってもハーレーの魅力は失われない
Hさんは、戦後農地だった敷地を利用して自動車学校を起こした人物。最初は自動車練習場として、タクシー落ちのクラウンでの開業だったという。
「戦後のモーター文化には全部触れてきたと思うよ。ホンダはカブね。今のスタイルじゃなくて、自転車にエンジン付けたやつ。クルマは観音開きの扉だった最初のクラウン。全部自分で直して乗ってたから、今だって何でも乗れますよ」
そう言うと、重たいヘリテイジスプリンガーに乗って、すいすい走り出してしまった。先頭は息子Oさんのパンヘッド。完全に当時のオリジナルのままメンテナンスされ、絶好調のコンディションなのも驚いたが、そのすぐ後ろを走るHさんがまったく不安なく付いていく姿に、思わず「凄いなぁ」と声を上げてしまった。孫のSくんは、最後尾。実に微笑ましい光景なのである。
写真撮影のために、目的地を決めないまま走ってもらったのだが、横に南アルプスを眺めながら気持ちの良い土手を走り抜けると、「では僕のミュージアムにでも行きますか」と提案された。
着いたところは、Hさんが膨大な数を所有するカメラの博物館。乗り物だけではなく、カメラも趣味。そして、木材加工も趣味だから、看板も展示用の棚なども、全部手作りなのだった。
「ハーレーは、やっぱり古い機械の優しさや楽しさがあるから好きだね。それが、息子や孫まで繋がっていくことはとても嬉しいよ」と、Hさんと息子Oさんは口を揃えて言う。そんなお爺ちゃんとお父さんに育てられたのが孫Sくんなのである。
小春日和の午後。3人は実に楽しそうにハーレーを走らせる。そんな羨ましい光景は他にない。心からそう思った。
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