新人のジョアン・ミルも最上位は5位とシングルフィニッシュを果たしたが、「彼自身も私たちも満足していない。体力もあるし、冷静さもあるジョアン・ミルは、すでに表彰台を争うだけのポテンシャルを持っている」(佐原氏)。身近なライバルであるチームメイトのジョアン・ミルの活躍により、リンスは今まで以上の緊張感を持ってレースに臨み、2勝の要因ともなった。ていねいな走りで旋回スピードを高めるリンスと、ブレーキングを強みとするアグレッシブなジョアン・ミル。ふたりのリクエストを合わせ込みながら、GSX-RRはバランスの取れたマシンになっていく。
アレックス・リンスが強大なライバルを従え、青い光が鮮やかに輝きながら、トップを走った。イギリスGPで接戦を制するなど、’19シーズンに2勝を挙げたスズキ。手堅い開発を続けた姿勢が結実した結果だった。ライダーの感覚をいかにマシン開発にフィードバックさせたのか、開発者へのインタビューから振り返る。 目次 1 エンジンパワーとドライバビリティの相克2 最優先するのはライダーの感覚 エンジンパワーとドライ […]


































