たゆまぬ進化を続ける二輪車テクノロジー

時代を切り拓いた革新のエポックマシン〈世界初〉’88〜’99セレクション×5台

  • 2020/4/11
時代を切り拓いた革新のエポックマシン:’88〜’99セレクション×5モデル

※本記事で取り上げる「初」は、公道走行可能な量産二輪市販車としての”初”を意味します。なお、その定義には諸説ある場合があります。

’88 ホンダGL1500ゴールドウイング〈世界初・リバースシステム〉重厚巨艦も楽々取り回す

真のキングオブクルーザーを狙い、’88年、GL1200が1500に進化。従来の水平対向4気筒1182ccに対し、6気筒1520ccを採用したほか、クルマ並みの豪華装備を与えた。一方、車重の増大で取り回しが困難になったため、世界初のリバースシステムも新開発。セルモーターでリバースギヤを駆動し、車速を電子制御するスグレモノだ。

ホンダGL1500ゴールドウイング

【’88 HONDA GL1500 GOLDWING】■水冷4スト水平対向6気筒SOHC2バルブ 1520.3cc 97ps 15.2kg-m 車重360kg(乾) ※輸出車 [写真タップで拡大]

’88 BMW K1〈世界初・ABS〉いち早く導入した先進の安全装備

ドイツ・アウトバーンを快適に走るために生まれたクルーザーがK1。高速走行に対応すべく、ホイールのロックを防止するABSが初搭載された(北米以外はオプション)。既にクルマで普及していたが、バイクにはその後も広まらず、一般化するのは’00年代後半からとなる。

BMW K1

【’88 BMW K1】■水冷4スト縦置き並列4気筒DOHC4バルブ 987cc 102ps 10.2kg-m 車重234kg(乾) ※外国車 [写真タップで拡大]

BMW K1

車速センサーなどの情報を元にアクチュエーターがブレーキ圧を制御。車両は近未来的フルカウルとポップなグラフィックが斬新だった。 [写真タップで拡大]

’96 ヤマハDT230ランツァ〈世界初・トラクションコントロール〉リヤタイヤの不要な滑りを抑制

開発ベースのDT200WRがモトクロッサー的な特性だったのに対して、DT230ランツァは林道での楽しさを重視して開発。量産車初の機構だったにも関わらず、リヤタイヤのスライドを適度に抑制するトラクションコントロールは、多くのライダーから絶賛された。

ヤマハDT230ランツァ

【’96 YAMAHA DT230 LANZA】■水冷2スト単気筒ケースリードバルブ 224cc 40ps 3.7kg-m 車重114kg(乾) ●当時価格:43万5000円 [写真タップで拡大]

’96 ヤマハDT230ランツァ

現行車とは異なり、ランツァのトラクションコントロールの構造は至ってシンプル。センサーが収集する情報はエンジン回転数と回転数加速度のみで、回転数が急激に上昇した際に、点火時期の瞬間的な遅角/進角を行う。 [写真タップで拡大]

ヤマハDT230ランツァ

DT200WRがベースの水冷2スト単気筒は、粘り強い特性を獲得することを意識して、ストロークを7mm延長する(57→64mm。ボアは66.8mmのまま)と同時にクランクの慣性マスを57%増大。始動はセルのみ。 [写真タップで拡大]

’97 ホンダCRM250AR〈世界初・AR燃焼〉2ストの未来を提示したAR燃焼

CRM250シリーズの最終型に導入されたARは、2スト特有の自己着火現象を、数多くのセンサーとコンピューターを用いて意図的にコントロールする画期的な技術で、扱いやすさと燃費の向上、排ガス浄化を実現。なおARの基礎研究は、ラリーレーサーのEXP-2で行われた。

ホンダCRM250AR

【’97 HONDA CRM250AR】 [写真タップで拡大]

ホンダCRM250AR

[写真タップで拡大]

’99 ホンダ ジョルノクレアデラックス〈世界初・アイドリングストップ〉先進的機構を備える50ccスクーター

近年のスクーター界で普及が進んでいるアイドリングストップシステム。その先鞭を付けたのはホンダで、初採用車のジョルノクレア・デラックスは、今から20年以上前に登場。

ホンダ ジョルノクレアデラックス

【’99 HONDA GIORNO CREA DX】■水冷4スト単気筒SOHC2バルブ 49cc 4.8ps 0.46kg-m 車重79kg(乾) ●当時価格:19万9000円 [写真タップで拡大]

ホンダ ジョルノクレアデラックス

アルミキャストフレームに水冷4スト単気筒を搭載するジョルノクレアは、’90年代末の50ccスクーター界では革新的なモデルだった。 [写真タップで拡大]

●文:沼尾宏明、中村友彦
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